インペリウム『皇国物語』

funky45

64話 深緑の魔境

 気づいたら王宮の自室のベッドの上だった。意識ははっきりはしておらずぼやけている様な、急激な疲労感からくるこの気だるさは多分魔力を使ったんだなと直感がそう告げる。使いこなすために制御する訓練を続けていたにも関わらず、これほどの疲労感が残っているということはおそらくかなりの魔力を用いたのは知識の浅い私でも理解できていた。


 というのも私の自室の前で二人がそのような話をしているから…。


「さきほどの件やはり何か解せない部分が多々ございます。魔力もそうですがあの衝撃が起こるまでロゼット様どころか物音すら聞こえてこなかったのです」


 紫苑さんは確かに以前、地面に聞き耳を立てること数里先でも聞き分けることが出来ると言っていたほど耳の良さには自信はあった。聞き耳を立てていなくても私があの場で起こっていた会話なり物音なり、僅かでも察知できるかもしれない。しかしそれが全く聞こえなかったとのこと。


「私も魔力の察知だったら出来ますし、間違いなくあの空間で魔力は働いていた…。『働いていた』という結果しかなく、過程が全くなかった」


「過程がない…とは詠唱や魔力でエネルギーを溜め込んで用いている場面ということでしょうか?」


「概ねその通りです。技術的には可能なのですがかなりの高等技術で現段階のリズにそれが出来るとは到底思えません」


 魔力はあっても私自身は魔法自体が初心者入門みたいな状態。自分でもそんな高等技術は出来るなんて思ってもいないし、そもそもとしてそんなことが可能なのかと、今はじめて知ったのだから出来る筈がない。イヴさんは続けて私の魔力には相当な可能性が秘められており、近い将来学んでいくことでそれらも可能だとも言っていた。


「だから私は、あの場にもう一人『魔導師』に相当する技術を持った者がいたのではないかと」


「我々が駆けつけた時には既に姿を消していた。ロゼット様は目撃されておられる?」


「分からないわね…。本人に直接聞かないことには。彼女が落ち着いてからの方が良いでしょうし」


 私の身の回りの警護も強化した方が良いとイヴさんは彼に提言もしていた。知らなかったけど私が外へ出かけるたびに実は陰でドラストニアの警護の衛兵の方が目を光らせて見守っていたそうだ。外遊の時だったり今回のように紫苑さんやイヴさんのような人材であれば彼らに従っているそうだけれど、それで今回のようなことが起こった。既に他国でも私の存在を知っている勢力もあるのだから、ドラストニア含む近隣の諸外国の中に私の命を狙っていない勢力がいないとは言い切れない。これから行動する場合は一層注視すべきとも。


 私が対峙した女性もそのうちの一人だったのだろうか。でもどこか『独り』という言葉がしっくりくるような得体の知れない陰の部分もあって同時に私の境遇を読めるからこそ、『理解』してもらえるんじゃないかと少しだけ期待している自分がいた。


 ああ言っていたけれど多分私の心を完全に読んでいたと思う。その上で私がこれまで経験してきたことも。でなければあんなに的確に私の考えに入り込んでくるなんてありえない。だから私がこの『エンティア』の住人でないこともきっと知っている。定かではないのになぜか確信にも近い自信のようなものを感じていた。


 もしかしたら―…帰ることが出来るかもしれない。


 そんな淡い期待を持ちたかったのかな。だからこんな風に思えて、得たいが知れない存在にも縋りつくような考えを持っていたのかも。帰ることができるなら今すぐにだって帰りたい…。


『パパとママに…会いたいよ…』




 ◇




「ヴェルちゃん」


 揺れ動く列車の中でロゼットはシンシアに起こされ目を覚ます。なにやら彼女が眠りながら涙を流していたようだったので心配になって起こしたそうだった。ロゼットは慌てて目を擦り怖い夢を見てしまったと誤魔化して答えるに留まる。


