転生したらロボットの中だった(ただし、出る事はできません)
運命という世界線を壊せ 664
「ふむ……」
「わわ、ジゼロン様!」
私が土台に突き刺さってる武器をどうやって一気に引き抜くか……を考えてると、ヌメリアさんが呼んだ。どうやらヌメリアさんは自身の唾液を一つの石の武器に塗りたくったらしい。いや塗りたくったというのは語弊があるね。指に唾液をつけて、それを石につけてみた。
すると、なんか反応してる。唾液を付けた部分が光ってるみたいだ。けどそれだけだ。石にヒビが入ったりして、バッカーン!! と封印が解ける……とか、それか徐々に武器が石から元の輝きを取り戻していく……とかない。てか変化がない。
『ただ体液を与えるだけでは駄目なのでしょうか?』
「もう少しこの人から情報を引き出すべきでしたね。すみません」
『あれは私がやったことですよ。これ以上、その身を犠牲にしてほしくなかっただけです』
「……すみません」
ヌメリアさんはもう少し自分が我慢すれば……とか思ってるのかもしれない。けどそんなわけない。そもそもヌメリアさんはこれまで沢山……いっぱい、その体を売ってきたんだろう。だからその体にあんまり価値なんてないと思ってるのかもしれないが、体とともに、心までなくしちゃ駄目だよ。
自分を1番大切に出来るのは自分だけ。体を売ることはどうしようもなかったとしても、心はまでそうしてきたわけじゃないだろう。そうじゃなかったら、他人の事を考えたりしない。寧ろもっと自暴自棄になるだろう。
自分が砂獣なんていう化け物を生み出すようになってしまって……これまでもただ男に使われるだけ使われるだけの人生……私だったら生み出した砂獣を使ってそいつらに復讐でもしてやろうかと思うかもしれない。
だって見た目は最高にいいからさ。事後に産み落として、その砂獣に相手を食わせる……とか。そんな復讐ができないわけじゃない。実際はヌメリアさんはその砂獣を操れるとかないらしいけどさ……でも砂獣って人を襲う存在だし、近くに誰かが居たら糧にしてたかもしれない。ただヌメリアさんが誰にも観られない様なところで産んでたから誰も被害にあってないだけで……
今だって、自分だけじゃない事を考えたり……この街の事を考えたり……今のヌメリアさんの状況で自分以外の事を考えることが出来るって凄い。そう、凄いことなのだ。
『これは……反応を解析、術式がどこまで反応してるのか……いくつかの扉は開いてる……これなら』
私はG-01の解析を観ながらつぶやく。そして「よし」といった。大丈夫、若い神父をわざわざもう一度叩き起こして話を聞く……なんて必要はなさそう。
『大丈夫です。いえ寧ろ助かりました。これなら、僅かに開いた術式から完全解析ができたので、ここの武器を持ち出せそうです』
「す、すごいですね」
『これも貴方のおかげですよ。胸を張ってください』
そういうと、ヌメリアさんはちょっと恥ずかしげに微笑んだ。その顔はとってもかわいくて同性のはずなのに私もちょっとくらっときたよ。
「わわ、ジゼロン様!」
私が土台に突き刺さってる武器をどうやって一気に引き抜くか……を考えてると、ヌメリアさんが呼んだ。どうやらヌメリアさんは自身の唾液を一つの石の武器に塗りたくったらしい。いや塗りたくったというのは語弊があるね。指に唾液をつけて、それを石につけてみた。
すると、なんか反応してる。唾液を付けた部分が光ってるみたいだ。けどそれだけだ。石にヒビが入ったりして、バッカーン!! と封印が解ける……とか、それか徐々に武器が石から元の輝きを取り戻していく……とかない。てか変化がない。
『ただ体液を与えるだけでは駄目なのでしょうか?』
「もう少しこの人から情報を引き出すべきでしたね。すみません」
『あれは私がやったことですよ。これ以上、その身を犠牲にしてほしくなかっただけです』
「……すみません」
ヌメリアさんはもう少し自分が我慢すれば……とか思ってるのかもしれない。けどそんなわけない。そもそもヌメリアさんはこれまで沢山……いっぱい、その体を売ってきたんだろう。だからその体にあんまり価値なんてないと思ってるのかもしれないが、体とともに、心までなくしちゃ駄目だよ。
自分を1番大切に出来るのは自分だけ。体を売ることはどうしようもなかったとしても、心はまでそうしてきたわけじゃないだろう。そうじゃなかったら、他人の事を考えたりしない。寧ろもっと自暴自棄になるだろう。
自分が砂獣なんていう化け物を生み出すようになってしまって……これまでもただ男に使われるだけ使われるだけの人生……私だったら生み出した砂獣を使ってそいつらに復讐でもしてやろうかと思うかもしれない。
だって見た目は最高にいいからさ。事後に産み落として、その砂獣に相手を食わせる……とか。そんな復讐ができないわけじゃない。実際はヌメリアさんはその砂獣を操れるとかないらしいけどさ……でも砂獣って人を襲う存在だし、近くに誰かが居たら糧にしてたかもしれない。ただヌメリアさんが誰にも観られない様なところで産んでたから誰も被害にあってないだけで……
今だって、自分だけじゃない事を考えたり……この街の事を考えたり……今のヌメリアさんの状況で自分以外の事を考えることが出来るって凄い。そう、凄いことなのだ。
『これは……反応を解析、術式がどこまで反応してるのか……いくつかの扉は開いてる……これなら』
私はG-01の解析を観ながらつぶやく。そして「よし」といった。大丈夫、若い神父をわざわざもう一度叩き起こして話を聞く……なんて必要はなさそう。
『大丈夫です。いえ寧ろ助かりました。これなら、僅かに開いた術式から完全解析ができたので、ここの武器を持ち出せそうです』
「す、すごいですね」
『これも貴方のおかげですよ。胸を張ってください』
そういうと、ヌメリアさんはちょっと恥ずかしげに微笑んだ。その顔はとってもかわいくて同性のはずなのに私もちょっとくらっときたよ。
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