悪人ベルト

吉川瑠奈

7話

「なぁ、イードさん風呂ってある?」

「あるぞ、入りてぇか?」

「うん、長い時間移動したから汗流したいし」

「あぁ、すこし待っててくれ、準備してくる」

 よっこらしょという言葉を吐き巨漢が立ち上がる。

「どんなんか見てみたいけん行ってもいい?」

「おう、ええぞ!色々教えてやるよ!」

「ありがとな」

「ほら」

 そう言いながらイードが手を差し出してきた。

「サンキュー」

 イードが差し出した手を掴み立ち上がった。
 その時見せたイードの優しい表情が少し気になったがどうでもいいかと思い気にしないことにした。

 「風呂を溜めて沸かすにはこれがいるんだぜ」

 そう言って浴槽のようなものの近くに行きイードの拳くらいある魔石を一つ取り見せてきた。

「こいつでもいける?」

 そう言ってポケットから小さい石ころサイズの魔石を見せる。

「いや、こいつじゃ足りねぇな。このサイズなら風呂なんて到底沸かせないぞ。
   まぁ今から風呂の溜め方を見せてやるよ。」

「頼んだ」

 イードが説明してことを省略すると、魔石に自分の魔力を込めることでお湯を出しているらしい。
 
「坊主、お前もやってみろ!」

「おけ、やってみる!」

 力を込めるようにやっても全然できない。

「あれ?できないぞ」

「やり方が違ぇよ、力を込めるんじゃなくて自分の魔力を込めるんだ」

 少し考えたあとイードが言ったように自分の内にある魔力を感じようとする。しかし感じれない。
 焦る。もしかして自分には適性があるだけで魔法が使えないかと。 
 
 そんなおれを見かねたかイードが落ち着かせてくれた。

「一度深呼吸をして落ち着け」

「あ、あぁ。」

 スーハーと何度かし落ち着いたところでもう一度試す。
 今まで感じたことのないような感覚が体中に響き魔石から水のようなものが出たした。

「出来た!出来たぞ!」

「やったじゃねぇか坊主!」

 しかし、すぐ焦ったような声でイードが話す。

「おい坊主、坊主の適正魔法を教えてくれ。」

「ん?まぁいいよ。爆裂と無属性と闇」

「坊主、お前闇属性魔法が使えるのか?」

 先ほどとは打って変わった声色で尋ねる。

「使おうとしたら使えるんじゃないか?」

「このことは俺以外誰にも言うな。絶対だぞ。」

 そう忠告するイードを今は疑問に思うしかなかった。


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コメント

  • オナ禁マッスル

    闇属性には何か秘密があるんでしょうか?

    0
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