ー MY REAL STAGE 〜 僕は彼女を死なせない 〜 ー
パートナー
俺は目が覚めた。
カスティス『こ、ここは…』
『ここは宮殿の治癒魔法室ですよカスティス様。』
俺を手当てしてくれている女性がいた。
ただ俺はこの人を知っている…そう、この女性は…
カスティス『ミ、ミルカ…どうしてお前がここに…もうこの世にはいないばす…』
ミルカ?『ミルカ?…どちら様でしょうか?』
カスティス『ミルカ、俺だよ…お前のお兄ちゃんだよ…』
ミルカ?『カ、カスティス様…』
俺は涙を流しながらミルカ?に話しかける。
そして、その横には戦友が立っていた。
リガムル『カスティス、その子はミルカちゃんじゃないぞ。きっとまだ戦いの傷は癒えてないみたいだな。まったくどんな奴とやり合えば上級騎士がこんなボロボロになるんだよ。』
カスティス『お、俺はどうなって…』
俺のまぶたはどんどん重くなりまた眠りにつくのだった。
その頃シルス様とユイカは…
シルス『ユイカ、カスティスの傷は普通の傷だけではない。魔法も同時にかかっている状態だ。』
ユイカ『それだとカスティスは…良くなってくれると良いのですが…』
シルス『未だ危険な状況だな。ユイカ、少年を助けていくこれからは、ミラールーのような敵と戦闘になることが当たり前になってくる。そうなったときに、お前たちに必要な力がどうしてもある。』
ユイカ『はい…』
シルス『その力を今回の戦いで、カスティスはわずかにだが掴んだ。これは大きなことだぞ。』
ユイカ『…』
シルス『でもお前はどうだ。何一つ掴むことができなかった。この意味がわかるな。ユイカ。』
ユイカ『わかっておりますシルス様。』
シルス『苦渋の決断だが…お前をこの任務から外す…いいな…』
ユイカ『…かしこまりましたシルス様。私の覚悟の失態により組織にご迷惑をおかけいたしました…以降任された任務を責任をもって遂行させて頂きます。』
シルス『あぁ、そうしてくれるか。』
ユイカ『…はっ!』
こうしてユイカはこの任務から外されることとなったのだった。
それからしばらくして、俺の身体は回復し、深い眠りから目覚めた。
カスティス『ま、眩しいな…』
女治癒師『カスティス様!目を覚まされましたか!ルキ様!ルキ様!カスティス様が目を覚まされました!』
ルキ『お!ようやくお目覚めだなカスティス』
カスティス『ルキか…お前が俺の身体を治してくれてたのか。助かったよ…』
ルキ『まったくびっくりしたよぉー。聡様の側近になったと思えばこんなことになって帰ってくるからよ!詳しくは聞いてないんだが、一体何があったんだよ?』
カスティス『話せば長くなるんだが…』
ルキとは、騎士になる為の試練で苦行を共にした仲間の一人だ。
騎士にはいくつかの選択肢がある。
俺は剣を扱う戦闘騎士だ。
戦闘騎士は、マリヤ様から授かった剣を使い多くの敵と戦う。
マリヤ様、聡、嬢ちゃん、宮殿などを身体を張って守り抜く者たち。
そしてルキは、魔法士だ。
魔法士とは、マリヤ様から指輪を授かり、その力と築き上げてきた魔法力を合わせて戦闘班と治癒班のどちらかに分かれている。
ルキは魔法士の中でも治癒班に属している。
カスティス『とまぁ、こんな具合だな。』
ルキ『なるほどな、それはかなり難しい状況だな。』
俺はルキにこれまでのことを話した。
ルキ『んで、ユイカはどうなのよ?お前と一緒だったんだろ?』
カスティス『そういえば目が覚めてから一度も姿を見てないな。』
こんなにボロボロになって戦ったのにあいつは礼の一つもないのかよと思っているとそこへ。
シルス『ユイカはこの任務から外した。』
カスティス『シ、シルス様!先日はご指導ありがとうございました!』
シルス『カスティス、お前はよくやったな。まずは奴らに対抗するすべを一歩踏み出した!』
カスティス『ありがとうございますシルス様!それで…ユイカはどうして…』
シルス『あいつはあの程度の敵に精神力で勝つことが出来なかった。あれではこの先に出会す奴らに勝てるはずがないのだ。だから外した。それだけだ。』
