メイドAは何も知らない。
メイドの知らない彼らの事情。 1
=====
「リリア、リリア!!」
聞き覚えのある掠れた声が耳を打ち、リリアはゆっくりと目を醒ます。
「伯父様……?」
「あぁ、あぁ……大変だったね。もう大丈夫だ。何も心配はないよ」
最初に目に飛び込んできたのは、涙を堪え、くしゃくしゃに歪んだ伯父マルスの顔だった。
白髪交じりの赤毛はいつもと同じ様にボサボサなのに、珍しく正装でリリアの顔を覗き込んでいた。
リリアの両手をしっかり握り、うんうんと頷く伯父をぼんやり見つめながら、リリアは微かに首を捻る。
何故ここに伯父がいるのか? そもそもどうして寝ていたのだろうか?
確か今日は伯爵様のご親戚のご子息がリノリスからいらっしゃるからと、朝から屋敷の掃除にてんてこ舞いだった記憶がある。
その後は確か……そう、伯爵様に急用が出来たからって、迎えに行けなくなった旨を伝えるお手紙を持たされて、馬車駅にご子息様のお迎えに向かって、それで…………
「あ……あ……いやっ!! 違うっ!!」
「リリア!」
顔を青くして唐突に飛び起きたリリアを慌ててマルスが抱きかかえる。
「違うっ! 違う!! 私は何も知らない!!」
「解ってる。解ってるから。お前は何も悪くない。ほら、落ち着いて。お前の濡れ衣はもう晴れてる。大丈夫だ、大丈夫だから」
マルスの腕にしがみついて、リリアはガタガタと震え、鮮明になってくる記憶に恐怖する。
「可哀想に、こんなに怯えて……何か酷いことをされたのか? どこか痛いところはあるか?」
「伯父様……」
心配げな声を掛けてくるマルスの大きく暖かい手に背中を撫でられて、リリアは徐々に落ち着きを取り戻す。
チェイスと呼ばれた青年に髪を引っ張られたのは憶えているが、あの尋問の後の事はよく思い出せない。
まだ少し震えの止まらない両手を見れば、手に小さな擦り傷が幾らかあるが、それ以外に痛む所はない気がする。
「大、丈夫……痛い所はない、です。私……」
倒れる直前、常駐兵に呼びかけられたのはなんとか思い出せるが、その後のことはやはりわからない。
思い出せるのはあの尋問室でリリアが責められるに至るまでの経緯だけだ。
リリアは家令に言われた通り、時計塔の見える南側の街灯のすぐ側に立ち、ご子息様を待った。
予定より十分ほど早い時刻に到着した馬車の中から出てきたのは、ほんの少しボケの入った老紳士ので、リリアが伯爵様の言伝を伝えて手紙を渡すと、老人は馬車の中にいるご子息様にその手紙を渡した。
今思えば、リリアが一人で街灯の前に立たされた時点でおかしいと気付くべき
だったのかもしれないが、屋敷へはご子息の馬車で戻って来ればいいと言われて、リリアは何の疑問も抱かず従ったのだ。
付き人の老人にその事を伝えようとした矢先、張り込みをしていたというチェイスという名の青年が突然後ろから現れ、リリアの腕を掴んだ。
リリアが何事かと驚いているうちに馬車の中から長い足が付き人の老人を蹴飛ばして、馬車は物凄い勢いでその場を去って行ってしまった。
何が起きたのか訳が判らず唖然としていると、後から来た憲兵にあっという間に取り囲まれ、気づいた時には城まで連行されて尋問を受けていた。
何故こんな場所に自分が連れてこられたのか? という疑問を訪ねる隙もないまま、チェイスと呼ばれたあの青年が、リリアのここ最近の行動を淡々と提示してきて責められた。
『何が目的だ? 裏にいるのは誰だ? あの男はどこの誰だ? 親書は今どこにある!』
チェイスの尋問のそのどれも、手紙を渡すように頼まれただけのリリアには全く意味がわからないし、答えようがなかった。
