ウイニー王国のワガママ姫
恋とか愛とか 3
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翌日、昼過ぎにはラハテスナに無事到着していた。
魔法大国イスクリスが隣というだけあって、この国も割と魔法に関する物や話が多いみたいだった。
だけどやっぱり何よりリヴェル侯爵が言ったとおり占いが盛んなようで、今日の夕飯から明日の政治までと言われる程占いで国が動いている様だ。
うーん…占いで政治が動いちゃうのはとても怖いかも。
「女は占いとか好きだよなぁ〜。ま、俺もハニーとの運勢を占ってもらうなら大歓迎だ!」
と言いつつ、さり気なくダニエルは私の肩を抱き寄せる。
こういう軽率な所はまだまだ治らないのね。
しょうがないのかもしれないけど。
パッとダニエルの手を払いのけ、もう慣れたと言った感じで澄まして私は口を開く。
「普通の占いなら間に合ってるわよ。私がこれから探すのは、ちゃんと的確に物事が視える占い師よ?出来ればとても具体的にね」
私の言葉にメルも少し胡散臭げに街を見渡している。
「そんな占い師本当にいるんですか?占いって結局アドバイス程度の物だとボクは認識していますが」
「占いで政治も決まっちゃうのならあり得ない話じゃないと思うわ。それに…ううん。とにかく私はそういう占い師が居る筈だって確信しているの」
侯爵様が勧めてくれた国だし、何より神獣との関わりも深いと仰っていた。
歪んだと言われた夢を度々見てユニコーンも夢に出てきて占いをただの占いと一蹴にしてしまうような考えは以前の私ならともかく、今の私には出来なかった。
「お嬢様がそう仰るなら探しますが…でもなんで急に占いなんか?」
私はメルとダニエルに夢の話も神獣の話も未だしていなかった。
テディの事を直接知らない彼らに話すのも気が引けるし、あまりベラベラ喋りたくないという気持ちもあった。
おそらくこの先も話す事は無いだろう。
「私がやりたい事の何かヒントがあるかもしれないじゃない?それが具体的なら尚更いいと思わない?」
当たり障りの無い理由を言ってみる。
メルもそれなりに納得して見せたものの「あまり頼りすぎるのはどうかと思います」とやはり少し否定的だった。
私達はとりあえず聞き込みを行った上で、片っ端から占い師に当たって見ることにした。
結果はと言うと、正直微妙な答えばかりが帰ってきた。
「貴方は今、悩みを抱えていますね?」だとか
「貴方は近い将来見失っていた物が見つかるでしょう」だとか
「とにかく親を大事にすると良いでしょう」だとか
なんとも微妙な結果ばかりが返って来て正直お金の無駄になりつつあった。
「なぁ、本当に思うような占い師なんているのか?腕は確かだと言われてきた奴は粗方回った気がするんだが…」
「ボクもこの辺一帯には居ない気がします。政治を動かす様な占い師がいるなら……仮にお嬢様が言う様な占い師が居たとして、臣民の目に届かないような場所にいるんじゃないですか?」
私はメルの言葉にガクッと腰を落とす。
「メルぅぅぅ〜〜…!そういう事はお金を使う前に気づいてよぉー!あーーもーーー!いいわ。今日はおしまい!宿に行くわよ。見つかるまで滞在するからそのつもりでね」
すみませぇぇんとメルは情けない声を上げる。
私達は旅の疲れを取るため早速宿を取り、客室へ向かった。
ラハテスナの宿は何処も荘厳な雰囲気を出していて、一番安い宿でもそれなりの値段を取られた。
基本的にラハテスナは物価が高いように感じる。
このままではイスクリスに着く前に散財するのではと少々不安になってきた。
ちなみに宿をとる際は、毎回メルとダニエルが同室で私は1人別室を取ってもらっている。
部屋毎の値段設定なら良いんだけど、大抵人数で決まっているから大体私は2人分払う事になる。
これは少し稼いでおいた方が良いわよね…
気分転換にもなるし、何時ものアレで!
