現代社会にモンスターが湧いた件〜生き残るために強くなります〜
40話 元自衛隊員
私の名前は田村 英一。元自衛隊員だ。
何故、"元"が付くのか.......その理由を話せば長くなる。
まぁ、一言で説明すると、私が所属している部隊の隊長が命令違反をし、クビとなったので着いて行ったからだ。
まぁ、公務員なので基本的にはクビなどにならないが、上の奴らはデスクワークばかりしており、現場の者たちの事など何も考えていない。
だから、適当にクビにする等と喚き散らしたのだろう。
もちろん、私と他の隊員たちはクビになっていないのだが、世界が狂った後に隊長から「一緒に来ねぇか?」と誘われたので、そのまま着いて行った。
その選択は間違いではなかったと思っている。
今思えば、クビ宣告をされた直後に、世界に変化が起きたことに、何か意味があるのかもしれない。
そして、今はモンスター退治と、周辺の見回りをしている。
いつ、モンスターたちが現れて、私たちが守るべき国民へ襲い掛かるか分からない。
だから、こうやって避難所の周辺を回っているのだ。
「見回りダルいっすねぇ〜」
「僕は人喰いモンスターには会いたくないけど、超可愛いモンスター娘には凄く会いたいだお」
「拙者は臆病でござるからな。モンスターが現れたら頼みますぞ田村殿」
この3バカトリオは、三つ子の島田 一郎、島田 二郎、島田 三郎。
3人とも見た目は殆ど同じだが、微妙に違うところもある。
一郎は見た目は普通なのだが、語尾が「〜っすねぇ」という小物臭漂う言葉遣いをしている。
二郎は少しぽっちゃりしており、語尾には「〜だお」と付いている。
三郎は丸メガネをしていて、語尾に「〜ござる」という独特な言葉遣いをしている。
てか、元自衛隊員なのにモンスター退治を人任せにするのは、ダメだと思うぞ三郎よ。
そんな中、人間ではない気配を感じた。
「む?これは.......!モンスターだ!」
それも、かなりの数だ!私たちだけでは対処出来ん!
「まじでござるか!拙者は逃げてもいいでござるか!?」
取り敢えず、三郎の頭を引っ叩く。
こんな時に、コイツは何を言っているのだ。
「相手は.......ゴブリンっすね」
「.......大量のゴブリンだお。ゴブリンは美味しくないから嫌いだお」
お、お前っ.......ゴブリンを食ったのか!?前々からドが付くアホだとはおもっていたのだが、二郎は別格だな.......。
そう考えると、一郎はマトモな方か。
「ゴブリンの塩焼きは結構いけるっすよ!」
「マジだお!?」
あ、一郎もダメだ。
やはり、この三馬鹿トリオは当てになんな。
「私が囮になるから。お前たちは避難所へ戻って隊長を呼べ」
「で、でも副隊長が.......」
さすがに、仲間を見捨てることが出来ないのか、一郎は心配そうな顔をする。
「安心しろ。私は、この中で1番強いし死ぬつもりもない。だから.......早く行け!」
それでも、三馬鹿トリオは逃げるのを躊躇っていた。
「お前たち.......」
「.......自分たち囲まれてるっすよ」
「は?.......!なんだと!?」
急いで周囲の気配を感知する。
それで、敵について分かったことは.......数十匹のゴブリンと、それを統率している五匹のホブゴブリンがいる事だ。
「ま、不味いぞ.......これは」
この絶体絶命の状況に、私たちは頬を引き攣らせるのだった。
◇
「急がないと、あの人たち殺られちまうぞ」
「運んでもらっている分際で文句を言うな。これでも急いでいる」
「そうだな。悪ぃ」
こっから見た感じ、たくさんゴブリンがいて、数匹ホブゴブリンがいることが分かった。
まぁ、大したことは無いな。
「お主が全身スライムだったら落ちても大丈夫なんだがな」
「それ、もはや人の原型を留めていないぞ」
「スライムは物理耐性が異常に強いから便利だぞ。右腕だけじゃなくて、全身をスライム化させればよかったな。ワッハッハ!」
くっ.......確かに物理耐性が高いのは便利だが.......スライムにも"息子"はあるのか?一生チェリーボーイは嫌だぞ!
「ふむ.......このくらいの高さなら大丈夫か」
「ん?何が?」
その時、今まで見た事もない邪悪な笑みを浮かべ、「くっくっく」と声を上げるイヴが見えた。
.......嫌な予感がするぞ。
「それじゃあ.......行ってこい!」
「へ?えぇぇぇぇ!!??」
そして、俺は落ちた。
地面から500メートル程の高さから落とされたのだ。
「待て待て待て待て!これはあれだよな!?いつもの悪ふざけだよな!?」
慌てて、イヴがいる上空に顔を向ける。
.......腕組んでニヤニヤしてましたね。
これは助ける気ないな!クソっ!
「さすがに、この高さから落ちたら死ぬぞ!」
いま程度のステータスでは、この高さからの落下には耐えられないだろう。
何となく分かるのだ。
しかし、無駄死にするような事をイヴがするとは思えない.......だから.......
「.......そう言えば、スライムは物理耐性が高いって言ってたな」
俺は右腕の形状を変化させ、体を覆うように広げた。
よし!これなら大丈夫だろう。
そして、数秒ほどで激しい衝撃が伝わってきた。
地面に着いたのかな?取り敢えず、外を見てみよう。
俺は右腕を元に戻し、外を見た。
そこに居たのは.......