ただ判ったのは、あの手紙は渡していいものではなかったらしいということと、伯父に手紙を出すついでにと度々家令から頼まれていたお使いは、彼らになにかしらの誤解を与える行動だったらしいということだけだ。
お使いを頼まれただけなのに、メイドという仕事にこんな危険が含まれていたなんて、一体誰が想像していただろうか。
「ほら、やっぱり。付き人に仕立てられたあの老人と一緒。この子はただの捨て駒だよ」
「おいっ! 待て!」
不意にリリアの眠っていたベッド近くの壁の一部が勢いよく開け放たれ、男が二人言い争いながら部屋に中へと入ってくる。
リリアがマルスと二人で身を硬くしてそちらを見れば、「ほらね?」と件の焦げ茶色の髪をした男が暖炉上にある鏡を、親指で指差しながら肩を竦めていた。
「隠し窓に気付いている人間がこんな反応をすると思うか? この子は間が悪かっただけのただの不幸な娘さん。怖い思いをさせて悪かったね。君の疑いは完全に晴れた。もう帰っていいから」
「あんな扉の開け方をすれば誰だって驚く! あんたが言い出した事なのに、全部台無しじゃないか!!」
聞き覚えのある怒声にリリアはビクリと反応して視線を移すと、焦げ茶色の髪の男の肩越しに、チェイスと呼ばれた男がそこに居た。
底冷えする灰色の瞳と目が合って、リリアは縋るようにマルスにしがみついた。
「いやっ!!」
「リリア! 大丈夫、大丈夫だ。……もう帰っていいって、あんたがた一体なんなんだ!!何の説明もなしにこんな、こんな人を騙すようなことを……悪かったで済まされると本当に思っているのか!!」
リリアが身を隠すようにしてマルスにしがみつけば、自分達が試されていたことを理解したマルスがリリアを守るように抱え、憤慨する。
温厚な伯父が此処まで激昂するのをリリアは初めて目の当たりにした。
その伯父の怒りをなんでもないかのように受け流し、焦げ茶色の髪の男はやはり、「ほら」とチェイスに言った。
「君を見ただけでこんなに怯える子が、悪いことをするって本気で思ってる?」
「…………」
男にそう言われて、チェイスはジッとリリアを見た後、バツが悪そうに顔を背け何事かを呟いていたが、すっかり怯えきっていたリリアの耳には入らなかった。
焦げ茶色の髪の男はチェイスの呟きを受けて軽く咳払いをする。
彼は再びリリア達の方に向き直り、今度は深々と頭を下げて、至極丁寧に謝罪の言葉を口にした。
「ご挨拶が遅れてしまいましたが、私はマシュー・レイバン公爵閣下より今回の事件解決の拝命を受けたグレン・ジェファーソンと申します。こっちは捜査担当のチェイス・トラブル子爵です。犯行の容疑があったとはいえ、お嬢さんには大変なご心労とご迷惑をおかけ致しました。いくら謝罪しても足りないかとは存じますが、ここはどうか穏便に、ご容赦願えないでしょうか?」
まさかここで公爵閣下の名前が出てくるとは思ってもいなかったリリアとマルスは息をのむ。
レイバン公爵といえば、現国王陛下の二番目の弟君に当たる方だ。
それに加えてジェファーソン家といえば、古くから騎士や検事として現王家を支える名門中の名門の伯爵家で、このフィランジ王国でその名を知らない人はいない。
リリアの伯父マルスも準男爵の勲章を持っているため、一応貴族のうちの一人と数える事は出来るが、チェイスと呼ばれた青年も子爵位を賜っているのであれば、目の前にいる二人の青年達は、その伯父が及びもつかない程、遥か雲の上の存在といえる。
そんな彼らが頭を下げるのだからどんなに憤っていても、リリアもマルスもこれ以上不満を口にすることは許されないだろう。
