転生したらロボットの中だった(ただし、出る事はできません)
運命という世界線を壊せ 172
「どうですか?」
「もっとよく……」
「この距離なら、十分見えるでしょう。読めない……くても、紋章くらいはわかりますよね?」
よくよく考えたら、この世界の識字率はそこまで高くはない。まあだからこそ、偉い人達はそれを証明するための紋章がある。それを見ればわかるようになってるし、ここで門番なんてしてる兵士なら、多分多数ある紋章の形は覚えさせられてるはずだ。これでわからないなんて言葉を吐くようなら、失格だろう。門番なんてやめた方がいい。まあ文字が読めないと改竄とかできないし、中央はなかなかに識字率高いのかもしれないけど……実際、この兵士のふたりともちゃんと文字を追ってる。読めないやつなら、そんな視線の動きはしない。
なにせ紋章は紙の中で結構大きく印字されてる。そもそもがそんな小さくできないのかもだけど、文字の二倍はある。もっとあるかも。だから文字が読めないのなら、真っ先に見るものは目立ってる紋章のハズ。けどこいつらは普通に文字を追ってるから、多分読めてるだろう。
まあちょっと近づいたくらいで改竄出来るようなものではないんだけど、一応警戒はしてるからこれ以上は近づかない。
「わかったわかった。まあアズバインバカラのような田舎からわざわざ来たんだし、それに……貴方が本当に神託の巫女様なら、通さないわけにはいきません。どうぞお通りください」
そう言って道を開ける兵士二人。なんか含みがあるというか、嫌味があるような言い方だ。だが、通れるのならまあいいさ。なんかめっちゃ怪しいし、このあと絶対に上の方に報告するんだろう。それを阻むすべはない。だからなるべく、早く目的地に行くべきだろう。とりあえず俺たちは進む。実際、すぐに門を抜けれる……と思ってた。
パカパカ……と砂とは違う硬い地面を蹄が音を鳴らして進む。しかも5分以上。長い……まさかこんな厚いとは……想像よりもずっと分厚いぞこの壁。まじでどうやって作ったんだ? 謎だ。そしてようやく、外の光が見えてくる。トンネルの中は炎とは違うもので照らされてた。まあそれでもトンネルだけに暗かったが。光量的には淡い感じの光で、何個も点在させることで暗いトンネルを照らしてるって感じだった。
こんなものもあるのかって思った。だってこの世界、夜はもう決まった時間に寝て、朝までは絶対に起きない。すべての人がそうだ。だから、夜に明かりを必要としてない。せいぜいちょっと燃やすものがあれば、夜は事足りる。だからそもそも俺が見てきた民家にはかまど的なものはあっても、明かりをもたらす設備はなかった。だから必要としないものは発展しないもの……なんだけど。まあ流石に宮殿とかには夜でも明かりを確保する装置は会ったわけで……でもこんなところにもあるとはって感じだな。
たしかにこれだけ長いトンネルで光源があっても薄暗いからな。ないと困るってのはわかる。とりあえずちょっとした驚きを感じてる間にようやく中央の街に出たわけだけど……
「なんだ……これ?」
俺は思わずそんな声を出してしまった。だって……あまりにもアズバインバカラやジャルバジャルと違う……それはまるで、違う世界に来たんじゃないかと……そう思うほどだったんだ。
「もっとよく……」
「この距離なら、十分見えるでしょう。読めない……くても、紋章くらいはわかりますよね?」
よくよく考えたら、この世界の識字率はそこまで高くはない。まあだからこそ、偉い人達はそれを証明するための紋章がある。それを見ればわかるようになってるし、ここで門番なんてしてる兵士なら、多分多数ある紋章の形は覚えさせられてるはずだ。これでわからないなんて言葉を吐くようなら、失格だろう。門番なんてやめた方がいい。まあ文字が読めないと改竄とかできないし、中央はなかなかに識字率高いのかもしれないけど……実際、この兵士のふたりともちゃんと文字を追ってる。読めないやつなら、そんな視線の動きはしない。
なにせ紋章は紙の中で結構大きく印字されてる。そもそもがそんな小さくできないのかもだけど、文字の二倍はある。もっとあるかも。だから文字が読めないのなら、真っ先に見るものは目立ってる紋章のハズ。けどこいつらは普通に文字を追ってるから、多分読めてるだろう。
まあちょっと近づいたくらいで改竄出来るようなものではないんだけど、一応警戒はしてるからこれ以上は近づかない。
「わかったわかった。まあアズバインバカラのような田舎からわざわざ来たんだし、それに……貴方が本当に神託の巫女様なら、通さないわけにはいきません。どうぞお通りください」
そう言って道を開ける兵士二人。なんか含みがあるというか、嫌味があるような言い方だ。だが、通れるのならまあいいさ。なんかめっちゃ怪しいし、このあと絶対に上の方に報告するんだろう。それを阻むすべはない。だからなるべく、早く目的地に行くべきだろう。とりあえず俺たちは進む。実際、すぐに門を抜けれる……と思ってた。
パカパカ……と砂とは違う硬い地面を蹄が音を鳴らして進む。しかも5分以上。長い……まさかこんな厚いとは……想像よりもずっと分厚いぞこの壁。まじでどうやって作ったんだ? 謎だ。そしてようやく、外の光が見えてくる。トンネルの中は炎とは違うもので照らされてた。まあそれでもトンネルだけに暗かったが。光量的には淡い感じの光で、何個も点在させることで暗いトンネルを照らしてるって感じだった。
こんなものもあるのかって思った。だってこの世界、夜はもう決まった時間に寝て、朝までは絶対に起きない。すべての人がそうだ。だから、夜に明かりを必要としてない。せいぜいちょっと燃やすものがあれば、夜は事足りる。だからそもそも俺が見てきた民家にはかまど的なものはあっても、明かりをもたらす設備はなかった。だから必要としないものは発展しないもの……なんだけど。まあ流石に宮殿とかには夜でも明かりを確保する装置は会ったわけで……でもこんなところにもあるとはって感じだな。
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