カスティス『そ、そうでしたか…』
ユイカはバカで子供っぽいところもあるが、良いやつで剣の腕は申し分ない。
たまにムカつくこともあるが、あいつと組んでて悪い気は一度もしたことがない。
むしろ居心地が良かった。
カスティス『シルス様。大変ご無礼と承知の上、意見させて頂きます。ユイカはこの任務に必要な存在だと思います。あいつの剣の腕は一級品です。あの剣が必ずこの先で必要になるかと思います。どうか考え直して頂けないでしょうか。』
ルキ『シルス様!私もそう思います!』
シルス様はその言葉を聞き、考え込んでいた。
シルス『確かにアイツの剣の腕は間違いない。だが、これから先は剣の腕だけでは勝つことが難しくなる。剣だけでいったら間違いなくユイカが1番だ。しかしそれだけでは命取りなのだ。わかるかカスティス、ルキ。ユイカの命の為にもこの任務から外す必要があるのだ。』
俺とルキは何も言えずにただ黙ってしまった。
と、その時。
女執事『シルス様、お話し中に失礼致します。ユイカ様がどこにも居られないのですが、居場所をご存知ではないでしょうか?宮殿から町の至る所を探したのですが見つからないので。』
シルス『おや?しっかり探したのか?』
女執事『はい。執事何名かで探したのですがどこにも。』
シルス『そうか…どこへ行きおったのだ。』
シルス様はユイカの居場所に心当たりがなかったのか、考え込んでいた。
しかし俺にはピンとくるものがあった。
そう、それはあの扉部屋だ。
俺は直感で感じた。
あそこへ行ったに違いない。
カスティス『たっく!あの馬鹿!』
俺は治癒室を飛び出した。
ルキ『おい!カスティスどこに行く!カスティス!』
シルス『カスティス!待たぬか!』
俺の頭にはユイカのことしかなかった。
そのためか、シルス様、ルキの声はまったく入ってこなかった。
カスティス『馬鹿なことはするなよユイカ…』
俺は馬へ乗りあの扉部屋へと向かっていった。
カスティス『こ、ここは…』
『ここは宮殿の治癒魔法室ですよカスティス様。』
俺を手当てしてくれている女性がいた。
ただ俺はこの人を知っている…そう、この女性は…
カスティス『ミ、ミルカ…どうしてお前がここに…もうこの世にはいないばす…』
ミルカ?『ミルカ?…どちら様でしょうか?』
カスティス『ミルカ、俺だよ…お前のお兄ちゃんだよ…』
ミルカ?『カ、カスティス様…』
俺は涙を流しながらミルカ?に話しかける。
そして、その横には戦友が立っていた。
リガムル『カスティス、その子はミルカちゃんじゃないぞ。きっとまだ戦いの傷は癒えてないみたいだな。まったくどんな奴とやり合えば上級騎士がこんなボロボロになるんだよ。』
カスティス『お、俺はどうなって…』
俺のまぶたはどんどん重くなりまた眠りにつくのだった。
その頃シルス様とユイカは…
シルス『ユイカ、カスティスの傷は普通の傷だけではない。魔法も同時にかかっている状態だ。』
ユイカ『それだとカスティスは…良くなってくれると良いのですが…』
シルス『未だ危険な状況だな。ユイカ、少年を助けていくこれからは、ミラールーのような敵と戦闘になることが当たり前になってくる。そうなったときに、お前たちに必要な力がどうしてもある。』
ユイカ『はい…』
シルス『その力を今回の戦いで、カスティスはわずかにだが掴んだ。これは大きなことだぞ。』
ユイカ『…』
シルス『でもお前はどうだ。何一つ掴むことができなかった。この意味がわかるな。ユイカ。』
ユイカ『わかっておりますシルス様。』
シルス『苦渋の決断だが…お前をこの任務から外す…いいな…』
ユイカ『…かしこまりましたシルス様。私の覚悟の失態により組織にご迷惑をおかけいたしました…以降任された任務を責任をもって遂行させて頂きます。』
シルス『あぁ、そうしてくれるか。』
ユイカ『…はっ!』
こうしてユイカはこの任務から外されることとなったのだった。
それからしばらくして、俺の身体は回復し、深い眠りから目覚めた。
