継眼

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継眼







爺ちゃんの肩車、
片手におもちゃのカメラ持ち。


口でシャッター音出して、
写真好きの親の真似。


父ちゃんの肩車、
片手に安いフィルムカメラ。


大人より高い視点、
早く大きくなりたくて。


親の一眼レフカメラ、
今では遺品にタンスの肥やし。


懐かしくなり手に取って、
フィルム入れずにシャッター切る。


懐かしい写真を撮ってみたい、
そう思って案を練る。


遺品のレンズをデジタルカメラに、
マウント付けて覗いて見る。


現像待たずにパソコンで、
薄いモニター時代は流れて。


爺ちゃんも親も覗いてた、
オールドレンズは世代を繋ぐ。


古いものばかり撮る、
背伸びしていた頃探す様に。


そこを除けばタイムマシンに、
空気も匂いも蘇る。


膝を折り視点も低く懐かしむ、
暫く見もしなかった草木見つめ。


やっと大人になれたかな?
背中で穏やかに夕陽が語りかけ。


先代の声かとレンズに響く…







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