異世界にクラス転移された時いじめられてる奴後で大体復讐してくる

かおす

特技は家事です

5

「本日はどのようなご用件でしょうか?」

「冒険者の登録に来ました」

冒険者ギルドは深夜のためか人が全然いない、これではテンプレは起こらないだろう

「ではこちらの紙に記入をお願いします」

渡された紙には名前、職業、特技の項目があった

[ご主人様、聞こえますか?]

記入しようとするとアマテラスが念話で話してきた

[どうした?]

[名前はいいのですが職業は偽った方がいいかと思います]

[ああそうか、アマテラスとか職業精霊だもんな、じゃあ俺は魔法使いにしとく]

[わたくしは剣士にします]

「っ?どうかしましたか?」

急に手が止まったので不思議に思われてしまったらしい

「いえ、なんでもないです」

名前は雪で職業魔法使い、特技は氷魔法でいいか、俺は使ったことないけど

アマテラスは特技家事…それ、いいのか?

「はい、書きました」

「では先程書いた紙に魔力を込めてください」

俺とアマテラスは魔力を込める

この感じは魔法陣と同じだな

「では少々お待ち下さい」

受付の人は魔力を込めた紙を持って奥に入っていった

「なぁ、アマテラス」

「なんでしょう?」

「ふと思ったんだけどこの服とか色々お金ってどうしたんだ?」

「っ?わたくしのポケットマネーですよ」

それが何か?みたいな顔しないでよ、貴方のお金ですよ?

「やっぱりか、すまんな、今度返すよ」

「別にいいですよ、ただ今後もわたくしと一緒に寝てくれますか?」

「…全然、大丈夫」

少し、いやかなり心臓に悪いがアマテラスのお願いだし断ることはできない

「えへへ、嬉しいです」

そう言ってアマテラスは俺に抱きついてきた

昨日と同じ女の子の匂いがふわっと香るし抱きついてきたことにより何とは言わないが膨よかでとても柔らかいモノが当たる

ああ、ここが天国ですか?

「ゴホンッ!」

「「っ!!」」

パッとアマテラスが離れた、ああ俺の天国…

さっきの受付の人が帰ってきたらしい

「そういうことは他所でやって下さい」

俺に向かって凄いジト目を放ってくる

「す、すいません」

「はぁ、これが冒険者カードです、無くすと再発注に銀貨2枚必要なので気をつけて下さい」

渡された冒険者カードには名前と職業、そしてブロンズと書いてあった

「あの、このブロンズって?」

「冒険者の階級です、下からブロンズ、シルバー、ゴールド、プラチナ、ダイヤ、プレデターです」

「なるほど」

ブロンズが初心者、シルバーとゴールドが中級者、プラチナとダイヤが上級者、そしてプレデターは何か英雄的なことを成し遂げたものしかいないらしい

「ご主人様、そろそろ行きましょう」

気づけば周りの冒険者が増えてきた、このままでは絡まれるかもしれない

「うん、いこう」

受付の人にお礼を言い冒険者ギルドを去った

「依頼とかは受けなくていいのか?」

「はい、魔物の素材を売ればお金になるので大丈夫です」

ちょっと依頼を受けたいと思ってしまったのは内緒だ、いやほら男なら一度は冒険者に憧れるというかなんというか

「魔法の訓練もしたいしとりあえず魔物に会ってみたいかな」

「杖とかはいりませんか?」

「いや、いいよ」

これ以上アマテラスにお金を使わせるわけにはいかない

「ご主人様、そろそろ魔物の生息区域です」

外に出て数十分歩いた辺りで何やらベトベトした物体が現れた

「アマテラス、これもしかしてスライム?」

「はい、スライムです」

うわぁ…某スライムのような可愛い系じゃなくて普通にグロい系だよ

「ご主人様、スライムは魔法が効きやすいです」

「魔法ってどうやったら使えるんだ?」

魔力を注ぐみたいにやればいいのか?

「わたくしはもともと使えないので詠唱をしましたがご主人様なら想像と閃きでいけるはずです」

なにそれ?想像と閃き?とりあえずこの前アマテラスが使った魔法をやってみるか

「えっと確かこんな感じの氷を尖らせて周りに沢山出てたはず」

すると俺の後ろに大量の氷の飛礫が出現した

「お見事です」

俺はスライムに魔法が向かうように考えるとその通りにスライムにグサグサ刺さった

「完全にオーバーキルじゃん」

「先程の魔法でスライムの核が破壊されたようです」

死んだスライムはベトベトが消え核だけが残った

「この核は売れるので持ち帰りましょう」

そう言ってアマテラスはアイテムボックスにしまう

そして魔物を求め森に入った

「森は奇襲する魔物もいるのでご注意ください」

「うん」

何か索敵できる魔法とかスキルが欲しくなるよね

「ご主人様、あそこにゴブリンがいます」

「えっ?どこ?」

アマテラスが指を指す方向を見るとかなり遠くの方に動く何かが見えた

いや、あれがゴブリンだってわかるのかよ

「少し近づきましょう」

俺たちはゆっくり気づかれないように近づく

「…またグロい系、この世界には可愛い魔物はいないのかもしれない」

「ご主人様、お願いします」

アマテラスだったら簡単に殺れるのに俺に魔法の訓練として譲ってくれるらしい

さて、さっきの魔法だと外すかもしれないからまず足止めする何かをしないと…ゴブリンの足元から凍るイメージを…

「グギャッ!」

突然ゴブリンが奇声を放った、よく見たらゴブリンの足が凍っている

「よし!アイスショット」

さっきの魔法は特定の言葉で考えなしに打てるようにした

「さすがですご主人様、足元を凍らすのは思いつきませんでした」

「アイスショット外したらやばいと思ってね、あとこいつどうしよう」

目の前には腹に氷の飛礫が突き刺さって死んでいるゴブリン、俺がグロいの苦手だったらヤバかったかもしれない

「ゴブリンは売れる素材がないので放置でいいと思います」

なんでも放置したらスライムなどが食べてくれるそうだ

「よーし、どんどん倒していこう」

「はい!」

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