「……せめてこちらが納得いく説明をして頂きたい」
二人から顔を背け、絞り出すようにマルスが言えば、グレンと名乗った男は困った様子で肩を竦めた。
「そうしたいのは山々なのですが、実はまだ事件が未解決でして。お話しするにしても上の許可が必要になってくるんですよ。もちろん許可が下り次第ご連絡させて頂きますが、今日のところはご勘弁願えないでしょうか? 何分こちらも色々と立て込んでおりまして」
悪びれもせず答えたグレンの言葉に、マルスがグッと息を飲み込む気配を感じる。
ここで不敬を働けば、先程の尋問の比ではない刑罰が伯父にもリリアにも下されることになるだろう。
あまりの惨めさにリリアの目にまた涙が浮かび上がってきたが、なんとか堪えて、黙り込んでしまったマルスの代わりに「……分かりました」と小さな声でリリアが答えた。
「そうですか、いや、良かった! 分かって頂けて助かります。そうそう、謝罪の方はまた改めてきちんとした形でさせて頂きますので。あ、お帰りは体調が落ち着いてからで結構ですよ。その際は外にいる常駐の者に一言お声をかけて頂ければ入り口までお送り致します。慌ただしくて申し訳ありませんが、では、我々はこれで」
大仰にほっとしたという仕草をして見せ、グレンは口早にそう言うと、チェイスを連れて入ってきた隠し扉ではなく、部屋の扉へと足早に去っていく。
部屋の扉を閉める際、チェイスがチラリとこちらを見たが、結局彼は謝罪の言葉を一言も口にしないままその場を後にした。
「……立てるか?」
彼らが消えた扉を険しい顔で見つめていたマルスが、暫くしてリリアに声を掛ける。
ぎこちない笑みを浮かべる伯父に対してリリアが声もなく小さく頷けば、「ごめんな」と、呟いて、マルスは今にも泣きそうな顔でリリアの頭をそっと撫でた。
「リリア、リリア!!」
聞き覚えのある掠れた声が耳を打ち、リリアはゆっくりと目を醒ます。
「伯父様……?」
「あぁ、あぁ……大変だったね。もう大丈夫だ。何も心配はないよ」
最初に目に飛び込んできたのは、涙を堪え、くしゃくしゃに歪んだ伯父マルスの顔だった。
白髪交じりの赤毛はいつもと同じ様にボサボサなのに、珍しく正装でリリアの顔を覗き込んでいた。
リリアの両手をしっかり握り、うんうんと頷く伯父をぼんやり見つめながら、リリアは微かに首を捻る。
何故ここに伯父がいるのか? そもそもどうして寝ていたのだろうか?
確か今日は伯爵様のご親戚のご子息がリノリスからいらっしゃるからと、朝から屋敷の掃除にてんてこ舞いだった記憶がある。
その後は確か……そう、伯爵様に急用が出来たからって、迎えに行けなくなった旨を伝えるお手紙を持たされて、馬車駅にご子息様のお迎えに向かって、それで…………
「あ……あ……いやっ!! 違うっ!!」
「リリア!」
顔を青くして唐突に飛び起きたリリアを慌ててマルスが抱きかかえる。
「違うっ! 違う!! 私は何も知らない!!」
「解ってる。解ってるから。お前は何も悪くない。ほら、落ち着いて。お前の濡れ衣はもう晴れてる。大丈夫だ、大丈夫だから」
マルスの腕にしがみついて、リリアはガタガタと震え、鮮明になってくる記憶に恐怖する。
「可哀想に、こんなに怯えて……何か酷いことをされたのか? どこか痛いところはあるか?」
「伯父様……」
心配げな声を掛けてくるマルスの大きく暖かい手に背中を撫でられて、リリアは徐々に落ち着きを取り戻す。
チェイスと呼ばれた青年に髪を引っ張られたのは憶えているが、あの尋問の後の事はよく思い出せない。
まだ少し震えの止まらない両手を見れば、手に小さな擦り傷が幾らかあるが、それ以外に痛む所はない気がする。
