転生したらロボットの中だった(ただし、出る事はできません)

ファーストなサイコロ

運命という世界線を壊せ 662

私は教会の作った扉を越える。G-01の機能でその術式を解析して、組み替えてドローンが通れるようにした。けど通ったときには既に若い神父とヌメリアさんの姿はなかった。どうやら私を待ってくれるっていう気遣いはないようだ。

 まああの若い神父は私のことをほぼほぼ意識なんてしてなかった。だからそれは当たり前だね。寧ろ邪魔者だと思ってたんじゃないだろうか?

「でも何もやらしい事をしないのなら、私の事を邪魔だとも思わないのでは?」

 そんな事を思った。ここは細い通路がなんか下に続いてる。どうやら教会がサーザインシャインインラに渡した切り札とやらは地下にあるらしい。この先に一つだけそれが収められた部屋があるのか……とりあえず私はドローンを奥へと進める。

 私がドローンを進め奥へといくと、なにやら声がきこえてきた。なんか艶っぽい声と、嫌そうな声。

「んっ……はっ……やめ……て、ください」

「安心できただろう。これを使えば、サーザインシャインインラはなくなりはしないよ。それにこれは必要なことだよ。もっと深く絡み合おう」

 なんかやっぱりそうなるんだっておもっちゃうよね。奥に進むと、広い空間が広がっていた。そしてそこにはなんか武器が沢山あった。ただの武器じゃないのは観ただけでわかる。だってそのどれもが、封じられてる。土台の上で、どれもがその土台に刺さってて、そして石化してる。これが教会によって送られたサーザインシャインインラの切り札? これだけなら、さっさと使えばいいのに……って思う。魔法の武器とかなのかな? でも別段出し惜しみするほどの様なものでもないような?

 そんな武器が鎮座してる部屋の中、ヌメリアさんは若い神父に襲われていた。組み伏せられて、その唇を奪われている。唇だけじゃないね。顔をめっちゃ舐められてる。鼻の穴とかまで……そういう趣味の人? 彼女の体液は全部接種したいとか……そういうね……

「必要って……どう……んん!?」

 ビクン――とヌメリアさんの体が跳ねる。若い神父の手が下半身に触れてるから、多分敏感な部分にあたったんだろう。とりあえず私はドローンを忍ばせて若い神父の後ろにやるよ。この強姦魔にはそれ相応のバツが必要だからね。

 無理矢理女性を襲うなんてのは駄目だよ。たしかにヌメリアさんのもう一つの人格なら歓喜してこれに応じるだろうが……今は私たち側なのだ。だからあの人格もここまでやられてるのに出てきてないんだろう。

「ここの武器は、体液を接種させて契約を結ぶ必要があるのですよ。これはそのための儀式なのです」

 なんかそれっぽい事を言いだした若い神父。けどそれって交わる必要あるの? 自分の血液とかで契約を交わすんじゃないの? ヌメリアさんがどうせ魔法に詳しくないからって適当なことをいってまずは一発抜いとくか……的なことじゃない? 私はとりあえず後ろから電撃を浴びせて若い神父を黙らせたよ。

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