転生したらロボットの中だった(ただし、出る事はできません)
運命という世界線を壊せ 235
「ふっ!!」
俺はピローネよりも早く動いたはずだ。けど……ピローネの奴はちゃんと反応して俺の攻撃をかわした。けどこれで態勢は崩した。一度距離をとる筈――とか思ったがピローネの奴は別に技術とかがある達人タイプの使い手じゃない。
あいつはただの子供で……そして純粋で……ただやりたい様にやるやつだ。だから引くなんてことはしなかった。それにこっちに標的を移すかと思ったがそれも別にない。
あくまでもピローネの奴の狙いはローワイヤさん。それに変わりはない。聖剣の攻撃をかわしたことで下半身から上の上体が九十度に曲がってたってお構いなしで一度床をけって上下を入れ替えてかかとを使ってローワイヤさんの頭を破壊にかかってる。
これは刹那のやりとりだ。ローワイヤさんは認識できない間に、すでに二度殺されそうになってる。彼女が一度瞬きをする間よりも早い動き。俺はアクロバティックな動きをするピローネの奴とは違ってしっかりと床に足をついて、素早く聖剣を振るってピローネの足をはじき返す。でもそれでも回転で勢いをつけて何連撃もしてくる。
「ふう……」
でも俺はピローネの攻撃を一つたりとも通しはしなかった。流石に一回ピローネは引いた。
「えっ? え?」
何かが起こった……という認識がローワイヤさんに伝わったのはこの時だ。さっきの攻防は一切目に入ってなかっただろうが、俺がいつの間にか移動してて、さらにピローネも今度は比較的ゆっくりとペニーニャイアンの所へと戻ったことで『何かが起きたんだ』ってことがローワイヤさんにもわかったんだろう。
「むむーあいつおかしいよペーニャ」
「大丈夫、今のあなたたならやれますよ。餌はたんとあるんです」
「でも、あいつが邪魔だし」
「別にあちら側の餌じゃなくても、そこらにまだいるじゃないですか」
「ああ、そっか」
そんな会話が聞こえる。そしてためらいなくピローネは動いた。次の瞬間、部屋の端っこの方で縮こまってたメイドと執事の人たちの首が飛んだ。
さっきの会話からそうだろうと思った。けど、今のピローネは油断できない。助けたかったが、無理に動くことは出来なかった。
「ピローネ! 彼らは貴女の世話だってしてくれた人たちでしょう!!」
「あははははは、おかしなことをいうねローワイヤ。彼らはただ私たちに仕えてただけだよ。私たちがどうしようといいんだよ? だから私がおなか減ったらその食料になるのは当然なんだよ。
ローワイヤだってちょっと前までこの人たちのことなんて気にも留めてなかったはずだよ?」
「それは……」
図星か。確かに中央に……ここに居たころのローワイヤさんは多分ピローネと変わりはなかっただろう。でも外の世界を……しかも神託の巫女としてしる外の世界ではなく、ただ一人の存在として外の世界を知ったからローワイヤさんは変われたんだと思う。
だから変われたローワイヤさんと変われなかったピローネは違う。だから言ってやろう。はっきりと。
「それは違う。ピローネ、お前たちとローワイヤさんはもう違うんだ」
「そうだね。価値がない存在にローワイヤはなっちゃった」
「価値はちゃんとあるさ。お前たちの価値は利用価値だろう?」
「そんなのしらないよ。ローワイヤは捨てられて、私はこの通り、さらに自分の価値を高めたの! だから皆……皆食らってあげる!!」
何か管の様なものが背中から出てきて、首をはねたメイドや執事の体を飲み込んだ。そしてバキバキボキボキと音を立てた後にゴックンと咀嚼した。それにともにさらに力が上がるのが俺には見える。
それを実感してるのか、ピローネはにやりと口角を上げて、迫ってくる。
俺はピローネよりも早く動いたはずだ。けど……ピローネの奴はちゃんと反応して俺の攻撃をかわした。けどこれで態勢は崩した。一度距離をとる筈――とか思ったがピローネの奴は別に技術とかがある達人タイプの使い手じゃない。
あいつはただの子供で……そして純粋で……ただやりたい様にやるやつだ。だから引くなんてことはしなかった。それにこっちに標的を移すかと思ったがそれも別にない。
あくまでもピローネの奴の狙いはローワイヤさん。それに変わりはない。聖剣の攻撃をかわしたことで下半身から上の上体が九十度に曲がってたってお構いなしで一度床をけって上下を入れ替えてかかとを使ってローワイヤさんの頭を破壊にかかってる。
これは刹那のやりとりだ。ローワイヤさんは認識できない間に、すでに二度殺されそうになってる。彼女が一度瞬きをする間よりも早い動き。俺はアクロバティックな動きをするピローネの奴とは違ってしっかりと床に足をついて、素早く聖剣を振るってピローネの足をはじき返す。でもそれでも回転で勢いをつけて何連撃もしてくる。
「ふう……」
でも俺はピローネの攻撃を一つたりとも通しはしなかった。流石に一回ピローネは引いた。
「えっ? え?」
何かが起こった……という認識がローワイヤさんに伝わったのはこの時だ。さっきの攻防は一切目に入ってなかっただろうが、俺がいつの間にか移動してて、さらにピローネも今度は比較的ゆっくりとペニーニャイアンの所へと戻ったことで『何かが起きたんだ』ってことがローワイヤさんにもわかったんだろう。
「むむーあいつおかしいよペーニャ」
「大丈夫、今のあなたたならやれますよ。餌はたんとあるんです」
「でも、あいつが邪魔だし」
「別にあちら側の餌じゃなくても、そこらにまだいるじゃないですか」
「ああ、そっか」
そんな会話が聞こえる。そしてためらいなくピローネは動いた。次の瞬間、部屋の端っこの方で縮こまってたメイドと執事の人たちの首が飛んだ。
さっきの会話からそうだろうと思った。けど、今のピローネは油断できない。助けたかったが、無理に動くことは出来なかった。
「ピローネ! 彼らは貴女の世話だってしてくれた人たちでしょう!!」
「あははははは、おかしなことをいうねローワイヤ。彼らはただ私たちに仕えてただけだよ。私たちがどうしようといいんだよ? だから私がおなか減ったらその食料になるのは当然なんだよ。
ローワイヤだってちょっと前までこの人たちのことなんて気にも留めてなかったはずだよ?」
「それは……」
図星か。確かに中央に……ここに居たころのローワイヤさんは多分ピローネと変わりはなかっただろう。でも外の世界を……しかも神託の巫女としてしる外の世界ではなく、ただ一人の存在として外の世界を知ったからローワイヤさんは変われたんだと思う。
だから変われたローワイヤさんと変われなかったピローネは違う。だから言ってやろう。はっきりと。
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