ファウスト−FAUST−

藤田 吾郎

第2話 風の堕天使−人間ノ血コソ切リ札ノ鍵−

「かしこまりました。マスター。」

「んじゃ俺は仕事に行ってくる。」

「行ってらっしゃいませマスター。」

俺は階段を降りて下に向かった。

俺は下へ行き調理場にはおじさんとおばさんがいた。

「おはよう。おじさん、おばさん。」

悩んでいる姿を見せたくないので元気よく挨拶した。

「あら。ひろ君もう起きたの早いね。」

「大翔君まだ店が始まるまで時間があるからゆっくりしていなさい。」


「そう言うわけにはいかないよ。なにか手伝う事ある?」


「んじゃ、ひろ君。本日のオススメランチを書いてくれる。」

「はい。おばさん。」

「今日はね、白魚のフライ定食。」

俺はオススメランチを書きながら言った。

「あれ?優菜は……」

「優菜ったらまだ寝てるのよ。昔っから朝が苦手なのよ。お父さんも何か言ってあげたら良いのに!」

「別に寝かせてあげても良いだろ。ゆっくり寝かせてあげなさい。寝る子は育つと言うだろ。」

「もう優菜は21よ!もう成長しないわよ!」


そんな風に楽しく談笑している、おじさんとおばさん。


そういや、いつも俺と優梨と優菜で一緒に学校に行ってたな。そんでいつも優菜がギリギリに起きて、いつも俺と優梨が呆れ顔をして、三人で学校まで走って遅刻ギリギリで教室に入ってたな。あの頃は三人で仲良くやってたな……

頭の中で昔を思いだしながら店の準備をしていると、階段から降りる足音が聞こえてきた。


「あぁ……おはよう……お父さん、お母さん!」

「おはよう優菜。」

「もう!いつまで寝てたのよこの娘は…もう9時半よ!」


「もう……朝っぱらからうるさいなぁ……それよりお腹空いたー。」

「待ってなさい、お父さんが今、作るから。」

「ありがとう。お父さん。」


そこで大翔が茶化す様に言うのが俺だ。

「相変わらず朝が弱いな。優菜。」

「うわっ!大翔いつからいたの?」

「最初からいたさ。」

「だってコンタクト外してるからよく見えないんだもん。」

少し、膨れっ面に優菜。

「まぁ、そう言うな。今日はどうするだ?」

「ん~……特に予定はないけど……大翔と出掛けたい!」

何を言い出すのかと思ったら……

「あのな……俺は店の手伝いをな……」

と言いかけた所でおばさんが口を挟む。


「ファウスト−FAUST−」を読んでいる人はこの作品も読んでいます

「ファンタジー」の人気作品

コメント

コメントを書く