- 狐に化かされて -

前略、校庭にて④
 - 狐に化かされて -


子は遊び疲れ、
父親も小僧をカメラで追いかけて居た疲労感が出てきた時、


ちょっと買い物行くか？
食い物買いに、、


うん！
と、3歳児の良い素直さをみる
少し離れたお店まで買い出しに行く。


この学校の筋向いにはちょっとした商店が立ち並ぶ、そのまた南側には商店街の大通り、四年に一度の祭りともなると沢山の人たちで溢れる所だ


大通りには、4階屋上付きのスーパーもある
先日にはこの屋上でゴレンジャーショーを見に来た、幼児の目からはゴレンジャーの他に子役の子も握手会で見た、握手もしたが、超生意気と感じた


子供同士のライバル心を初めて知った小生である。


それはそうと、校庭を出て学校関係者の通用門から外へ出ると、向かえに豆腐屋さんがある、規模は小さいがココでは揚げたての油揚げが買える。


この時の価格で一つ25円、
値段が、駄菓子より良心的だねー


来店してオーダー、
少し待つと、揚げたての油揚げを
店主の奥さんから貰い50円を渡す。


手が汚れない様に、油紙に包まれた
狐色でアツアツの油揚げを父親と歩きながら食べる


疲れた後は何でも美味しく感じるものだが、この味は一生忘れられない味と成る。


自販機が近くにないので、
また校庭へ戻って水飲み場の水で我慢する


また同じ場所、古木の切りっぱなしのベンチに暫く座る


そろそろ帰るか？
もう充分遊んだろ？！


うーん、、あと少しだけー
おねげーだーお代官様ぁー


と水戸黄門もマイブームの3歳児が返事する。


仕方ねぇーなー
もうちょっとだぞ！


やりー！
喜ぶ3歳児。


油揚げも食べ終わり、
3歳児の仕事再開


お次は、
シーソー型のブランコ
大人数で乗れる、
取手のハンドルが３つ４つ付いて居る前後に動く物


まずは一人で飛び乗る、
必ず飛び乗る、怪我は考えない


地面が揺れる、周りも揺れる、
やがて慣れてくると立って乗る、
これには危険と察知した父親が同乗し阻止される。


父親も撮影を終えて、一緒に遊び始める、小生だけより大人も乗ると揺れ方が半端じゃない、途中で怖く成る。


さあ、そろそろ帰るか！


うん、そだねー
また来るよーマイ縄張りにしてやるからー
(次はシークレットプロジェクトで
一人で来てやるからな！@心の声)


帰りには駄菓子屋寄るぞー


え？！
またまたやりー！
学校は、楽しい所アルネー


ゼンジー北京の真似もマイブームだった。


帰路に就く二人、
途中の駄菓子屋にも寄り、
背中に夕暮れを浴び、影を踏む様に追いかけながら帰るその光景を見た近所のカメラ好きのおじいさんが、
その後ろ姿を写真に収める、彼ら親子は気が付かないで歩く


翌月の町内写真コンテストに、
この時の親子の写真が最優秀賞を取った
父親も応募参加して居たので、
結果を見がてら展示場まで足を運び、それに付いて行った3歳児、


二人はこの写真の前に棒立ちになって居た


その光景を見た、特別審査員として参加し、たまたま来場して居たプロの写真家の先生が親子の後ろ姿にカメラを向けシャッターを切って居た、、




おわり