転生したらロボットの中だった(ただし、出る事はできません)
運命という世界線を壊せ 286
「一人じゃないんですね……」
詳しく話を聞くと、どうやら王様たちのお子さんは一人ではないらしい。全部で三人。その中で末っ子の子はまだ三歳くらいらしいが、更に十歳と十三くらいの子もいるとか。
生まれてすぐに協会に連れていかれるらしい子供たちは実際の所どうなってるのかわからないということだ。
「一年に一回も会えないんですか?」
「時々手紙は来ますよ?」
それは誰からですか? なんてきけないぞ。だって王妃様はきっと大事にその手紙を保管してるんだろう。まあけど後で見せてもらおう。もしかしたら俺の魔法で残留思念をたどれるかもしれない。
「勇者様、彼らも王族です。自分と世界を天秤にかけたとき、どうするべきか……それは自ずとわかっってることでしょう」
「あなた!」
「お前は希望を見てる。だが、ここから出ることが出来るという希望と、子供を取り返せるという希望を両取りしようとしてるんだ。それはとても欲深いことだ。
私たちは中央から脱出することを優先するべき。その筈だ」
「それは……」
王様の言葉に王妃様が悲し気な表情をしつつもうなづいた。子供は大切だろう。けど彼女も王妃という立場をちゃんと理解してる。だからこそ、子供よりも自分たちのやるべきことを選択できる。本当なら子供を見捨てるなんて、親としてしたくないだろうに。でも確かに王様の言う通り、もしも三人の子供を奪還するとなると、こちらの動きが把握される危険はある。
それに協会の内部に潜入するとなると、俺が動くしかないしな……そうなると王様たちの護衛が不安だ。まあ今日の内に動けばなんとかなるか? でも協会が何を隠し持ってるのかまだまだ謎だからな。
ペニーニャイアンだって協会の全てを知ってるわけじゃない。なにせ協会だって一枚岩ってわけではないみたいだしな。特に力をもった神託の巫女の上位三人には老子がそれぞれついてるみたいだからな。そして何やら怪しいことをしてる。
ペニーニャイアンはそれこそ、美を追求する奴らしく砂獣の力を人体に取り込んで老いをなくすとか研究してたみたいだ。他の奴らもやばい研究をしてるんだろう。
その中で生み出された兵器がきっとある。協会の闇は一筋縄ではいかないと思う。だからこそ、まずはこの中央から王様たちを脱出させる――確かにそれが一番の目標だ。けど……
「確かに二人の脱出は大前提ですけど、二人のお子さんが協会に拉致されてたという事実も、協会を貶める材料になるかもしれません」
ピローネだけでは弱いかもしれないことを王様たちの子供まで犠牲になってたという事実で更に協会に非難の目を向けさせる――ことが出来るかもてしれない。それは教会の打倒にとって意味のあることになるかも。
「ペニーニャイアン、下の協会のどこに王様達の子供がいるか知ってるか?」
「ふん、そうね。他の巫女たちを殺してくれるなら教えてもいいわよ? そうなると私は唯一の巫女になれるし、特に同位置の二人は目障りなのよね」
こいつ……自分の立場わかってるのか? そういう事をよく言えるな。まずは自分の命の心配をしろよ。まあ利用価値が自分にはあるから殺されないと踏んでるんだろうが……イライラするな。
「お前の希望を聞く気なんてない。つまりその時までわからないってことだ。お前はこっちに知ってる状況を提供すればいいんだ。殺せなくても、痛みを与え続ける術はある」
そういうのは趣味ではないが、拷問とかも別にできる。回復魔法もあるし、壊して治して……とかし続ければそれは拷問になるだろう。
「し、しょうがないわね」
日和ったペニーニャイアンはペラペラと協会のどこら辺に王様の子供がいるか話してくれた。まあ全部知ってるわけではなくて、一番下の子の場所だったけど……流石にペニーニャイアンに全部を求めるのは酷だろう。
今はこの情報で勘弁しといてやろう。
「やってくれるのですか勇者様?」
「時間は今日だけですけどね。今日でできるだけやります。皆さんは中央脱出の為に気取られないように、準備をお願いします」
