転生したらロボットの中だった(ただし、出る事はできません)
運命という世界線を壊せ 317
乙女の花園へと入った。それだけでなんかさっきまでまの場所とは雰囲気が……というか匂いが違う感じがする。なんか常にいい匂いがするというかなんというか……
まあ別にさっきまでいたところ、つまりはアヴァーチェ達がいた場所が臭かった? ――とか言う訳ではもちろんない。そういう事じゃないんだ。そもそもこの世界品質でいえばここはある意味で最高峰な権力者の場所だけあって、ゴミ一つ落ちてないくらいに奇麗ではある。
奇麗で……そして静謐な場所だ。だから臭いなんてのはあるわけない。ある意味で人は匂いに敏感な生き物だ。いくら見た目奇麗だとしてもそこに悪臭が漂ってれば、人はそこを奇麗だ――なんて思わないだろう。
けどこの協会内部ではそんな事はありえない。きちんと清掃されてるし見栄を張れる所は手を抜かないみたいな協会の本質が見て取れるからだ。
じゃあ何が変わったかというと、もう性別くらいしかない。住んでる者達の性別で匂いが変わる……というのが実際あるかないかと言われればよくわからないが、実際変わったのは確かだ。まあ普通に考えて、この区画は花がやたら多いから……というのがたぶんその理由だろう。
男女の境の柱を抜けた俺とプライムとアヴァーチェは進むなか、色とりどり花を見てた。実際ここまであんまり色彩がなかった協会だからだろう。余計に鮮やかに見えてる。
「ここは植物が多いのですね」
「たしか育ててると聞いたな。やはりそういうのは女性の方が得意なのかもしれない。色々と花は使う機会が多いからな」
そういうものなのか。ようはこの区画に飾ってある花はここの少女たちがてづから育てた奴を使ってる……という事か。確かに売れそうな……ってそういう事ではないだろう。協会という特性上、花を使う場面があるからここの子供たちに育てさせてるって事なんだろう。
別に男女の境があったからといって、そこから一気に作りが変わった訳じゃない。基本はさっきまでいた協会の内装と別に変わりはない。ただ花が増えただけだ。なのでここらの扉もたぶんいくつかには内部空間を広げる魔法的術がかかってるんだろう。
「姉上の場所はわかってるのですか?」
「この時間なら、多分講義を受けてるんじゃ……っとあれは」
ちょっとだけ進むと、何やら廊下に女の子たちが見えた。皆さん白いロープに更に男たちは身に着けてなかった頭から腰辺りまで伸びるベールを身に着けている。そして誰もが祈っていた。
「何やら様子がおかしいな」
「多分兄上たちの所で起こった魔法的な暴走で非難をしようとしてるのではないでしょうか?」
「なるほど……確かにそれはあり得るかもしれない。魔法の暴走といえば、大惨事だしな」
プライムとアヴァーチェはそんな会話をしてるし、それは俺にも異論はない。それなりにアヴァーチェがいた教室の前には人だかりできてたし、この協会内に伝わってるとみていい。
そしてここはあそこからそんなに離れてる訳じゃない。なら念の為に避難をしようとするのはごく当然のことだ。
(避難先で接触はリスクが高いか……)
きっと非難するだけにここよりも強固な守りがあるようなところだろう。そうなると、そこから連れ出すのも一苦労かもしれない。何とかしてここで接触してうまく連れ出せれば……それか――
(最後の一人だし、こうなったら無理矢理って手も……)
いややっぱりそれはまずいか。ここまで時間がかかってちょっと面倒に感じてしまってる自分がいるが……急く心は判断を鈍らせるものだ。ここで下手に動いたら、慎重にやってきた意味がなくなる。そうなると、王様達の動きを察知されかねない。
そうなったらここ中央からの脱出が困難になる。それは困る。なるべく平和に秘密裏に……が必要なんだ。俺は焦る気持ちを押さえつけて、二人が目当ての人物を見つけるのを待つ。
まあ別にさっきまでいたところ、つまりはアヴァーチェ達がいた場所が臭かった? ――とか言う訳ではもちろんない。そういう事じゃないんだ。そもそもこの世界品質でいえばここはある意味で最高峰な権力者の場所だけあって、ゴミ一つ落ちてないくらいに奇麗ではある。
奇麗で……そして静謐な場所だ。だから臭いなんてのはあるわけない。ある意味で人は匂いに敏感な生き物だ。いくら見た目奇麗だとしてもそこに悪臭が漂ってれば、人はそこを奇麗だ――なんて思わないだろう。
けどこの協会内部ではそんな事はありえない。きちんと清掃されてるし見栄を張れる所は手を抜かないみたいな協会の本質が見て取れるからだ。
じゃあ何が変わったかというと、もう性別くらいしかない。住んでる者達の性別で匂いが変わる……というのが実際あるかないかと言われればよくわからないが、実際変わったのは確かだ。まあ普通に考えて、この区画は花がやたら多いから……というのがたぶんその理由だろう。
男女の境の柱を抜けた俺とプライムとアヴァーチェは進むなか、色とりどり花を見てた。実際ここまであんまり色彩がなかった協会だからだろう。余計に鮮やかに見えてる。
「ここは植物が多いのですね」
「たしか育ててると聞いたな。やはりそういうのは女性の方が得意なのかもしれない。色々と花は使う機会が多いからな」
そういうものなのか。ようはこの区画に飾ってある花はここの少女たちがてづから育てた奴を使ってる……という事か。確かに売れそうな……ってそういう事ではないだろう。協会という特性上、花を使う場面があるからここの子供たちに育てさせてるって事なんだろう。
別に男女の境があったからといって、そこから一気に作りが変わった訳じゃない。基本はさっきまでいた協会の内装と別に変わりはない。ただ花が増えただけだ。なのでここらの扉もたぶんいくつかには内部空間を広げる魔法的術がかかってるんだろう。
「姉上の場所はわかってるのですか?」
「この時間なら、多分講義を受けてるんじゃ……っとあれは」
ちょっとだけ進むと、何やら廊下に女の子たちが見えた。皆さん白いロープに更に男たちは身に着けてなかった頭から腰辺りまで伸びるベールを身に着けている。そして誰もが祈っていた。
「何やら様子がおかしいな」
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そしてここはあそこからそんなに離れてる訳じゃない。なら念の為に避難をしようとするのはごく当然のことだ。
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