「大、丈夫……痛い所はない、です。私……」
倒れる直前、常駐兵に呼びかけられたのはなんとか思い出せるが、その後のことはやはりわからない。
思い出せるのはあの尋問室でリリアが責められるに至るまでの経緯だけだ。
リリアは家令に言われた通り、時計塔の見える南側の街灯のすぐ側に立ち、ご子息様を待った。
予定より十分ほど早い時刻に到着した馬車の中から出てきたのは、ほんの少しボケの入った老紳士ので、リリアが伯爵様の言伝を伝えて手紙を渡すと、老人は馬車の中にいるご子息様にその手紙を渡した。
今思えば、リリアが一人で街灯の前に立たされた時点でおかしいと気付くべき
だったのかもしれないが、屋敷へはご子息の馬車で戻って来ればいいと言われて、リリアは何の疑問も抱かず従ったのだ。
付き人の老人にその事を伝えようとした矢先、張り込みをしていたというチェイスという名の青年が突然後ろから現れ、リリアの腕を掴んだ。
リリアが何事かと驚いているうちに馬車の中から長い足が付き人の老人を蹴飛ばして、馬車は物凄い勢いでその場を去って行ってしまった。
何が起きたのか訳が判らず唖然としていると、後から来た憲兵にあっという間に取り囲まれ、気づいた時には城まで連行されて尋問を受けていた。
何故こんな場所に自分が連れてこられたのか? という疑問を訪ねる隙もないまま、チェイスと呼ばれたあの青年が、リリアのここ最近の行動を淡々と提示してきて責められた。
『何が目的だ? 裏にいるのは誰だ? あの男はどこの誰だ? 親書は今どこにある!』
チェイスの尋問のそのどれも、手紙を渡すように頼まれただけのリリアには全く意味がわからないし、答えようがなかった。
ただ判ったのは、あの手紙は渡していいものではなかったらしいということと、伯父に手紙を出すついでにと度々家令から頼まれていたお使いは、彼らになにかしらの誤解を与える行動だったらしいということだけだ。
お使いを頼まれただけなのに、メイドという仕事にこんな危険が含まれていたなんて、一体誰が想像していただろうか。
「ほら、やっぱり。付き人に仕立てられたあの老人と一緒。この子はただの捨て駒だよ」
「おいっ! 待て!」
不意にリリアの眠っていたベッド近くの壁の一部が勢いよく開け放たれ、男が二人言い争いながら部屋に中へと入ってくる。
リリアがマルスと二人で身を硬くしてそちらを見れば、「ほらね?」と件の焦げ茶色の髪をした男が暖炉上にある鏡を、親指で指差しながら肩を竦めていた。
「隠し窓に気付いている人間がこんな反応をすると思うか? この子は間が悪かっただけのただの不幸な娘さん。怖い思いをさせて悪かったね。君の疑いは完全に晴れた。もう帰っていいから」
「あんな扉の開け方をすれば誰だって驚く! あんたが言い出した事なのに、全部台無しじゃないか!!」
聞き覚えのある怒声にリリアはビクリと反応して視線を移すと、焦げ茶色の髪の男の肩越しに、チェイスと呼ばれた男がそこに居た。
底冷えする灰色の瞳と目が合って、リリアは縋るようにマルスにしがみついた。
「いやっ!!」
「リリア! 大丈夫、大丈夫だ。……もう帰っていいって、あんたがた一体なんなんだ!!何の説明もなしにこんな、こんな人を騙すようなことを……悪かったで済まされると本当に思っているのか!!」
リリアが身を隠すようにしてマルスにしがみつけば、自分達が試されていたことを理解したマルスがリリアを守るように抱え、憤慨する。
温厚な伯父が此処まで激昂するのをリリアは初めて目の当たりにした。
その伯父の怒りをなんでもないかのように受け流し、焦げ茶色の髪の男はやはり、「ほら」とチェイスに言った。
