おじいちゃんと剣と魔法が紡ぐ第二の人生!!おじいちゃんが知らず知らずに無双する物語!!
黄昏の迷宮1
あのあと、一文なしはまずいと感じ早速黄昏の迷宮に向かった南吉。
(その間は暇じゃし火の無限の魔導書でも見ているかの。)
そうして持ってきていた袋から取り出してめくり始める。
(冒険者ギルドの建物にはかなりの人間が武装していたからの。)
それはつまり迷宮の中には敵対勢力がいるのではないかと思う。その他には便利な魔法がたくさんありはしたが、戦いには向いていなかったということで戦闘に向いていそうなものを読んでいるというわけだ。
どこにあるかはひと目でわかった。人が多く活気にあふれているというのもあるが、その入り口と思しき門が非常に大きかった。
(かなり大きなサイズじゃの…………)
縦は五メートル、横に至っては十メートルはあるんじゃなかろうかの?わしとしたことが少々面食らってしまったわい。
(しかもこの大きさに恥じない難易度はありそうじゃからの。)
魔法という超常の力がありながらいまだ誰も最奥まで進んだことはないからの。そういうことじゃろう。
(ふむ。欲を言うなれば前衛がほしいところじゃが………まあ無理じゃの。)
特に知り合いもコネもない南吉に前衛を調達なぞできず、かと言って引くわけにも行かず、
(ここで死んでしまったら、わしはそこまでじゃったということじゃろう。覚悟を決めるかの!)
しむかもしれないという覚悟などずいぶんと久方ぶりだが、南吉は妙な高揚感を感じていた。
(若い頃を思い出すの。)
何も言われないということは、どうやら冒険者カードがなくても入れるらしいが、自己責任のようだ。そんなどうでもいいことを考えながら、南吉は門をくぐった。
(ふむ。これは、廃村かの?)
そこには廃れた村が広がっていた。
(というよりはたくさんの場所がある中から廃村に出ただけのようじゃの。)
遠くを見れば森のようなものもある。
(確証はないが、あそこも迷宮の一部なのじゃろうな。)
あれと同じようなものが世界各地にあるというのに他の人間が視界に入らない事から、そう考えた南吉。
(せっかくじゃし、廃村を調べてみるかの。おそらくじゃが、下か上に降りる何かがあるはずじゃ。)
そう思って廃村に足を踏み入れた瞬間、
「キシキシ」
「む?は!?」
南吉の近くで倒れていた人骨が突如立ち上がりこちらに向かってきた。
「お主。自我はあるかの?」
「…………」
人骨からの返事はない。
(なるほどの……これが迷宮にいる敵対勢力というわけじゃの。)
「それ以上近づくと攻撃しないわけには行かないんじゃが……」
「………」
何も言わずに近づいてくる。
「…………仕方がないの。」
そう言って構えを取る南吉。
「行くぞ!!」
そうして魔法を使ってみようと思った南吉。しかし、
(あれ?魔法ってどうやって使うんじゃ?)
確かに使い方はわかるが、一番基本の魔法の発動のさせ方がわからない南吉。そんな中でも人骨、骨人は近づいてきている。
例えるなら、火をつければお湯ができるのはわかるが、火をどうつけるかがわからないといった感じだ。
(ええい!!ままよ!!)
南吉は賭けとして、魔法のパズルを説いたときに出る謎の単語の羅列を言ってみることにした。
「紅の銃弾!!」
そう言うと、目の前に火の玉が現れ人骨に衝突し、
バゴン!!
爆発して人骨をふっとばした。
(こ、これが魔法と言うやつかの、想像以上じゃの…、)
魔法に、そしてこの力を持ってしても攻略できないここにそら恐ろしさを抱く。
(ま、まあ儂は生活できればそれでいいしの、む?)
あの人骨がいたところにキラキラ光を反射する小指の第一関節ほどの石があった。
(なんじゃこれは?)
