眷属創ってみた

「それでは、まずダンジョンの管理について話しますね。ダンジョンは魔王リヒト様とソルティア様が共同で創られた魔物です。ダンジョン内ではダンジョンポイント、略してDPを使用して色々な事ができます。食料品や日用品を出したり、階層を増やしたり大きくしたり、魔物を生み出したりできます」

　ここら辺は小説のパクリだな。

「試しに何か試しにしてみましょうか。ダンジョンの管理パネルは【ダンジョンパネル】と唱えてもらうと出てくるはずです」
「【ダンジョンパネル】」

《ダンジョンパネル》DP1000
・ダンジョンカスタム
・カタログ
・生物生成
・ダンジョンモニター

「既に1000ポイントあるんだが？」
「それはソルティア様の力で増やしてもらったものです」
「へ〜。試しに生物生成してみるか」

　生物生成をタップすると、色々なモンスターや動物の表示が出てきた。

「モンスターと動物の違いってなんだ？」
「モンスターは体内に魔石を持っている生き物の事ですね。動物はマスターの居た世界の動物と余り変わりませんね」
「へ〜」

　俺がパネルの下の方へ行くと面白い表示を見つけた。

「ガチャ卵か。面白そうだな」

　ガチャ卵はその名の通り何が出るか分からない卵である。

「ポイントが少ない動物ガチャ卵をやろうか」
「動物ガチャ卵ですか？モンスターを生成した方が良いかと」
「ガチャってなんかワクワクするじゃん」

　俺は50ポイントを消費し動物ガチャ卵を生成した。見た目は普通の鶏の卵を2倍の大きさにした物だ。

「生まれるのに時間ってどのくらいかかるのんだ？」
「そんなにかからないと思いますよ。ほら、もう既にひびが入ってます」

　卵にひびが入ると辺り一面煙で包まれた。

「この演出もソルティア様が創ったそうです」
「へ〜。いい演出じゃん」

　煙が収まると1.5メートルぐらいの黒いオオカミが居た。

「おお！狼か！かっこいいな」
「そうですね」
「ふと、思ったんだがこいつに【血の契約】をしたらどうなるんだ？」
「魔物化するんじゃないですか？魔石も生成されると思います」

　そうなのか。それならDPの消費が少ない動物を生成してそれを魔物化すればDPの節約ができるのでは。とりあえず、【血の契約】をやってみよう。

　俺は指を少し齧り血を流した。それを狼に飲ませた。

「【血の契約】」
「グゥゥ」

　狼の周りに俺の血だと思われる液体が渦巻き、狼を包んだ。

「グァァ！」

　血の渦巻きが終わり狼が現れた。狼の容姿は少し大きくなり少し赤みがかっていた。

「ダンジョンの魔物と眷属の魔物のステータスは見れると思いますよ」
「そうなのか。【ステータス】」

　アクアに狼のステータスが見れると言われたので見てみる事にした。

名無し　0歳　男
ブラッドウルフ　Lv1
《称号》
《身体能力》
体力128/128　魔力41/42　腕力34　脚力34　知力23
《ユニークスキル》
吸血　超回復　液体操作　咆哮
《パッシブスキル》
隠密Lv1
《アクティブスキル》
無属性魔法Lv1　闇属性魔法Lv1
《魔法》

　名前的に血の狼か。かっこいいな。

「ちゃんと魔物に成りましたね」
「そうだな」
「ワン」

　ブラッドウルフがこっちによって来て身体を擦らせてきた。なので撫でてあげる。

「クゥゥン」
「可愛いな」
「可愛いですね」

　かっこよくて可愛いなんて最強だろ。そういえば、こいつ名前がなかったな。

「名前どうしようか」
「魔物にとって名前は眷属になった証拠みたいなものてすからね。完璧に眷属だって思う魔物以外には無闇に名前を付けてはいけませんよ」

　へ〜。名前にそこまで深い意味を持たなくても良いと思うんだけど。

「う〜ん。じゃあ、牙狼で」
「ワン！」

　どうやら気に入ったらしい。

「よし、友達を増やしてやるか」
「一匹狼でしたら大変ですもんね」

　俺は動物の欄から狼を選んで5匹、生成した。1匹30ポイント消費したのでガチャ的には損したが魔物の欄にあるブラッドウルフは150ポイントなのである意味特したのである。

「【血の契約】」

　俺は生成した5匹をブラッドウルフにし、次狼、太狼、紅狼、狼奈、狼華と名付けた。