悪人ベルト

吉川瑠奈

6話

 辺りは暗くなりカラスを彷彿させるような鳥の鳴き声が遠くから聞こえてくる道をふらつく足で一歩一歩大地を踏みしめながら前に進む人影がぽつんとあった。

「もうそろそろ日が暮れて夜行性のモンスターが徘徊しだすだすよ」

「いや、きいて、くれ。」
 
 疲れているせいか途切れ途切れにしか言葉が出せなくなる。

「正直、今にもぶっ倒れそうだ。水もろくに飲んでないから喉もカラッカラだ。どうしたらいいんだこれ。」

「んー、そうだすね。とりあえず水は人間なら3日ほどは我慢できると思うだすからとりあえずは木の上とかで少し体を休めて方が良いだす。」

「そんな無理言うなよ。もう正直限界だぜ。まぁ良さそうな木があったら教えてくれ。」

 ベルトの言ったことに呆れながら生きる道を教えてもらいまた一歩一歩と前に進む。

 そして数分歩いたところで俺は力尽き道にぶっ倒れた。

「ご主人様起きるだすよ!」

 もう限界なんだよ。もう寝させてくれ。そう頭の中で言い終わった後意識を失った。

 

 目を覚ますと木の天井みたいなものが見えた。

「知らない天井だ。」

 一度言ってみたかった言葉を呟き辺りを見回す。

「おぅ、起きたか坊主。俺に見つけてられてラッキーだったな」

「え、あぁ、ありがとうございます」

 俺が驚くのも無理はない。そこには180をゆうに越え、なかなかfatな体系の巨漢が立っていたからだ。

「あなたは?」

「そんなかしこまらなくていいぜ、俺の名前はダヤダヤ・イードだ。よろしくな。」

 そう言って手を出してきた。出してきた手を握りながら

「なら、楽に行くわ。俺の名前はゴトウ・イツキ。助けてくれてありがとな。」

「おぅ!」
 
 そういってぎゅっとお互いの手を握ったその瞬間キュルルルっとオレの腹の音がなった。

「腹が減ったのか?余り物があるからそれ食うか?」

「正直助かる、助けられてばっかりだな」

「なぁーに、気にすることはねぇさ、坊主くらいの年頃なら食わねぇと大きくもならねぇしな!」

「たしかにそうかもな」

「だからそんなに背も低いんだぜ」
 
 ガーハッハッハと大笑いをするイードを睨んで

「余計なお世話だ!」

 と言うしかなかった。

 手際良く野菜を切り野菜炒めのようなものとスープを目の前に出してくれた。

「サンキューな!ならいただきます!」

「おう、いっぱい食べろ!てかいただきますってなんだ??」

「手を合わせて命に感謝することだよ」

 豪快に目の前にあるのもをフォークで突いて食べる。

「なんかの宗教かそれ?」

「いいや、オレは無宗教だしな、これは周りが言ってたからやり始めたら習慣化しただけだよ。」

「なぁるほどな!まぁ命に感謝するこたぁいいことだ!」

 また上機嫌にイードがガハハハッと笑った。


 

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コメント

  • オナ禁マッスル

    イードいい人ですね!
    これからのイツキとの絡みに期待しています!

    0
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