「君を見ただけでこんなに怯える子が、悪いことをするって本気で思ってる?」
「…………」
男にそう言われて、チェイスはジッとリリアを見た後、バツが悪そうに顔を背け何事かを呟いていたが、すっかり怯えきっていたリリアの耳には入らなかった。
焦げ茶色の髪の男はチェイスの呟きを受けて軽く咳払いをする。
彼は再びリリア達の方に向き直り、今度は深々と頭を下げて、至極丁寧に謝罪の言葉を口にした。
「ご挨拶が遅れてしまいましたが、私はマシュー・レイバン公爵閣下より今回の事件解決の拝命を受けたグレン・ジェファーソンと申します。こっちは捜査担当のチェイス・トラブル子爵です。犯行の容疑があったとはいえ、お嬢さんには大変なご心労とご迷惑をおかけ致しました。いくら謝罪しても足りないかとは存じますが、ここはどうか穏便に、ご容赦願えないでしょうか?」
まさかここで公爵閣下の名前が出てくるとは思ってもいなかったリリアとマルスは息をのむ。
レイバン公爵といえば、現国王陛下の二番目の弟君に当たる方だ。
それに加えてジェファーソン家といえば、古くから騎士や検事として現王家を支える名門中の名門の伯爵家で、このフィランジ王国でその名を知らない人はいない。
リリアの伯父マルスも準男爵の勲章を持っているため、一応貴族のうちの一人と数える事は出来るが、チェイスと呼ばれた青年も子爵位を賜っているのであれば、目の前にいる二人の青年達は、その伯父が及びもつかない程、遥か雲の上の存在といえる。
そんな彼らが頭を下げるのだからどんなに憤っていても、リリアもマルスもこれ以上不満を口にすることは許されないだろう。
「……せめてこちらが納得いく説明をして頂きたい」
二人から顔を背け、絞り出すようにマルスが言えば、グレンと名乗った男は困った様子で肩を竦めた。
「そうしたいのは山々なのですが、実はまだ事件が未解決でして。お話しするにしても上の許可が必要になってくるんですよ。もちろん許可が下り次第ご連絡させて頂きますが、今日のところはご勘弁願えないでしょうか? 何分こちらも色々と立て込んでおりまして」
悪びれもせず答えたグレンの言葉に、マルスがグッと息を飲み込む気配を感じる。
ここで不敬を働けば、先程の尋問の比ではない刑罰が伯父にもリリアにも下されることになるだろう。
あまりの惨めさにリリアの目にまた涙が浮かび上がってきたが、なんとか堪えて、黙り込んでしまったマルスの代わりに「……分かりました」と小さな声でリリアが答えた。
「そうですか、いや、良かった! 分かって頂けて助かります。そうそう、謝罪の方はまた改めてきちんとした形でさせて頂きますので。あ、お帰りは体調が落ち着いてからで結構ですよ。その際は外にいる常駐の者に一言お声をかけて頂ければ入り口までお送り致します。慌ただしくて申し訳ありませんが、では、我々はこれで」
大仰にほっとしたという仕草をして見せ、グレンは口早にそう言うと、チェイスを連れて入ってきた隠し扉ではなく、部屋の扉へと足早に去っていく。
部屋の扉を閉める際、チェイスがチラリとこちらを見たが、結局彼は謝罪の言葉を一言も口にしないままその場を後にした。
「……立てるか?」
彼らが消えた扉を険しい顔で見つめていたマルスが、暫くしてリリアに声を掛ける。
ぎこちない笑みを浮かべる伯父に対してリリアが声もなく小さく頷けば、「ごめんな」と、呟いて、マルスは今にも泣きそうな顔でリリアの頭をそっと撫でた。
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