だからわたくしはデレたくないんです!
デートに誘います
とりあえずアレン様が帰ってくる前にデートに誘う練習とデートプランを考えましょう。
うーん、、誘い文句はユニが言っていた通りでいいでしょう。実際わたくしも王都は回ってみたいと思ってましたし。
「わたくしと王都を回ってもらえませんか?」
「わたくし、近くでお城を見てみたいです、アレン様、いいでしょうか?」
「最近流行りのお菓子があるんですけど、、一緒に買いに行きませんか?」
どれもそれっぽいですけど、、どれも恥ずかしい。ユニに試したら二番目か三番目、お菓子だと使用人に買ってこさせるとかもうあるとかの可能性もあるから二番目がいいとのこと。お城が見たいって、ちょっと幼稚じゃないでしょうか。
まぁ、せっかくアドバイスをもらったのでその方向でやってみましょうか。
王都のことも勉強しておきましょうか、場所がわかっていればついでにお店に寄ったりできますね。地図はどこにあるのでしょうか。
「ユニ、王都の地図ってありますか?」
「私はわからないですけど、ジェームズさんならわかるかも、ちょっと行ってきますね」
ないなら王都をよく回りそうなデイビッドに聞いてみましょう。
「奥様、お茶の用意が出来ております」
メイドの一人がわたくしを呼んでくる。頼んでいないのですが、確かに少し喉が渇きました。考える時は甘いものがいいって言いますし。ちょうどいいですね。
「奥様は旦那様とのデートを計画しているんですよね?」
誘われてやってくると複数のメイドに囲まれました。
「ふえ?な、なんで知ってるんですか、、ユニには後で言っておきましょう」
ユニは口が軽すぎます。
「あぁ、もちろんこのことは秘密にしておきますから」
もうほとんどの使用人に広まってそうですけど。
「私達旦那様に仕えてから結構長いんです、だから奥様の力になりたくて、、いやぁ、おぼっちゃまの一方通行かと思ってましたけど、お互いだったなんて、これは応援しないわけがないですよ。しかも最近はちょっとすれ違ってますし」
え、今なんて言いました?一方通行?お互い?
「どうかされましたか?顔が赤いですよ、旦那様がいる時だけだと思ってましたけど、、無理はなさらないでくださいね」
別にわたくしは病弱という訳ではないのですが。この家に来てからは調子がすぐれません。全部アレン様のせいですけど。
「大丈夫です。わたくしのことより、アレン様の昔ってどんなだったんですか?」
わたくしの前ではどうにも作ってると思うんですよね。かく言うわたくしもアレン様の前だと注意を払ってますけど。
「これ言うと私達が旦那様に怒られちゃいますけど、、奥様のお願いとあれば仕方ないですね」
メイド達はくすくすと笑いながら、アレン様の過去について話す。アレン様は昔やんちゃでわがままだったんですね。それでいて、騎士に憧れていたと。で、沢山稽古をつけてもらって、努力して、、もちろん次期当主としての勉強もして、、
まずいですよ、アレン様のこともっと好きになっちゃったかもしれません。
昔話をしたあと、話がはずんでふと時計を見るとお昼をとっくに過ぎていました。
時間が過ぎるのはあっという間ですね。
気がついたらユニも話に参加して、地図を見ながらデートプランを考えて、あとは紙に書いておいて、覚えるだけになりました。大丈夫です、、大丈夫。わたくしならお母様のように気高い貴族らしくかっこよくキメてみせます。たとえわたくしとアレン様がり、両思いだとしても心に余裕がある方が優位にたてます。
「奥様、頑張ってください!」
メイド達にわたくしの気持ちがバレてしまいましたが仲良くなれたのでよしとしましょう。
服も改めて用意してくれて準備は万端。あとはアレン様が帰ってくるのを待つだけです。
あぁ、緊張します。でも成功させないと、、
「ただいま戻りました」
帰ってきました!わたくしはもちろん玄関で待機済。
「あ、お、おかえりなさいませアレン様。あ、あの」
「すみませんが、後にしてください。疲れてるので」
わたくしと目を合わせることなく、言い放たれる。え、もしかして、、わたくし、嫌われて、いや、昨日の態度を振り返るとまだ拗ねている可能性が高そうですね。嫌いならもっと冷たく、敬語も使わないと思いますし。というかそう信じないとこの先まずいことになります。
仕方ありません。夕食の時にしましょうか。
「残念でしたね、旦那様はどうかされたんでしょうか、せっかくオシャレもしたのに」
「わかりません。見向きもされませんでした。というかわざと見ないようにしてたようにも」
「奥様が美しくて目を向けられなかったのかもしれませんよ」
そう考えると照れるから単純に目を合わせづらいからということにしておきましょうか。
夕食の時間になるとアレン様とまた会うことになります。
「あの?アレン様?」
「……………」
明らかに雰囲気が重たいですね。負けませんよ!