私は鞄の中からヴェルを取り出し、客室の扉を開いて外へ向かった。
翌日、昼過ぎにはラハテスナに無事到着していた。
魔法大国イスクリスが隣というだけあって、この国も割と魔法に関する物や話が多いみたいだった。
だけどやっぱり何よりリヴェル侯爵が言ったとおり占いが盛んなようで、今日の夕飯から明日の政治までと言われる程占いで国が動いている様だ。
うーん…占いで政治が動いちゃうのはとても怖いかも。
「女は占いとか好きだよなぁ〜。ま、俺もハニーとの運勢を占ってもらうなら大歓迎だ!」
と言いつつ、さり気なくダニエルは私の肩を抱き寄せる。
こういう軽率な所はまだまだ治らないのね。
しょうがないのかもしれないけど。
パッとダニエルの手を払いのけ、もう慣れたと言った感じで澄まして私は口を開く。
「普通の占いなら間に合ってるわよ。私がこれから探すのは、ちゃんと的確に物事が視える占い師よ?出来ればとても具体的にね」
私の言葉にメルも少し胡散臭げに街を見渡している。
「そんな占い師本当にいるんですか?占いって結局アドバイス程度の物だとボクは認識していますが」
「占いで政治も決まっちゃうのならあり得ない話じゃないと思うわ。それに…ううん。とにかく私はそういう占い師が居る筈だって確信しているの」
侯爵様が勧めてくれた国だし、何より神獣との関わりも深いと仰っていた。
歪んだと言われた夢を度々見てユニコーンも夢に出てきて占いをただの占いと一蹴にしてしまうような考えは以前の私ならともかく、今の私には出来なかった。
「お嬢様がそう仰るなら探しますが…でもなんで急に占いなんか?」
私はメルとダニエルに夢の話も神獣の話も未だしていなかった。
テディの事を直接知らない彼らに話すのも気が引けるし、あまりベラベラ喋りたくないという気持ちもあった。
おそらくこの先も話す事は無いだろう。
「私がやりたい事の何かヒントがあるかもしれないじゃない?それが具体的なら尚更いいと思わない?」
当たり障りの無い理由を言ってみる。
メルもそれなりに納得して見せたものの「あまり頼りすぎるのはどうかと思います」とやはり少し否定的だった。
私達はとりあえず聞き込みを行った上で、片っ端から占い師に当たって見ることにした。
結果はと言うと、正直微妙な答えばかりが帰ってきた。
「貴方は今、悩みを抱えていますね?」だとか
「貴方は近い将来見失っていた物が見つかるでしょう」だとか
「とにかく親を大事にすると良いでしょう」だとか
なんとも微妙な結果ばかりが返って来て正直お金の無駄になりつつあった。
「なぁ、本当に思うような占い師なんているのか?腕は確かだと言われてきた奴は粗方回った気がするんだが…」
「ボクもこの辺一帯には居ない気がします。政治を動かす様な占い師がいるなら……仮にお嬢様が言う様な占い師が居たとして、臣民の目に届かないような場所にいるんじゃないですか?」
私はメルの言葉にガクッと腰を落とす。
「メルぅぅぅ〜〜…!そういう事はお金を使う前に気づいてよぉー!あーーもーーー!いいわ。今日はおしまい!宿に行くわよ。見つかるまで滞在するからそのつもりでね」
すみませぇぇんとメルは情けない声を上げる。
私達は旅の疲れを取るため早速宿を取り、客室へ向かった。
ラハテスナの宿は何処も荘厳な雰囲気を出していて、一番安い宿でもそれなりの値段を取られた。
基本的にラハテスナは物価が高いように感じる。
このままではイスクリスに着く前に散財するのではと少々不安になってきた。
ちなみに宿をとる際は、毎回メルとダニエルが同室で私は1人別室を取ってもらっている。
部屋毎の値段設定なら良いんだけど、大抵人数で決まっているから大体私は2人分払う事になる。
これは少し稼いでおいた方が良いわよね…
気分転換にもなるし、何時ものアレで!
私は鞄の中からヴェルを取り出し、客室の扉を開いて外へ向かった。
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