カスティス『ま、眩しいな…』
女治癒師『カスティス様!目を覚まされましたか!ルキ様!ルキ様!カスティス様が目を覚まされました!』
ルキ『お!ようやくお目覚めだなカスティス』
カスティス『ルキか…お前が俺の身体を治してくれてたのか。助かったよ…』
ルキ『まったくびっくりしたよぉー。聡様の側近になったと思えばこんなことになって帰ってくるからよ!詳しくは聞いてないんだが、一体何があったんだよ?』
カスティス『話せば長くなるんだが…』
ルキとは、騎士になる為の試練で苦行を共にした仲間の一人だ。
騎士にはいくつかの選択肢がある。
俺は剣を扱う戦闘騎士だ。
戦闘騎士は、マリヤ様から授かった剣を使い多くの敵と戦う。
マリヤ様、聡、嬢ちゃん、宮殿などを身体を張って守り抜く者たち。
そしてルキは、魔法士だ。
魔法士とは、マリヤ様から指輪を授かり、その力と築き上げてきた魔法力を合わせて戦闘班と治癒班のどちらかに分かれている。
ルキは魔法士の中でも治癒班に属している。
カスティス『とまぁ、こんな具合だな。』
ルキ『なるほどな、それはかなり難しい状況だな。』
俺はルキにこれまでのことを話した。
ルキ『んで、ユイカはどうなのよ?お前と一緒だったんだろ?』
カスティス『そういえば目が覚めてから一度も姿を見てないな。』
こんなにボロボロになって戦ったのにあいつは礼の一つもないのかよと思っているとそこへ。
シルス『ユイカはこの任務から外した。』
カスティス『シ、シルス様!先日はご指導ありがとうございました!』
シルス『カスティス、お前はよくやったな。まずは奴らに対抗するすべを一歩踏み出した!』
カスティス『ありがとうございますシルス様!それで…ユイカはどうして…』
シルス『あいつはあの程度の敵に精神力で勝つことが出来なかった。あれではこの先に出会す奴らに勝てるはずがないのだ。だから外した。それだけだ。』
カスティス『そ、そうでしたか…』
ユイカはバカで子供っぽいところもあるが、良いやつで剣の腕は申し分ない。
たまにムカつくこともあるが、あいつと組んでて悪い気は一度もしたことがない。
むしろ居心地が良かった。
カスティス『シルス様。大変ご無礼と承知の上、意見させて頂きます。ユイカはこの任務に必要な存在だと思います。あいつの剣の腕は一級品です。あの剣が必ずこの先で必要になるかと思います。どうか考え直して頂けないでしょうか。』
ルキ『シルス様!私もそう思います!』
シルス様はその言葉を聞き、考え込んでいた。
シルス『確かにアイツの剣の腕は間違いない。だが、これから先は剣の腕だけでは勝つことが難しくなる。剣だけでいったら間違いなくユイカが1番だ。しかしそれだけでは命取りなのだ。わかるかカスティス、ルキ。ユイカの命の為にもこの任務から外す必要があるのだ。』
俺とルキは何も言えずにただ黙ってしまった。
と、その時。
女執事『シルス様、お話し中に失礼致します。ユイカ様がどこにも居られないのですが、居場所をご存知ではないでしょうか?宮殿から町の至る所を探したのですが見つからないので。』
シルス『おや?しっかり探したのか?』
女執事『はい。執事何名かで探したのですがどこにも。』
シルス『そうか…どこへ行きおったのだ。』
シルス様はユイカの居場所に心当たりがなかったのか、考え込んでいた。
しかし俺にはピンとくるものがあった。
そう、それはあの扉部屋だ。
俺は直感で感じた。
あそこへ行ったに違いない。
カスティス『たっく!あの馬鹿!』
俺は治癒室を飛び出した。
ルキ『おい!カスティスどこに行く!カスティス!』
シルス『カスティス!待たぬか!』
俺の頭にはユイカのことしかなかった。
そのためか、シルス様、ルキの声はまったく入ってこなかった。
カスティス『馬鹿なことはするなよユイカ…』
俺は馬へ乗りあの扉部屋へと向かっていった。
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