伝説となった狩人達

さいぞう

四話


雷の神を従え…
魔王は猛攻に出た。



血に飢えた真っ赤な口には不釣り合いの、青白い雷を吐き…


白い躯をさらに彩る、雷神の鎧は…

狩人が近づく事すら許さない。





ふと…

全ての攻が止み、魔王は天を仰いだ。






耳を貫く雷鳴共に、天の怒りが地を支配する。




その天雷は地に立つ事も許さず、狩人に降り注ぐ。
一切の生を拒み、降り注ぎ続ける。



7つ…いや…八つはその身に浴びただろう。

狩人は一瞬で虫の息になった。




窮鼠、猫を咬む。

咬み終わった鼠は、必ずその命も終わらせる。


舌を舐め、涎をすすり…

魔王は勝利を確信した。


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