「実はわたくし、アレン様が羨ましいんです。お城に毎日務めていますよね?それが羨ましいんですよ。わたくし近くでお城が見てみたいです!だから、その、連れてってくれますか?」
予定とは少し違いますが、なかなかいい感じに出来たと思います!上目遣いになってたかどうかは怪しかったですけど、、多分出来てました。
「お城、ですか?」
よかった、反応はしてくれました。
「はい!わたくし、王都を回ってみたいです。できれば、その、アレン様も一緒に」
「わかりました、予定を確認しておきます」
やった!こほん、と、とにかくデートに誘うことができました。だ、ダメですにやけちゃダメです、、せっかくいい感じに出来たのに。
ってあれ?アレン様の様子がおかしい?あ、ニヤけてる、盛大ににやけてますね、、あとすっごい機嫌がよくなってるように見えます。
「あの、アレン様?」
「ん?どうかしましたか?あぁ、大丈夫ですよ、休みはとれると思いますから」
まぁ当初の目的は達成できたみたいです。
その2日後、アレン様とデートすることになりました。
うーん、、誘い文句はユニが言っていた通りでいいでしょう。実際わたくしも王都は回ってみたいと思ってましたし。
「わたくしと王都を回ってもらえませんか?」
「わたくし、近くでお城を見てみたいです、アレン様、いいでしょうか?」
「最近流行りのお菓子があるんですけど、、一緒に買いに行きませんか?」
どれもそれっぽいですけど、、どれも恥ずかしい。ユニに試したら二番目か三番目、お菓子だと使用人に買ってこさせるとかもうあるとかの可能性もあるから二番目がいいとのこと。お城が見たいって、ちょっと幼稚じゃないでしょうか。
まぁ、せっかくアドバイスをもらったのでその方向でやってみましょうか。
王都のことも勉強しておきましょうか、場所がわかっていればついでにお店に寄ったりできますね。地図はどこにあるのでしょうか。
「ユニ、王都の地図ってありますか?」
「私はわからないですけど、ジェームズさんならわかるかも、ちょっと行ってきますね」
ないなら王都をよく回りそうなデイビッドに聞いてみましょう。
「奥様、お茶の用意が出来ております」
メイドの一人がわたくしを呼んでくる。頼んでいないのですが、確かに少し喉が渇きました。考える時は甘いものがいいって言いますし。ちょうどいいですね。
「奥様は旦那様とのデートを計画しているんですよね?」
誘われてやってくると複数のメイドに囲まれました。
「ふえ?な、なんで知ってるんですか、、ユニには後で言っておきましょう」
ユニは口が軽すぎます。
「あぁ、もちろんこのことは秘密にしておきますから」
もうほとんどの使用人に広まってそうですけど。
「私達旦那様に仕えてから結構長いんです、だから奥様の力になりたくて、、いやぁ、おぼっちゃまの一方通行かと思ってましたけど、お互いだったなんて、これは応援しないわけがないですよ。しかも最近はちょっとすれ違ってますし」
え、今なんて言いました?一方通行?お互い?
