種明かし

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種明かし









人が生きる道の真ん中で、
何度か手品に出くわす頃。


得意げな顔をして注目しろと、
ペテン師が叫んでる。


これは、
ほんの君の心の隙間に、
ペテン師と偶然出逢った時間。


ペテン師には適当な時間、
君には大事な生きる途中。


何度か手品で笑い合う、
君の闇の時間も消えていく。


やがて、
種明かしの時が来る。


ペテン師の内面を知った時、
心の隙間は埋まり、
君は忘れていた道を振り返る。


汚れない真っ白な手袋を脱いだ時、
その下の真っ黒で傷だらけの
不器用なペテン師の手が、
君の眼に映ってる…







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