まあ持っておいて無駄にはならないだろうとその他で習得した便利そうな魔法のうちの一つを使う。
「異空の片鱗の欠片」
人の体積ほどの空間だけだが好きなものを入れることができる魔法だ。
(ちょっと微妙な大きさじゃったがこれくらいの大きさならたくさんはいるの。)
早速入れた所で、
(先を急がんと生活が死ぬから急がねばの…)
そう思い、南吉は先を急いだ。
こうして廃村で襲いかかってきた人骨たちを退け、進んでいく。
(予想よりかなり大きいの………)
廃村という町とさえ言える大きさだが、そこは迷宮。何のそのだ。
(む?あれは……?)
ふと目を向けると、ひっそりと階段があった。
(おそらくそうじゃと思っていたが、この迷宮は他階層構造なんじゃの。)
南吉の考えは正解だ。この迷宮は何階層あるかも判明していないほどの階層がある。
(ということはあそこが下に進む階段というわけじゃな。)
もうかなりなれた紅の銃弾を人骨に向かって放ちつつ、一瞬の逡巡、
(まあ降りたほうが効率は良さそうじゃの。まあ確実に難易度が上がるのは確かじゃがの。)
降りる決断をした南吉。最後の石を回収しつつ、階段を降りた。
階段を降り終わると、そこには未だ廃村?町?が広がっていた。心なしか建物が少し発展していると感じだ南吉。
(この迷宮廃村好きじゃの…、)
一階層はとてつもなく広いので、二階層連続で廃村エリアを引いたのは本当に偶然だ。一階層下に降りたぶん、人骨のかずは少しふえている。しかし、
(まあそこまで問題はないの。)
南吉にとっては、ただ魔法を打つ頻度が増えただけだ。しばらくして、
(まあこんなものじゃろ。)
かなりの石を回収した南吉はそろそろ帰還しようとした。そして、
(わし、どうかえるの?)
という問題にぶち当たった。南吉は適当に、
(帰還!!)
と強く念じてみた。
目を開けると、そこは迷宮に入る入り口だった。
(え?まさかこれが正規なんかの?ま、まあいいかの…)
他の冒険者を見る限り特に不思議そうにしていないし、こんなものなんだと納得した南吉は、人の流れが通りに向いていないと気づいた。
(向こうの大きめの小屋かの?)
とりあえずそこまで向かってみることにした南吉だった。
(その間は暇じゃし火の無限の魔導書でも見ているかの。)
そうして持ってきていた袋から取り出してめくり始める。
(冒険者ギルドの建物にはかなりの人間が武装していたからの。)
それはつまり迷宮の中には敵対勢力がいるのではないかと思う。その他には便利な魔法がたくさんありはしたが、戦いには向いていなかったということで戦闘に向いていそうなものを読んでいるというわけだ。
どこにあるかはひと目でわかった。人が多く活気にあふれているというのもあるが、その入り口と思しき門が非常に大きかった。
(かなり大きなサイズじゃの…………)
縦は五メートル、横に至っては十メートルはあるんじゃなかろうかの?わしとしたことが少々面食らってしまったわい。
(しかもこの大きさに恥じない難易度はありそうじゃからの。)
魔法という超常の力がありながらいまだ誰も最奥まで進んだことはないからの。そういうことじゃろう。
(ふむ。欲を言うなれば前衛がほしいところじゃが………まあ無理じゃの。)
特に知り合いもコネもない南吉に前衛を調達なぞできず、かと言って引くわけにも行かず、
(ここで死んでしまったら、わしはそこまでじゃったということじゃろう。覚悟を決めるかの!)
しむかもしれないという覚悟などずいぶんと久方ぶりだが、南吉は妙な高揚感を感じていた。
(若い頃を思い出すの。)
何も言われないということは、どうやら冒険者カードがなくても入れるらしいが、自己責任のようだ。そんなどうでもいいことを考えながら、南吉は門をくぐった。
(ふむ。これは、廃村かの?)