 ドラストニア王都を出て現在は国内南部に位置する、都市『ミスティア』へと向かっている。熱帯雨林地帯である『ガザレリア』やその先の南部には海に面した巨大な産業国家『ビレフ』がある。ミスティアもドラストニア王都に劣らないほどに発展した街並みと景観を持ち、観光地としても近辺では非常に有名なのだと語るシンシア。


「あの都市はちょっと色々と噂もあって『丘のローレライ』って呼ばれてるんだけどね」


「『ローレライ』って…確か船が事故を起こすことで有名なんだっけ?」


「そうそう。女性の歌声に誘われて船が事故を起こすって話なんだけどね、こっちの話は少女の『声』なんだってさ」


「声?」


 話を聞く限りだと夜な夜な町に少女の声が響き渡るとか。それがどんな声なのかは分からないとのことだったがロゼットは不思議なものを感じていた。ローレライと呼ばれる地域は自身の『世界』でも存在しており伝承も似たような話である。案外そういった共通点が存在するってことはやっぱり何処で繋がっているんじゃないかと思えてしまう。


 けれどまた現実世界へと帰りたいという衝動に駆られてしまうこともありそれ以上は深く考えないように頭の中で拒絶するようにきゅっと目を瞑って少しだけ頷く。


 しかし少し引っかかった部分もあり、もしかしたらその話、シャーナルが以前に話してくれた伝記の少女も関係しているのではないかとロゼットは一人で悶々としていると、メイド長からのお呼び出しが掛かり列車の憩いの場へと向かう。


 声―…。


「…シャーナルさん…元気にしてるのかな」


 向かう途中でシャーナルのことを思い出したロゼットは窓から映る空を見上げて、久しぶりに彼女の声を聞きたいと思いながら自身の仕事へと向かっていく。




 ◇




 深緑に包まれた森が連なり、熱帯雨林のような湿地帯の中をシャーナル一行を乗せた馬車が通過していく。ドラストニアは比較的温帯で生活しやすい気候だが、このガザレリアは高い湿度に加えて地域によってが一年の大半が夏場のような蒸し暑さで、年間の降雨量も非常に多いために植物にとっては非常に恵まれた環境とも言える。ドラゴニアンのアーガストとオークのマディソンにとってはこの程度の気候の変化には慣れている様子だがシャーナルはそうはいかない。


 蒸し暑さに額から汗が伝い、どことなくいつもの余裕の表情はないように感じられるがかといって泣き言を吐くわけでもなかった。終止無言の彼らであったが流石にシャーナルが辛そうだと察したのかアーガストが氷結魔法で冷やした布を渡して気休めの言葉をかける。


「普段慣れれぬ土地での旅は辛かろう」


「泣き言の一つでも言えばこの蒸し暑さをどうにかしてくれるのかしら。随分と紳士的ね、受け取っておくわ」


 皮肉たっぷりな言動は相も変わらないがアーガストに感謝を含んでいるような言い回しにも聞こえてくる。マディソンもそんな彼女の対応に慣れたのか鼻で笑うように外の警戒を続けていた。というのもこの地はこれだけ動植物に恵まれた地域であるためにそれだけ魔物も多く存在している。ただでさえワニやオオトカゲ、蛇のような爬虫類も多く存在しており、植物も独特の形質へと変化しているものも少なくはない。いつ何が起こってもおかしくないこの地域での外遊はそれ自体が危険を示す。


 だからこそ二人は不思議に思えた。なぜ皇女とも呼ばれる彼女が自らこの地へと外遊に赴いたのか?


