学園バトルロワイヤル!!

来栖リム

校内放送

家族、友人…何も思い出せない。
寝起きで意識がはっきりしてないだけなのか、それとも何か他の理由があるのか?
考えれば考えるほど記憶が無いことに気付く。
真っ暗の穴の中で遭難しているような
妙な不安が押し寄せて来る。

男は空気の重さを感じたのか、それとも同じことを考えていたのか

?『まあ、そのうち思い出すでしょー。』
と言った。

ーふと、疑問が浮かんだ。

優「僕の名前は伊藤 優
君の名前は?」

?『遠藤エンドウ 相太ソウタだよー。
好きな食べ物はメロンだよ。
…あれ?自分の名前は覚えてるね。』

優「それと、メロンが好きなこともね」

記憶が全く無いという不安感の中で光を見つけた気がして、少し嬉しくなった。
時間がたつにつれてだんだん周りのざわつきも大きくなってきた。


ーキーンコーンカーンコーン
  キーンコーンカーンコーン

突然スピーカーからチャイムが鳴る。

【ジジッ…ジジジッ…】

教室のスピーカーから不具合を示す電子音が聞こえる。
?【アー、テス…テス…テテステ…スト…テステス。
コーナイホーソ。テステ…テテテテス…】

スピーカーから男が話しているようだ。
上手ではない言葉で気味の悪いリズムで語っている。
周りのざわつきが一気になくなる。

すると、突然若い女性の声に変わった。
?【ハーイ☆
校内の皆さんおはようございまーす☆
今日集まってもらったのは、皆さんにゲームをしてもらうためでーす☆
ゲームの説明はセバスチャンおねがいしまーす☆】

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