伝説となった狩人達

さいぞう

四話


冷たい床の上で、トニーは虫の息じゃった。









さあ…殺せ…
ハア…ハア…











人間相手にしか、喧嘩出来ぬ者を殺した所で…
わしの剣の錆にもならぬ。

世界の大罪人など…



わしには居ても居なくとも…



どちらでも良い。












これはトニーには、本当に衝撃的な言葉じゃっただろう。

人を脅えさせ…

力で屈服させ…


その強さで、特別扱いされて…
今まで、そうやって生きて来ただけにな。

ここに来て、座ったままの年寄りに負け…


さらに飛んで来た蚊よりも気にされていないとはのう。





プライドで生きる、悪にとっては…


死ぬより辛い屈辱じゃろうなあ。




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