そこには廃れた村が広がっていた。
(というよりはたくさんの場所がある中から廃村に出ただけのようじゃの。)
遠くを見れば森のようなものもある。
(確証はないが、あそこも迷宮の一部なのじゃろうな。)
あれと同じようなものが世界各地にあるというのに他の人間が視界に入らない事から、そう考えた南吉。
(せっかくじゃし、廃村を調べてみるかの。おそらくじゃが、下か上に降りる何かがあるはずじゃ。)
そう思って廃村に足を踏み入れた瞬間、
「キシキシ」
「む?は!?」
南吉の近くで倒れていた人骨が突如立ち上がりこちらに向かってきた。
「お主。自我はあるかの?」
「…………」
人骨からの返事はない。
(なるほどの……これが迷宮にいる敵対勢力というわけじゃの。)
「それ以上近づくと攻撃しないわけには行かないんじゃが……」
「………」
何も言わずに近づいてくる。
「…………仕方がないの。」
そう言って構えを取る南吉。
「行くぞ!!」
そうして魔法を使ってみようと思った南吉。しかし、
(あれ?魔法ってどうやって使うんじゃ?)
確かに使い方はわかるが、一番基本の魔法の発動のさせ方がわからない南吉。そんな中でも人骨、骨人は近づいてきている。
例えるなら、火をつければお湯ができるのはわかるが、火をどうつけるかがわからないといった感じだ。
(ええい!!ままよ!!)
南吉は賭けとして、魔法のパズルを説いたときに出る謎の単語の羅列を言ってみることにした。
「紅の銃弾!!」
そう言うと、目の前に火の玉が現れ人骨に衝突し、
バゴン!!
爆発して人骨をふっとばした。
(こ、これが魔法と言うやつかの、想像以上じゃの…、)
魔法に、そしてこの力を持ってしても攻略できないここにそら恐ろしさを抱く。
(ま、まあ儂は生活できればそれでいいしの、む?)
あの人骨がいたところにキラキラ光を反射する小指の第一関節ほどの石があった。
(なんじゃこれは?)
まあ持っておいて無駄にはならないだろうとその他で習得した便利そうな魔法のうちの一つを使う。
「異空の片鱗の欠片」
人の体積ほどの空間だけだが好きなものを入れることができる魔法だ。
(ちょっと微妙な大きさじゃったがこれくらいの大きさならたくさんはいるの。)
早速入れた所で、
(先を急がんと生活が死ぬから急がねばの…)
そう思い、南吉は先を急いだ。
こうして廃村で襲いかかってきた人骨たちを退け、進んでいく。
(予想よりかなり大きいの………)
廃村という町とさえ言える大きさだが、そこは迷宮。何のそのだ。
(む?あれは……?)
ふと目を向けると、ひっそりと階段があった。
(おそらくそうじゃと思っていたが、この迷宮は他階層構造なんじゃの。)
南吉の考えは正解だ。この迷宮は何階層あるかも判明していないほどの階層がある。
(ということはあそこが下に進む階段というわけじゃな。)
もうかなりなれた紅の銃弾を人骨に向かって放ちつつ、一瞬の逡巡、
(まあ降りたほうが効率は良さそうじゃの。まあ確実に難易度が上がるのは確かじゃがの。)
降りる決断をした南吉。最後の石を回収しつつ、階段を降りた。
階段を降り終わると、そこには未だ廃村?町?が広がっていた。心なしか建物が少し発展していると感じだ南吉。
(この迷宮廃村好きじゃの…、)
一階層はとてつもなく広いので、二階層連続で廃村エリアを引いたのは本当に偶然だ。一階層下に降りたぶん、人骨のかずは少しふえている。しかし、
(まあそこまで問題はないの。)
南吉にとっては、ただ魔法を打つ頻度が増えただけだ。しばらくして、
(まあこんなものじゃろ。)
かなりの石を回収した南吉はそろそろ帰還しようとした。そして、
(わし、どうかえるの?)
という問題にぶち当たった。南吉は適当に、
(帰還!!)
と強く念じてみた。
目を開けると、そこは迷宮に入る入り口だった。
(え?まさかこれが正規なんかの?ま、まあいいかの…)
他の冒険者を見る限り特に不思議そうにしていないし、こんなものなんだと納得した南吉は、人の流れが通りに向いていないと気づいた。
(向こうの大きめの小屋かの?)
とりあえずそこまで向かってみることにした南吉だった。
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