異世界でひたすらコンティニュー!
建物の真実
「ところで今は何時くらいなんだ……?もう既に結構探索しているから、そろそろ夜が明けていてもおかしく無いんだが……。」
過去の世界に来てから不思議に思ったことなのだが、現在の時刻が分からないのだ。
ポケットの中にスマホが入ってないし、かと言ってこの建物の中に、時計らしきものがあるか?と言われるとあるという確証が持てない。
「こんな寒いし暗い廊下の中を、俺はあと何時間さまよっていれば良いんだが……それにここまで歩いていても、何も手がかりが無いってこともきついな……。」
お目当てのクリフトちゃんを見つけることは出来てないし、まずこの建物のこと自体もよく分かってない……。
「あのジジイ!答えは教えなくても良いんだが、せめてちゃんとしたヒントは寄越せってんだ!!」
いきなり薄暗い森に突き落とされた挙句に、こんなよく分からない建物を探索させられるなんて、ジジイは何がしたいのかよく分からない。
「……戻ろうと思った頃にはもう戻れてねぇし、どっか空いてる部屋に潜り込むしかねぇ……。」
すると、目の前になにやら大きめの扉があることに気がついた。
「……なんだこれ?大教室とかそんなものか?」
取っ手に手をかけてグッと押してみると、ギギィ……と思わず耳を塞ぎたくなるような軋む音が辺りに響いた。
「っ!?この音嫌いなんだよな……てかこの施設めちゃくちゃボロっちいな……。」
今まで暗かったからよく分からなかったが、ドアや壁をよく見てみるとかなり古ぼけていて、埃まみれになっていた。
「てことはここは廃墟なのか?それにしてもほんとに、あのじじいはなんでこんな所に俺を飛ばしたんだ?」
森の中やら廃墟やらで、全く彼女の過去なんて見えたものでは無いのに……ジジイのやりたい事はホントによく分からない。
「まぁとりあえずここを探索するか……。」
辺りを見渡すと机やら何かの書類などが色々有るので、ここだと何かしらの情報があるかもしれない。
「……明かりがあれば良いんだけどな〜。」
全く光が無いわけでも無いのだが、細かい文字や黒いものなどが、とても見えにくいのである。
しかし机の上はなにやらガラクタが多く、何がなにやらよく分からない。
「んがー!もう書類が多すぎだー!!ってなんだこれ?」
机の上の書類を適当に投げ飛ばしていると、何か銀色の小さい箱みたいなものが見えた。
手に取って弄ってみると、蓋が取れて瞬間に火がついた。
「おわわわわ!?!?あぶねー!ライターかこれ……でも丁度いい!」
思わず火傷してしまいそうになったが、なんとか無事に済んだので今度は蝋燭などの明かりになるようなものを探さないと……。
ライターの火を頼りに机の上やら棚の所を探していると、何やらアルコールランプみたいな物が棚の上に有った。
手に取ってみると、そんなに重くなく透明の容器の中に液体が半分ほど入っている。かなり使われていたのか、液体に浸されている紐の先端がかなり焦げていた。
なんでこれがあるのかは分からないが、とりあえず明かりになるようなものが見つかって良かった。
「……これに火をつければ明かりになるぜ!けど、こんなに都合よくランプとライターかあるなんてすげぇな!」
早速この名前がわからないランプを卓上に置いて、机の上にある書類を読むことにした。
「えーと……この紙は何かのグラフばっかりだな……でも年々右肩下がりになってるが……。
それとこの紙……ってなんでクリフトちゃんの名前が!?」
色々な資料を流し読みしていると、不意に彼女の名前が出てきたので、咄嗟に大声が出てきた。
「ーーマジかよ。この施設ってもう既に廃業が確定していて、そしてこのリストはまだこの中に残っている子供たちをピックアップしたものか……。」
他の資料を読んでみると、『この施設は先月に廃業することにしました。』と書かれていた。
おそらくこの施設は孤児院か託児所らしきものだったのだが、何かしらの理由で経営出来なくなってしまったのだろう。
「それにしても、経営出来なくなったのは理解出来るとして……行き場のない子供たちはどうするつもりなんだ?」
断片的な情報から察するに、また別の託児所や孤児院に預けていることだろう……。てかそうだと願いたい……。
「ったく……こんな暗い話題なんて俺は好きじゃねぇのに……あとこの手帳はなんだ?」
机の引き出しの中に、メモ帳サイズのノートがあった。
軽く内容を流し読みしてみると、どうやらクリフトちゃんの日記のようだ。
『1日目
私がこの孤児院に来てから2ヶ月ぐらい経った時、職員さんがこのノートをくれた。
どうやらその日の出来事を自分で書いていくものらしいのだが、上手く書けるだろうか?』
日記は『二日目』『三日目』と途切れることなくどんどん続いていて、友達と仲良く遊んだことや今日はこんな勉強をした!なんて子供らしい内容がしばらく綴られていた。
しかし、後半の部分になると『みんなの優しさが薄っぺらい嘘のよう』などと暗い内容がよく書かれるようになった。
「ーー多分だけど……クリフトちゃんは『人の心が読める』感じなんだろうなぁ……。」
何がきっかけとなったのかは知らないが、ここで過ごしている間に恐らく『人の考えが読める』ようになったんだ。
だから『人の優しさ』や『上辺だけの薄っぺらいもの』に信頼が出来ないんだと思う……。実際俺の考えも見透かされたし。
「んと……まだこの世界に残れるみたいだし、もうちょっとだけこの日記を読んでみるか!」
後どれくらいの時間ここにいれるのかは分からないが、とりあえずこの日記を全部読んでみることにした。
