転生したらロボットの中だった(ただし、出る事はできません)

ファーストなサイコロ

運命という世界線を壊せ 454

 私はとりあえず近くの砂獣達を一掃するために、直上に飛んだ。そして背中からある武器を取り出す。まあ銃だけど……これはG-01がアップグレードされて解禁できた武器なのだ。最初の状態だとグレーで選択できなかった……というか深い階層の所でちゃんと条件を満たさないと出てこないようになってた武器だ。
 そういうの無数にあるけど、適当にG-01をアップグレードしてるだけではきっとたどり着けなかっただろう。AIの奴は詳しいことは殆ど言わないが、たぶんAIは全てのパーツにその武器や機能への最短のアクセス過程を知ってると思う。でないとこの武器は作り出すことは出来なかった。G-01の身長とほぼ同じくらいの大きさがある銃だ。実際取り回しとかどうかと思うけど、私には重さなんてわかんないし、普段は背中にあるからそこまで気にする必要も無いかなっておもった。それに今までG-01には強力な遠距離攻撃が無かったからね。
 今は目からビームもあるけど、あれはあくまで奇策というか? メイン武器として目からビームを出しまくるなんてそれはちょっと……って感じだからね。だからこれだ。銃の種類なんてよく知らないが、これよりも大きいのとか小さいのとかもあったみたいだけどAI的にはこれが一番汎用性が高いらしい。
 これもまだ基礎的な状態なんだよね。色々とオプションとかあるらしい。そんなの付け替えるのは面倒……とか想ったけど、どうやらこっちで選択したら勝手に変えてくれるらしい。便利。流石G-01を生み出すような技術力をもった奴等の謎技術である。G-01の標準カラーである白と青をした銃は綺麗だ。まあ使ってないしね。

 それになかなか流線型の形してて、可愛い見た目をしてる。他の人が観たら可愛いなんて想わないのかもしれないけどね。なんかね、サメのあれあれ、顔部分が掃除機みたいな奴に似てる形してる。AIの奴も私の好みを分かってるじゃない。

 私は空中で銃を構える。モニターに無数の照準が現れる。ふむ……流石にこれらをいちいちロックオンしてやるのは面倒。いやオートでしてくれるけど、そんなに何回も引き金を引きたくない。なので、ちょっとモードを変更し、引き金を引いた。太い光りが放たれて砂獣達が一気に吹き飛んだ。そして砂柱が上がる。でもそれだけで終わらないよ。銃からは今もその光は放たれてる。だから体を動かしてぐんっと勇者達を囲むように動かす。とりあえず近くに行こうとしてる砂獣達を一掃したいからね。

 とりあえず半円分は一掃できた。かなり距離が開いたからこれなら半分は大丈夫だろう。銃は放熱して次の照射の準備をしてる。数秒の後、
もう一度私は引き金を引いてもう半分に光を放った。さて、後はもう簡単だね。これ以上追加がなかったら……だけど。宵の空間で現れたバージョン2の砂獣達。あれってやっぱりあのときだけの存在だったのだろうか? 
 そんなこと無い……と思ってるんだけどどうだろう? 

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