協会への侵入か……俺は新たな任務に赴くことになった。王妃様は俺の事をめっちゃ拝んでた。
詳しく話を聞くと、どうやら王様たちのお子さんは一人ではないらしい。全部で三人。その中で末っ子の子はまだ三歳くらいらしいが、更に十歳と十三くらいの子もいるとか。
生まれてすぐに協会に連れていかれるらしい子供たちは実際の所どうなってるのかわからないということだ。
「一年に一回も会えないんですか?」
「時々手紙は来ますよ?」
それは誰からですか? なんてきけないぞ。だって王妃様はきっと大事にその手紙を保管してるんだろう。まあけど後で見せてもらおう。もしかしたら俺の魔法で残留思念をたどれるかもしれない。
「勇者様、彼らも王族です。自分と世界を天秤にかけたとき、どうするべきか……それは自ずとわかっってることでしょう」
「あなた!」
「お前は希望を見てる。だが、ここから出ることが出来るという希望と、子供を取り返せるという希望を両取りしようとしてるんだ。それはとても欲深いことだ。
私たちは中央から脱出することを優先するべき。その筈だ」
「それは……」
王様の言葉に王妃様が悲し気な表情をしつつもうなづいた。子供は大切だろう。けど彼女も王妃という立場をちゃんと理解してる。だからこそ、子供よりも自分たちのやるべきことを選択できる。本当なら子供を見捨てるなんて、親としてしたくないだろうに。でも確かに王様の言う通り、もしも三人の子供を奪還するとなると、こちらの動きが把握される危険はある。
それに協会の内部に潜入するとなると、俺が動くしかないしな……そうなると王様たちの護衛が不安だ。まあ今日の内に動けばなんとかなるか? でも協会が何を隠し持ってるのかまだまだ謎だからな。
ペニーニャイアンだって協会の全てを知ってるわけじゃない。なにせ協会だって一枚岩ってわけではないみたいだしな。特に力をもった神託の巫女の上位三人には老子がそれぞれついてるみたいだからな。そして何やら怪しいことをしてる。
ペニーニャイアンはそれこそ、美を追求する奴らしく砂獣の力を人体に取り込んで老いをなくすとか研究してたみたいだ。他の奴らもやばい研究をしてるんだろう。
その中で生み出された兵器がきっとある。協会の闇は一筋縄ではいかないと思う。だからこそ、まずはこの中央から王様たちを脱出させる――確かにそれが一番の目標だ。けど……
「確かに二人の脱出は大前提ですけど、二人のお子さんが協会に拉致されてたという事実も、協会を貶める材料になるかもしれません」
ピローネだけでは弱いかもしれないことを王様たちの子供まで犠牲になってたという事実で更に協会に非難の目を向けさせる――ことが出来るかもてしれない。それは教会の打倒にとって意味のあることになるかも。
「ペニーニャイアン、下の協会のどこに王様達の子供がいるか知ってるか?」
「ふん、そうね。他の巫女たちを殺してくれるなら教えてもいいわよ? そうなると私は唯一の巫女になれるし、特に同位置の二人は目障りなのよね」
こいつ……自分の立場わかってるのか? そういう事をよく言えるな。まずは自分の命の心配をしろよ。まあ利用価値が自分にはあるから殺されないと踏んでるんだろうが……イライラするな。
「お前の希望を聞く気なんてない。つまりその時までわからないってことだ。お前はこっちに知ってる状況を提供すればいいんだ。殺せなくても、痛みを与え続ける術はある」
そういうのは趣味ではないが、拷問とかも別にできる。回復魔法もあるし、壊して治して……とかし続ければそれは拷問になるだろう。
「し、しょうがないわね」
日和ったペニーニャイアンはペラペラと協会のどこら辺に王様の子供がいるか話してくれた。まあ全部知ってるわけではなくて、一番下の子の場所だったけど……流石にペニーニャイアンに全部を求めるのは酷だろう。
今はこの情報で勘弁しといてやろう。
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