異世界でひたすらコンティニュー!
謝罪は完全に在らず
こんなことで長々と悩んでいる暇はない……。まずはこの場面で手早くセーブをした後に、総当りで選択肢を試すしかない!
「ご……ごめん!!今思い出したよ!」
この隙にセーブを終えた俺は、ひとまず胸をなで下ろした……。たとえ失敗してもこの場面でやり直せるからだ。
「……なんで謝るの……?私そんなに悪いことをしたの……?」
安心したのもつかの間、何故か彼女は泣き出してしまったのである。
今の俺はこの状況に戸惑うしかなかった。てっきり怒られるかと思ったが、こうして泣かれるとどうやって対応して良いのか、全くわからない……。
とりあえずリセットすることは確定だとしても、ここでどうしてなのかは聞いておきたいな……理由も分からずにゲームオーバーは避けておきたいし……。
「ちょ……ちょっと待ってくれ!一体なんであんたは泣いているんだ……?実際今回悪かったのは俺なんだから、クリフトちゃんは全く気にしないでいいんだぜ!」
「うるさい……!!貴方は私のことなんて全く分かってないのに……!!そんな口先だけの慰めなんて要らないのよ!」
一体彼女の過去に何があったのか……?などと様々な疑問が頭に思い浮かんだが、どうやらそんなこと考えてる暇はないみたいだ……。
「だから……もう……貴方なんて消えちゃえ!!」
多分10秒もしない内に俺はまた死ぬだろう……。あのぬいぐるみも俺を殺す気だしな……そして俺には対抗策なんてものがない。
ぬいぐるみの黒い腕が俺に迫ってくる。今回の選択肢は完成に失敗だな。
さて……これから死ぬ事だし、次はどのように彼女を宥めるとしようかな……?
◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇
「ほれ、目を覚ませ!ニート!」
「あぁ……死んだ後の目覚めコールがこのジジイだとやる気が削がれるな……。」
俺がクリフトちゃんに殺された後で目を覚ますと、あのジジイがいる世界に居た。
「なんじゃなんじゃ……人が折角アドバイスしようと思ったのに……。」
アドバイス?もしかしてあのクリフトちゃんのことでも教えてくれるのか!
「じゃぁ……クリフトちゃんのことを教えてくれよ!俺はどうすればいいんだ!」
俺は思わずジジイの肩を掴んで問いただした。
「お……おおぅ……落ち着け!年寄りの肩をそう強く揺らすものじゃない!
まず彼女のことについてお主が知っていることを言ってみろ……そこから答えを導き出そうじゃないか。」
「そんな暇は俺には無いんだよ!!早いところ答えを教えてくれって!!」
俺はこんなジジイと一緒に、くっちゃべっている時間なんてないし、その為にここにいるわけでもない。
「まぁ待て!伝播くんよ……。仮にここで焦って答えを探しても決して見つからないぞ?
そもそも物事には順序ってものがあるからな……。それが分かってないと何回やり直しても無駄な話じゃ……。」
なんだこのジジイ……何故か言っていることに説得力がある。
そして俺が呆気に取られていると、自慢げそうにしてるジジイが
「ふっふっふっ!お主のその顔……どうやら儂の言ってることに同意してるようだな!
幸いここに居る限りは、向こうの時間は経過して無いんだ……。だから時間は幾らでもある!じっくり考えようや……。」
「なんだよ……そう言うことは最初から言っておけって!知っていたらこんなに慌ててねーよ!」
このジジイはどうでもいいことを言うくせに、こういった重要なことは後出しで言うからかなり腹が立つ。
「君が落ち着いたところで、早速状況を確認しようか……。最初に君はクリフトちゃんとの約束を忘れて、学園の庭でごろごろと引きこもりのように寝転がっていたのだな?」
全部合っているけれども、所々嫌味ったらしく言ってくるのがこのジジイの面倒なところである。
「まぁな……。それで俺が謝ったんだが……どうして彼女は泣いていたんだ?」
決して俺は適当に謝った訳では無い……。むしろ俺の中で、一番丁寧に謝ったつもりだったんだが……。
そしてジジイはしばらく考え込んだ後に
「そうだな……今回の件については儂から見ても、お主が約束を忘れたこと以外に落ち度は無かった。
だからお主にはちょっとしたヒントを与えようじゃないか……。まず1つ目に、お主が彼女へ謝った時に言っていた言葉を覚えているか?」
彼女が俺に言った言葉?そう言えば『口先だけの慰めなんて要らない』って言っていたような……。
「ふむふむ……その様子だともう分かっているようだな……。この調子だとすぐに彼女のことが分かるかもの!」
ジジイが嬉しそうに微笑みながら俺を見つめていた。
……つまり俺は彼女のことを結構分かっていたってことか?
