伝説となった狩人達

さいぞう

七話


隊長は、解った…と…

一言低い声で言った。


後ろの方の奴らには聞こえなかっただろう。






本当は…

本当はな…


竜操術を捜す仕事ではなかった。


祖龍だ。


捜している最中に龍に出会ったと、わしら下の者には言うつもりだったんだろう。


鉄騎は始めから、祖龍を討伐するのが目的なのかも知れん。


その真実を知っているのは、今も隊長と親衛隊だけだ。




それでもよかった。


普通に死んでくれと…

命令してくれればよかった。


みんな…
喜んで死ぬだろう。



隊長は…

最期までそれを絶対許してはくれなかった。



コメント

コメントを書く

「ファンタジー」の人気作品

書籍化作品