「どうかされましたか?顔が赤いですよ、旦那様がいる時だけだと思ってましたけど、、無理はなさらないでくださいね」
別にわたくしは病弱という訳ではないのですが。この家に来てからは調子がすぐれません。全部アレン様のせいですけど。
「大丈夫です。わたくしのことより、アレン様の昔ってどんなだったんですか?」
わたくしの前ではどうにも作ってると思うんですよね。かく言うわたくしもアレン様の前だと注意を払ってますけど。
「これ言うと私達が旦那様に怒られちゃいますけど、、奥様のお願いとあれば仕方ないですね」
メイド達はくすくすと笑いながら、アレン様の過去について話す。アレン様は昔やんちゃでわがままだったんですね。それでいて、騎士に憧れていたと。で、沢山稽古をつけてもらって、努力して、、もちろん次期当主としての勉強もして、、
まずいですよ、アレン様のこともっと好きになっちゃったかもしれません。
昔話をしたあと、話がはずんでふと時計を見るとお昼をとっくに過ぎていました。
時間が過ぎるのはあっという間ですね。
気がついたらユニも話に参加して、地図を見ながらデートプランを考えて、あとは紙に書いておいて、覚えるだけになりました。大丈夫です、、大丈夫。わたくしならお母様のように気高い貴族らしくかっこよくキメてみせます。たとえわたくしとアレン様がり、両思いだとしても心に余裕がある方が優位にたてます。
「奥様、頑張ってください!」
メイド達にわたくしの気持ちがバレてしまいましたが仲良くなれたのでよしとしましょう。
服も改めて用意してくれて準備は万端。あとはアレン様が帰ってくるのを待つだけです。
あぁ、緊張します。でも成功させないと、、
「ただいま戻りました」
帰ってきました!わたくしはもちろん玄関で待機済。
「あ、お、おかえりなさいませアレン様。あ、あの」
「すみませんが、後にしてください。疲れてるので」
わたくしと目を合わせることなく、言い放たれる。え、もしかして、、わたくし、嫌われて、いや、昨日の態度を振り返るとまだ拗ねている可能性が高そうですね。嫌いならもっと冷たく、敬語も使わないと思いますし。というかそう信じないとこの先まずいことになります。
仕方ありません。夕食の時にしましょうか。
「残念でしたね、旦那様はどうかされたんでしょうか、せっかくオシャレもしたのに」
「わかりません。見向きもされませんでした。というかわざと見ないようにしてたようにも」
「奥様が美しくて目を向けられなかったのかもしれませんよ」
そう考えると照れるから単純に目を合わせづらいからということにしておきましょうか。
夕食の時間になるとアレン様とまた会うことになります。
「あの?アレン様?」
「……………」
明らかに雰囲気が重たいですね。負けませんよ!
「実はわたくし、アレン様が羨ましいんです。お城に毎日務めていますよね?それが羨ましいんですよ。わたくし近くでお城が見てみたいです!だから、その、連れてってくれますか?」
予定とは少し違いますが、なかなかいい感じに出来たと思います!上目遣いになってたかどうかは怪しかったですけど、、多分出来てました。
「お城、ですか?」
よかった、反応はしてくれました。
「はい!わたくし、王都を回ってみたいです。できれば、その、アレン様も一緒に」
「わかりました、予定を確認しておきます」
やった!こほん、と、とにかくデートに誘うことができました。だ、ダメですにやけちゃダメです、、せっかくいい感じに出来たのに。
ってあれ?アレン様の様子がおかしい?あ、ニヤけてる、盛大ににやけてますね、、あとすっごい機嫌がよくなってるように見えます。
「あの、アレン様?」
「ん?どうかしましたか?あぁ、大丈夫ですよ、休みはとれると思いますから」
まぁ当初の目的は達成できたみたいです。
その2日後、アレン様とデートすることになりました。
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