あまりの呆気なさに思わずしかめっ面になったが、これも彼女の為と考えればどうってこと無い……。
だから今度会った時は……絶対にあんたを泣かせないからな!
「ご……ごめん!!今思い出したよ!」
この隙にセーブを終えた俺は、ひとまず胸をなで下ろした……。たとえ失敗してもこの場面でやり直せるからだ。
「……なんで謝るの……?私そんなに悪いことをしたの……?」
安心したのもつかの間、何故か彼女は泣き出してしまったのである。
今の俺はこの状況に戸惑うしかなかった。てっきり怒られるかと思ったが、こうして泣かれるとどうやって対応して良いのか、全くわからない……。
とりあえずリセットすることは確定だとしても、ここでどうしてなのかは聞いておきたいな……理由も分からずにゲームオーバーは避けておきたいし……。
「ちょ……ちょっと待ってくれ!一体なんであんたは泣いているんだ……?実際今回悪かったのは俺なんだから、クリフトちゃんは全く気にしないでいいんだぜ!」
「うるさい……!!貴方は私のことなんて全く分かってないのに……!!そんな口先だけの慰めなんて要らないのよ!」
一体彼女の過去に何があったのか……?などと様々な疑問が頭に思い浮かんだが、どうやらそんなこと考えてる暇はないみたいだ……。
「だから……もう……貴方なんて消えちゃえ!!」
多分10秒もしない内に俺はまた死ぬだろう……。あのぬいぐるみも俺を殺す気だしな……そして俺には対抗策なんてものがない。
ぬいぐるみの黒い腕が俺に迫ってくる。今回の選択肢は完成に失敗だな。
さて……これから死ぬ事だし、次はどのように彼女を宥めるとしようかな……?
◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇
「ほれ、目を覚ませ!ニート!」
「あぁ……死んだ後の目覚めコールがこのジジイだとやる気が削がれるな……。」
俺がクリフトちゃんに殺された後で目を覚ますと、あのジジイがいる世界に居た。
「なんじゃなんじゃ……人が折角アドバイスしようと思ったのに……。」
アドバイス?もしかしてあのクリフトちゃんのことでも教えてくれるのか!
「じゃぁ……クリフトちゃんのことを教えてくれよ!俺はどうすればいいんだ!」
俺は思わずジジイの肩を掴んで問いただした。
「お……おおぅ……落ち着け!年寄りの肩をそう強く揺らすものじゃない!
まず彼女のことについてお主が知っていることを言ってみろ……そこから答えを導き出そうじゃないか。」
「そんな暇は俺には無いんだよ!!早いところ答えを教えてくれって!!」
俺はこんなジジイと一緒に、くっちゃべっている時間なんてないし、その為にここにいるわけでもない。
「まぁ待て!伝播くんよ……。仮にここで焦って答えを探しても決して見つからないぞ?
そもそも物事には順序ってものがあるからな……。それが分かってないと何回やり直しても無駄な話じゃ……。」
なんだこのジジイ……何故か言っていることに説得力がある。
そして俺が呆気に取られていると、自慢げそうにしてるジジイが
「ふっふっふっ!お主のその顔……どうやら儂の言ってることに同意してるようだな!
幸いここに居る限りは、向こうの時間は経過して無いんだ……。だから時間は幾らでもある!じっくり考えようや……。」
「なんだよ……そう言うことは最初から言っておけって!知っていたらこんなに慌ててねーよ!」
このジジイはどうでもいいことを言うくせに、こういった重要なことは後出しで言うからかなり腹が立つ。
「君が落ち着いたところで、早速状況を確認しようか……。最初に君はクリフトちゃんとの約束を忘れて、学園の庭でごろごろと引きこもりのように寝転がっていたのだな?」
全部合っているけれども、所々嫌味ったらしく言ってくるのがこのジジイの面倒なところである。
「まぁな……。それで俺が謝ったんだが……どうして彼女は泣いていたんだ?」
決して俺は適当に謝った訳では無い……。むしろ俺の中で、一番丁寧に謝ったつもりだったんだが……。
そしてジジイはしばらく考え込んだ後に
「そうだな……今回の件については儂から見ても、お主が約束を忘れたこと以外に落ち度は無かった。
だからお主にはちょっとしたヒントを与えようじゃないか……。まず1つ目に、お主が彼女へ謝った時に言っていた言葉を覚えているか?」
彼女が俺に言った言葉?そう言えば『口先だけの慰めなんて要らない』って言っていたような……。
「ふむふむ……その様子だともう分かっているようだな……。この調子だとすぐに彼女のことが分かるかもの!」
ジジイが嬉しそうに微笑みながら俺を見つめていた。
……つまり俺は彼女のことを結構分かっていたってことか?
あまりの呆気なさに思わずしかめっ面になったが、これも彼女の為と考えればどうってこと無い……。
だから今度会った時は……絶対にあんたを泣かせないからな!
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