ドン底まで落ちた私

ちゅん

出産。


日がまだ登っていない早朝5時過ぎくらいに嫁に陣痛がきました。季節は夏で外はとても暑かったです。

嫁が朝早くに「やばい。陣痛来たんやけど病院に連絡してほしい。」私は飛び起き「わかった。今すぐ連絡するけちょっとだけ我慢してな。」病院に連絡すると、一週間ほど泊まる荷物とすぐに病院に来て下さい。と言われました。私は急いで準備をし嫁を病院まで連れて行きました。嫁はついてすぐ分娩室に入り、いつ産まれてもいいように準備をしてました。私は、会社に嫁に陣痛がきて今日産まれるので休ませて下さいと連絡をしました。

しかし、初産の為なかなか赤ちゃんは出てくれません。助産師さんに旦那さん奥さんをさすって応援してあげてください。私は分娩室に入り、痛みと戦いながら声をあげている嫁を目の当たりにして、腰をさすってあげたり「頑張れ、もう少しの辛抱やから大丈夫。」
嫁が頑張って産もうとしてるのは当たり前のこと、出産の時、いかに私は何もしてあげられないと思いました。助産師さんには側にいるだけで力になりますよと言われましたが、痛みがどれほどすごくて大変なのか見ただけで伝わってきます。その嫁にさすって言葉をかける事しか出来ない自分が情けなく思えた。分娩室に入り約5時間は経過していました。助産師さんに出て下さい、旦那さん入っていいですよって言われて私は出たり入ったりで何の役にも経ってません。
助産師さんからまだ時間かかると思うので、ご飯でも食べてきたらどうですかと言われ私は昼前だったので近くのコンビニでご飯を買い食べました。嫁には「ごめんけど、ちょっとご飯食べてくるね。助産師さんに何かあったらすぐ電話するように伝えとるけ、もしなんかあったらすぐに戻る。」
嫁は痛みに耐えながら、「わかった。朝早くからごめんなぁ。いっぱい食べてきいや。」と自分で精一杯なのに私を気遣ってくれました。そしてコンビニでご飯を食べていると、携帯に電話が入りました。「奥さんが破水しました。もうすぐ産まれます。すぐに戻ってきて下さい。」「わかりました。今すぐ戻ります」私は急いでコンビニを出て病院に戻り分娩室に戻りました。
助産師さんから破水をし子宮も全開まで開いていてもう産まれますよと伝えられ、旦那さん頭の方に移動してください。私は嫁の頭の後ろに立ち産まれる瞬間を待ってました。
すると、嫁の声も大きくなり、「頭が出ましたよ、あと少しです。ひーひーふーのふーのタイミングで踏ん張って下さい。」その助産師さんがひーひーふーと言い、嫁はその通りに踏ん張り、無事赤ちゃんは産まれました。
嫁の体から出た赤ちゃんは「おぎゃぁ、おぎゃぁ、おぎゃぁ」と元気よく泣き、助産師さんに「手足もちゃんとありますよ。とても元気な男の子です。奥さん抱いてあげて下さい。」助産師さんが嫁の体の上に赤ちゃんを持って行き、嫁は抱きしめながら「やっと会えたね。私のお腹でちゃんと育ってくれてありがとう。私がママだよ。今からよろしくね。」泣きながら伝えていました。それを見た私も涙がとまりませんでした。二人で守った命だからこそ、感動が収まりませんでした。旦那さんも抱いて下さい。そう言われ私も赤ちゃんを抱っこし、「パパだよ、よろしくね。」と挨拶をし、助産師さんに3人で写真を撮りましょうと言われ3人とも大泣きだったので、3人とも泣いているいい写真がとれました。
私は、出産の立ち会いは色々な人から絶対にするべきと言われていましたが、その言葉を見に染みて理解した。男は女性に何もしてあげられなく、情けなく思えたけど、産まれる瞬間は体が震え言葉に表せない感動があります。ぜひみなさまも出産時は必ず立ち会ってほしいです。

出産を無事終え、一週間は入院となりました。私は嫁に「ほんとに良く頑張ったね。全然何も出来んでごめんなぁ。しかし、赤ちゃんかわいすぎるな。あんたに似たんやろね。」 「ありがとう。全然大丈夫!さすってくれたりしたの嬉しかった。でも、たまに違うとこさすられよる時はそこやないわ、こっちやって思ったけどね笑  痛すぎてちょっとの事でもイライラしてしまったわ。私に似たんやろかね。二重の目はあんたに似とるやろ。ほんまかわいくて愛くるしい。これから一週間、家に1人で寂しいやろうけど、我慢してな、1人やけって変なことしたら許さんから。」笑顔で話す嫁が幸せそうで私も笑顔になり、「寂しいけど、仕事終わったら毎日くるし、家帰ったら風呂入って飯くって寝るわ。変なことは何があってもしません。」嫁は「それで、よろしい。」と言い二人で笑い合いました。

病院には、私の中学校の友達、幼なじみからの友達、会社の先輩、父親、おばあちゃん、嫁の友人がお見舞いに来てくれました。
みんなに祝福され幸せです。

一週間も経ち、嫁と赤ちゃんを迎えに行き3人での生活がスタートしました。
家に着くと嫁は「ただいまぁ!やっぱり我が家が一番や!」「おかえり!俺は1人で寝るのがどんだけ寂しかったか。今日から3人やし、これで全然寂しくないわ。」私達はほんとうに仲の良い夫婦でした。

お風呂は毎日私が入れ、オムツは気付いた方が替え、初めてながらも子育てに励んでいました。赤ちゃんは哺乳瓶を嫌い、嫁の母乳しかなかなか飲んでくれなくて、たまに粉ミルクをあげていました。ここだけ苦労しました。夜泣きもなくとてもいい子でした。

この時に私は会社の先輩に、「自分のお小遣い増やしたいと思わん?俺はそれで結構増えてええ思いしとるんよ。今度一緒にパチンコ屋行こうや」と誘われました。
私は「僕、ギャンブルとか興味ないっすよ、お金使うのもったいないし、勝てる気しないです。なんで、行かないっす。」と断ったのですが、「一回だけでええから、一緒に行こうや。お願い。」かなりしつこくお願いされ、私を工場に紹介してくれた先輩ってのもあったので、「一回だけでええなら行きますよ。」と先輩に伝えました。
帰って嫁に、「先輩にパチンコ誘われて、月末に定時であがれる日があるんやけど、それでちょっと行ってくるなぁ。断ったんやけど、しつこくてなぁ。一回だけでええって言うから、小遣いまだあるし、それでしてくるわ。」 「え、パチンコ行くん?負けたらどうすんの?小遣いやけ好きに使ってはええけど、はまったりしんなや。まだ赤ちゃんも小さいんやし。その先輩もなんで誘うんかなぁ。」「ようはわからんけど、勝った時が嬉しいんやって。俺にも味わってほしいみたいな事言いよったわ。はまらんやろし、金ももったいないし、赤ちゃんの事もあるしすぐ帰るよ。」もちろん嫁は反対でした。パチンコ、パチスロは偏見もあるが印象はかなり悪いですよね。そうです。ここから私はパチンコ、パチスロにはまって行きドン底を見ます。ギャンブル依存はほんとうに危険です。

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今日はここまでです。
明日また詳しく書いていきます。
今日も読んでいただきありがとうございます。コメント、ハート、お待ちしてます。
では、失礼します。

コメント

  • 青篝

    ええなぁ…

    1
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