「姫様、あんたにとっちゃここの気候そのものが毒以上に毒に感じるように見えるし、なんでわざわざ自分から危険を冒す真似をすんのかね」


 ドラストニアに仕えても乱暴な口調は相変わらずのマディソン。彼の質問とも取れる発言に対してもシャーナルは持参した給水筒の口をあけて涼しげな表情で水分を摂るだけだった。喉の渇きというよりも発汗による水分減少で適度に摂っているというものだがその様子からもやはり彼女自身表には出さないもののかなり辛そうだ。


 尤も、シャーナルにそんな弱みを見せるなどという気は微塵もないのだが、彼女もあえて答えずに外の景色を冷たい眼差しで傍観しているだけに留まる。答えない彼女の様子に仏頂面になるオーク。険悪とはまた違った空気のまま馬車の軋む音だけが響く中、アーガストが森の空気が変わったことを感じ取る。


 それと同時に馬車が止まり、立ち往生してしまう。


「あーもう…またかよ。これで何度目だ」


 御者が席から立ち、外の様子になにやら不満交じりの声で呆れている様子。一同も様子を見に馬車から降りるが声の原因がなんであるのか一目でわかった。川を挟んだ木製の橋が崩されており、先に発っていた馬車群が既に立ち往生させられていたのだ。声からも分かるほど苛立ちを隠そうとしない傭兵のような軍装をした人間達が御者達に文句を垂れている様子が目に入ってくる。


「遠回りでもなんでも良いから迂回して行きゃ良いだろ」


「冗談じゃない! この橋以外では魔物の巣窟なんですよ!? 正気ですか!?」


 シャーナル達の馬車の御者が彼らの仲裁に入り状況確認を行なっている間、手持ちの扇でパタパタと涼を取りながら周囲を見渡すシャーナル。鬱蒼とした大森林に獣や昆虫の鳴き声が常に鳴り続くのがドラストニアとの違いを改めて思い知らされるようだ。


 こうして改めて見るとまるっきりジャングルそのもの。ガザレリア自体が森林の覆われた地域ではあるが、ここは既に首都圏内だというのに開発などほとんどされていない。魔物との共生共存を広めているこの国家ではさも当たり前の光景なのだが、どうにもシャーナルは解せない様子。


「人間も同じだというのに…どうしてこうも考えがおかしな方向へと向かうのかしらね―…。ん?」


 ふとアーガストの方に目をやると様子がおかしいことに気づく。アーガストはなにやら地面に残されている痕跡を調べている様子。


「何か問題でも?」


「ふむ…少し前に人が通ったような痕がある。動物、昆虫が慌しく散ったようですな。ただ、妙です」


「妙とは?」とシャーナルの問いかけにこの地での特徴を語る。魔物との共生を信条としているこの土地で動物が人間から逃げるなど考えられない。彼らにとって人間の存在は自然に溶け込んでおり一部として認識しているために『慣れている』。故に慌しく逃げるということ自体が珍しいと彼は不思議そうに考え込んでいた。


「ああいう連中が追い払ったとかは考えられない?」


 シャーナルが傭兵たちのほうを首を傾けて指すが、そもそも争ったような形跡がない本当にただ『歩いている』という痕跡しかないのだと答えた。そもそもこの地での魔物や動植物を傷つける行為自体が自らの首をはねることと同義とされている。粗暴な冒険者、旅人のような類の連中でもそのことを知らずにこの地に踏み込むほど愚かでも無知でもないだろう。


 シャーナルが考え込んでいる背後から音もなく忍び寄ってくる気配をアーガストは察知して彼女を強引に引き寄せる。何事かと思って驚くシャーナルが目にしたものは植物のつるのようなものが蠢き襲い掛かってくる様であった。周囲の人間達も異変に気づき、すぐさま戦闘態勢を整えて迎撃行動へと移る。


「へっ! 魔物の類か! こっちは立ち往生してイライラしてたところなんだよ」


 傭兵の一人が鋭く磨かれた両手剣を構えて応戦しようとするが、馬車の御者達が口節に交戦せずに逃げるようにと訴えるが、傭兵の一人は「臆病者は引っ込んでろ」と聞く耳を持たずに蔓に向けて刃を振り下ろす。蔓も思った以上に俊敏な動きを見せて彼らへと攻撃を行なってくるが尚も御者達は彼らにやめるように必死に促す。何名かはその場から走り去っていくも束になった蔓に捕らえられてしまう。


