ウイニー王国のワガママ姫
Coffee Break : セイレーン
これはリン・プ・リエンのある地方に伝わる物語。
とある島の頂きに、大きな大きな女性の顔と体をした美しい鳥が住んでいました。
漆黒の羽を持ち、美しい歌声を響かせるその鳥は船乗り達を惑わせ海の底へと誘います。
毎日歌い、毎日海を見つめるその鳥は、自分の歌声が人を惑わせているなどと露にも思って居ませんでした。
やがて人はその鳥を恐れ、鳥が寝ている間に島に火を放ち鳥を殺そうとしました。
命からがらただひたすらに西へ西へと逃げて行きます。
なぜ自分にはこんな力があるのだろう
なぜ自分は人の男を誘惑し海へと誘い出すのだろう
叶うならばただの鳥として歌いたい
と、嘆き悲しみ歌います。
いよいよ力尽きようとしたその時、鳥は海へと落下して、深い深い海底に沈んで行きました。
そんな鳥を哀れに思い、海の神様は手厚く彼女を看病し、やがて2人は恋に落ちました。
2人の間には可愛い4人の子が生まれ、それぞれに
ピア、アグラオ、シノエ、モルと名前をつけました。
家族仲良く朗らかに歌い、幸せな日々が続きました。
しかし、そんな幸せも長くは続きませんでした。
リン・プ・リエンの英雄ユリスが彼らを討伐にやって来たのです。
海の神様は家族を守るため、一月も続くような大きな嵐を呼び起こしました。
ユリスはそれにも負けず、激戦の末、相討ちという形で戦いに幕を落としました。
夫を失い、父を失ったセイレーンと子供達は更に西へ西へと逃げて行きました。
リン・プ・リエンからとうとうセイレーンを追い出すことに成功したのです。
国民は英雄ユリスを讃え、そして、海神に鎮魂を捧げ大きな大きな祝賀祭が毎年の様に開かれるようになりました。
しかし、セイレーンは不気味な歌をリン・プ・リエンに残した事を忘れてはなりません。
夫を殺した人を殺せ
父を殺した人を沈めろ
いつか人が滅ぶまで
いつか大陸が消えるまで
とある島の頂きに、大きな大きな女性の顔と体をした美しい鳥が住んでいました。
漆黒の羽を持ち、美しい歌声を響かせるその鳥は船乗り達を惑わせ海の底へと誘います。
毎日歌い、毎日海を見つめるその鳥は、自分の歌声が人を惑わせているなどと露にも思って居ませんでした。
やがて人はその鳥を恐れ、鳥が寝ている間に島に火を放ち鳥を殺そうとしました。
命からがらただひたすらに西へ西へと逃げて行きます。
なぜ自分にはこんな力があるのだろう
なぜ自分は人の男を誘惑し海へと誘い出すのだろう
叶うならばただの鳥として歌いたい
と、嘆き悲しみ歌います。
いよいよ力尽きようとしたその時、鳥は海へと落下して、深い深い海底に沈んで行きました。
そんな鳥を哀れに思い、海の神様は手厚く彼女を看病し、やがて2人は恋に落ちました。
2人の間には可愛い4人の子が生まれ、それぞれに
ピア、アグラオ、シノエ、モルと名前をつけました。
家族仲良く朗らかに歌い、幸せな日々が続きました。
しかし、そんな幸せも長くは続きませんでした。
リン・プ・リエンの英雄ユリスが彼らを討伐にやって来たのです。
海の神様は家族を守るため、一月も続くような大きな嵐を呼び起こしました。
ユリスはそれにも負けず、激戦の末、相討ちという形で戦いに幕を落としました。
夫を失い、父を失ったセイレーンと子供達は更に西へ西へと逃げて行きました。
リン・プ・リエンからとうとうセイレーンを追い出すことに成功したのです。
国民は英雄ユリスを讃え、そして、海神に鎮魂を捧げ大きな大きな祝賀祭が毎年の様に開かれるようになりました。
しかし、セイレーンは不気味な歌をリン・プ・リエンに残した事を忘れてはなりません。
夫を殺した人を殺せ
父を殺した人を沈めろ
いつか人が滅ぶまで
いつか大陸が消えるまで
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