過去の世界に来てから不思議に思ったことなのだが、現在の時刻が分からないのだ。
ポケットの中にスマホが入ってないし、かと言ってこの建物の中に、時計らしきものがあるか?と言われるとあるという確証が持てない。
「こんな寒いし暗い廊下の中を、俺はあと何時間さまよっていれば良いんだが……それにここまで歩いていても、何も手がかりが無いってこともきついな……。」
お目当てのクリフトちゃんを見つけることは出来てないし、まずこの建物のこと自体もよく分かってない……。
「あのジジイ!答えは教えなくても良いんだが、せめてちゃんとしたヒントは寄越せってんだ!!」
いきなり薄暗い森に突き落とされた挙句に、こんなよく分からない建物を探索させられるなんて、ジジイは何がしたいのかよく分からない。
「……戻ろうと思った頃にはもう戻れてねぇし、どっか空いてる部屋に潜り込むしかねぇ……。」
すると、目の前になにやら大きめの扉があることに気がついた。
「……なんだこれ?大教室とかそんなものか?」
取っ手に手をかけてグッと押してみると、ギギィ……と思わず耳を塞ぎたくなるような軋む音が辺りに響いた。
「っ!?この音嫌いなんだよな……てかこの施設めちゃくちゃボロっちいな……。」
今まで暗かったからよく分からなかったが、ドアや壁をよく見てみるとかなり古ぼけていて、埃まみれになっていた。
「てことはここは廃墟なのか?それにしてもほんとに、あのじじいはなんでこんな所に俺を飛ばしたんだ?」
森の中やら廃墟やらで、全く彼女の過去なんて見えたものでは無いのに……ジジイのやりたい事はホントによく分からない。
「まぁとりあえずここを探索するか……。」
辺りを見渡すと机やら何かの書類などが色々有るので、ここだと何かしらの情報があるかもしれない。
「……明かりがあれば良いんだけどな〜。」
全く光が無いわけでも無いのだが、細かい文字や黒いものなどが、とても見えにくいのである。
しかし机の上はなにやらガラクタが多く、何がなにやらよく分からない。
「んがー!もう書類が多すぎだー!!ってなんだこれ?」
机の上の書類を適当に投げ飛ばしていると、何か銀色の小さい箱みたいなものが見えた。
手に取って弄ってみると、蓋が取れて瞬間に火がついた。
「おわわわわ!?!?あぶねー!ライターかこれ……でも丁度いい!」
思わず火傷してしまいそうになったが、なんとか無事に済んだので今度は蝋燭などの明かりになるようなものを探さないと……。
ライターの火を頼りに机の上やら棚の所を探していると、何やらアルコールランプみたいな物が棚の上に有った。
手に取ってみると、そんなに重くなく透明の容器の中に液体が半分ほど入っている。かなり使われていたのか、液体に浸されている紐の先端がかなり焦げていた。
なんでこれがあるのかは分からないが、とりあえず明かりになるようなものが見つかって良かった。
「……これに火をつければ明かりになるぜ!けど、こんなに都合よくランプとライターかあるなんてすげぇな!」
早速この名前がわからないランプを卓上に置いて、机の上にある書類を読むことにした。
「えーと……この紙は何かのグラフばっかりだな……でも年々右肩下がりになってるが……。
それとこの紙……ってなんでクリフトちゃんの名前が!?」
色々な資料を流し読みしていると、不意に彼女の名前が出てきたので、咄嗟に大声が出てきた。
「ーーマジかよ。この施設ってもう既に廃業が確定していて、そしてこのリストはまだこの中に残っている子供たちをピックアップしたものか……。」
他の資料を読んでみると、『この施設は先月に廃業することにしました。』と書かれていた。
おそらくこの施設は孤児院か託児所らしきものだったのだが、何かしらの理由で経営出来なくなってしまったのだろう。
「それにしても、経営出来なくなったのは理解出来るとして……行き場のない子供たちはどうするつもりなんだ?」
断片的な情報から察するに、また別の託児所や孤児院に預けていることだろう……。てかそうだと願いたい……。
「ったく……こんな暗い話題なんて俺は好きじゃねぇのに……あとこの手帳はなんだ?」
机の引き出しの中に、メモ帳サイズのノートがあった。
軽く内容を流し読みしてみると、どうやらクリフトちゃんの日記のようだ。
『1日目
私がこの孤児院に来てから2ヶ月ぐらい経った時、職員さんがこのノートをくれた。
どうやらその日の出来事を自分で書いていくものらしいのだが、上手く書けるだろうか?』
日記は『二日目』『三日目』と途切れることなくどんどん続いていて、友達と仲良く遊んだことや今日はこんな勉強をした!なんて子供らしい内容がしばらく綴られていた。
しかし、後半の部分になると『みんなの優しさが薄っぺらい嘘のよう』などと暗い内容がよく書かれるようになった。
「ーー多分だけど……クリフトちゃんは『人の心が読める』感じなんだろうなぁ……。」
何がきっかけとなったのかは知らないが、ここで過ごしている間に恐らく『人の考えが読める』ようになったんだ。
だから『人の優しさ』や『上辺だけの薄っぺらいもの』に信頼が出来ないんだと思う……。実際俺の考えも見透かされたし。
「んと……まだこの世界に残れるみたいだし、もうちょっとだけこの日記を読んでみるか!」
後どれくらいの時間ここにいれるのかは分からないが、とりあえずこの日記を全部読んでみることにした。
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