 捕らえられた御者は悲鳴を上げながら物凄い勢いで引きづられ、鬱蒼とした大森林の闇へと連れて行かれた。流石に命の危険を感じたシャーナルはアーガストとマディソンに通達。


「本体への攻撃は避けて。出来る限り追い払うだけで良い」


「…善処は致そうが…ちと厄介ですぞ」


 アーガストは勿論ここでの事情を知っているために武器を振るうことに多少なりとも躊躇している。マディソンも積極的な攻勢というわけではないが、こちらに標的を向けてきた以上相応の反撃は行なうつもりのようである。


 彼女も剣を構え追い払うだけに留まり、思うように戦闘を行なえずに苦戦を強いられる。マディソンも盾で叩くだけのことしか出来ないことへの苛立ちが見て分かるほど戦い辛そうであった。あぐねいている中で蔓がマディソンの身体に絡み付き、彼を引きずりこもうとするもマディソンも力を入れて逆にこちらへと引っ張り出そうという体制に入る。


「はっ!! 俺と力勝負しようってかこの植物野郎が! 言っとくがんだぞ」


 マディソンの行動にシャーナルが声をあげて制止する。


「マディソン!! 絶対に手を出すな!! 蔓だけなら斬り落としても良いが、『本体への攻撃』だけは絶対に避けなさい!」


 何が何でも攻撃を避けようとするシャーナルに傭兵の一人が鼻で笑いながら蔓を次々と斬り落としていき、マディソンにそのまま引きづりこむように檄を飛ばす。


「あんたのとこの貴族様かお姫様か知らんが、随分と臆病だな。そのまま引き摺り込んじまえオークさんよ!」


 マディソンは黙って傭兵に答えず、不機嫌そうな表情で蔓の主を引っ張り出す。蔓の主も流石に危機感を抱いたのか攻撃の勢いが増していく。暴れまわる蔓は触手のように絡まったり、鞭のように鋭い一撃を放ち切り傷を負わせてきたりと多彩な動きを見せて翻弄する。それだけに留まらず、蔓は自らの切断面から樹液のような緑色の液体を傭兵の一人に浴びせると彼は悲鳴を上げながら崩れ落ちる。見る見るうちに彼の顔は焼け爛れ、皮膚が腐食し溶解していく。


「くそっ! 溶解液かなんかか!? 面倒なもの飛ばしてきやがって」


 傭兵達とシャーナル一行による攻防が続く中でマディソンと植物の攻防において、やはりオークでも猛将とだけあり蔓の主の方が徐々に引っ張り出されメキメキと草木が折れる音を立てながら寄せられる。攻勢に出ていた蔓もマディソンの予想以上の反撃に遭い、必死の抵抗を見せて遂にはマディソン目掛けて溶解液浴びせる。


 溶解液を浴びせられたマディソンの身体からは焼けるような音と煙がじわじわと上がり彼の姿包み込んだ。シャーナルが叫ぶように声を上げた。


「マディソン!」


 注意を逸らされたシャーナルに標的を向けた蔓が触手のように足元へと巻きつき、身体へと絡み付く。一瞬の不意を突かれ瞬く間に身体の自由を奪われ、足元から引き摺り込まれる。


 シャーナルも冷静で蔓を的確に細剣で斬りこみ切断を試みる。アーガストがそれに気づきすぐさま蔓を切断し阻止するも蔓は追い討ちをかけるように二人に向けて溶解液を浴びせてくる。アーガストは彼女を庇い一身に溶解液を浴びる形となった。