「まぁ、ゴブリンとホブゴブリン程度なら余裕だな」
そして、俺は本気の【威圧】を放つのだった。
パーティーメンバー
・佐藤 空
・イヴィル
・明智 ソフィア
何故、"元"が付くのか.......その理由を話せば長くなる。
まぁ、一言で説明すると、私が所属している部隊の隊長が命令違反をし、クビとなったので着いて行ったからだ。
まぁ、公務員なので基本的にはクビなどにならないが、上の奴らはデスクワークばかりしており、現場の者たちの事など何も考えていない。
だから、適当にクビにする等と喚き散らしたのだろう。
もちろん、私と他の隊員たちはクビになっていないのだが、世界が狂った後に隊長から「一緒に来ねぇか?」と誘われたので、そのまま着いて行った。
その選択は間違いではなかったと思っている。
今思えば、クビ宣告をされた直後に、世界に変化が起きたことに、何か意味があるのかもしれない。
そして、今はモンスター退治と、周辺の見回りをしている。
いつ、モンスターたちが現れて、私たちが守るべき国民へ襲い掛かるか分からない。
だから、こうやって避難所の周辺を回っているのだ。
「見回りダルいっすねぇ〜」
「僕は人喰いモンスターには会いたくないけど、超可愛いモンスター娘には凄く会いたいだお」
「拙者は臆病でござるからな。モンスターが現れたら頼みますぞ田村殿」
この3バカトリオは、三つ子の島田 一郎、島田 二郎、島田 三郎。
3人とも見た目は殆ど同じだが、微妙に違うところもある。
一郎は見た目は普通なのだが、語尾が「〜っすねぇ」という小物臭漂う言葉遣いをしている。
二郎は少しぽっちゃりしており、語尾には「〜だお」と付いている。
三郎は丸メガネをしていて、語尾に「〜ござる」という独特な言葉遣いをしている。
てか、元自衛隊員なのにモンスター退治を人任せにするのは、ダメだと思うぞ三郎よ。
そんな中、人間ではない気配を感じた。
「む?これは.......!モンスターだ!」
それも、かなりの数だ!私たちだけでは対処出来ん!
「まじでござるか!拙者は逃げてもいいでござるか!?」
取り敢えず、三郎の頭を引っ叩く。
こんな時に、コイツは何を言っているのだ。
「相手は.......ゴブリンっすね」
「.......大量のゴブリンだお。ゴブリンは美味しくないから嫌いだお」
お、お前っ.......ゴブリンを食ったのか!?前々からドが付くアホだとはおもっていたのだが、二郎は別格だな.......。
そう考えると、一郎はマトモな方か。
「ゴブリンの塩焼きは結構いけるっすよ!」
「マジだお!?」
あ、一郎もダメだ。
やはり、この三馬鹿トリオは当てになんな。
「私が囮になるから。お前たちは避難所へ戻って隊長を呼べ」
「で、でも副隊長が.......」
さすがに、仲間を見捨てることが出来ないのか、一郎は心配そうな顔をする。
「安心しろ。私は、この中で1番強いし死ぬつもりもない。だから.......早く行け!」
それでも、三馬鹿トリオは逃げるのを躊躇っていた。
「お前たち.......」
「.......自分たち囲まれてるっすよ」
「は?.......!なんだと!?」
急いで周囲の気配を感知する。
それで、敵について分かったことは.......数十匹のゴブリンと、それを統率している五匹のホブゴブリンがいる事だ。
「ま、不味いぞ.......これは」
この絶体絶命の状況に、私たちは頬を引き攣らせるのだった。
◇
「急がないと、あの人たち殺られちまうぞ」
「運んでもらっている分際で文句を言うな。これでも急いでいる」
「そうだな。悪ぃ」
こっから見た感じ、たくさんゴブリンがいて、数匹ホブゴブリンがいることが分かった。
まぁ、大したことは無いな。
「お主が全身スライムだったら落ちても大丈夫なんだがな」
「それ、もはや人の原型を留めていないぞ」
「スライムは物理耐性が異常に強いから便利だぞ。右腕だけじゃなくて、全身をスライム化させればよかったな。ワッハッハ!」
くっ.......確かに物理耐性が高いのは便利だが.......スライムにも"息子"はあるのか?一生チェリーボーイは嫌だぞ!
「ふむ.......このくらいの高さなら大丈夫か」
「ん?何が?」
その時、今まで見た事もない邪悪な笑みを浮かべ、「くっくっく」と声を上げるイヴが見えた。
.......嫌な予感がするぞ。
「それじゃあ.......行ってこい!」
「へ?えぇぇぇぇ!!??」
そして、俺は落ちた。
地面から500メートル程の高さから落とされたのだ。
「待て待て待て待て!これはあれだよな!?いつもの悪ふざけだよな!?」
慌てて、イヴがいる上空に顔を向ける。
.......腕組んでニヤニヤしてましたね。
これは助ける気ないな!クソっ!
「さすがに、この高さから落ちたら死ぬぞ!」
いま程度のステータスでは、この高さからの落下には耐えられないだろう。
何となく分かるのだ。
しかし、無駄死にするような事をイヴがするとは思えない.......だから.......
「.......そう言えば、スライムは物理耐性が高いって言ってたな」
俺は右腕の形状を変化させ、体を覆うように広げた。
よし!これなら大丈夫だろう。
そして、数秒ほどで激しい衝撃が伝わってきた。
地面に着いたのかな?取り敢えず、外を見てみよう。
俺は右腕を元に戻し、外を見た。
そこに居たのは.......
「まぁ、ゴブリンとホブゴブリン程度なら余裕だな」
そして、俺は本気の【威圧】を放つのだった。
パーティーメンバー
・佐藤 空
・イヴィル
・明智 ソフィア
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