 同時にマディソンが雄たけびを上げて、身体を捻らせる。草木の折れて倒れる音が間近にまで迫り、遂に本体を引っ張り出す。本体と呼べるものなのか、植物の根と蔓が絡まり合い、下部は泥塗れになっている。躯体だけでも十メートル近くはあろうか、そして巨大な妖しい花の中心から飛び出すような形でワニのような巨大な口に鋭利な枝のよって形成された牙がずらりと並んでいた。その周りから触手のように蔓を伸ばして巧みに操っている。


 魔物とも植物とも形容し難い醜悪な姿形を露にし、同時に瘴気にも似た悪臭を放ち傭兵達は呼吸器官を抑えて顔を顰めた。こちらが悪臭で怯んだのを機と捉え、巨大な口から先ほどの溶解液を拡散し、周囲に散布させくる。


「まずい! さっきの溶解液か!?」


 咄嗟に皆それぞれ布を重ね合わせて身体を覆い隠し、シャーナルはそのままアーガストに再び庇われる形となる。ただ一人を除いては…。


 魔物の溶解液の放出にもまるで怯むことなく猪のように猛々しい様を見せながら突き進み、魔物の口目掛けて自らの大きな腕を突っ込む。魔物は噛み付くように、口の開閉を繰り返して見せるもオークの皮膚が硬化しているのか逆に牙のような枝が折れる音だけしかしなかった。


 そのまま片手で魔物を持ち上げるように勢いに任せて、遠方へと投げ捨てるように飛ばす。一連の流れに一同呆気に取られ、煙の中から現れるオークの巨体はまるで怪物のように映る。


「どっちが化け物なのか分かったもんじゃねぇな」


 魔物もまだ生きているが、マディソンに痛手を食らわされたことによって触手のように蔓を僅かに動かす程度に蠢いていた。とどめを刺そうとする傭兵が魔術書を取り出し火炎魔法の詠唱を始めた瞬間。魔物の身体に青い炎のようなものが勢いよく揺らめいた。熱さに悶えるような動きを見せて魔物は力を振り絞って大森林の中へと退く。


 撤退させたことで周囲の状況確認を行なう傭兵達。シャーナルは自身を庇ったアーガストに対して心配をするように声を掛けて安否確認する。


「アーガスト! 大事はないの!?」


 彼はむくっと立ち上がり、思いのほかケロッとした表情で彼女へ向いた。


「この程度なら水を浴びるのとなんら差異はございません。元々そういう環境で育ちましたのでね」


 シャーナルは少しばかり驚いた表情で更にマディソンの方を向くと彼も全く問題なさそうな様子。彼らのような異種族は元々物理的なものに対する抵抗力が強く、環境生物が放つ攻撃、人間にとっては致命的なものでも彼らにとってはそれが極普通のものであること。実際にそれを見て改めて人間と彼らの違いを思い知る。


「そう。ただ…ご苦労だった。ありがとう」


 彼ら二人の労に対して労う言葉。馬車の中では質問にさえ曖昧な答え方しか返さず、愛想もなかった彼女の変わりよう少々驚いた様子を見せ、アーガストは少し笑った。しかし安堵している中、武装を弓や槍で武装した軍人達に取り囲まれる。傭兵達とマディソンは何のつもりだと彼らに罵声を浴びせているがアーガストとシャーナルはいたって冷静。


 それもそのはず、彼らはここでの『掟』を知っているからだ。そしてこの事態を避けるためにシャーナルは徹底して殺傷は避けるように周囲に通達していた。


「ようやくお出ましか……けどそうなるわよね。二人とも手は出さないように、よ」


 そう言う彼女の元に一人の将兵が出てきて彼女たちと対面。


「ドラストニア王国からの使者ですね。書簡は届いております。ですがこの場はガザレリアの『法』に従い身柄を拘束いたします。失礼を承知でご同行願えますか、シャーナル・ロッド・ドラストニア皇女殿下」


 彼女は一礼し、彼らに付き従うという意思表示を見せるかのよう自らの身柄を差し出したのだった。







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