サモナーだってやればできる!

河野原ぺこ@垢停止中

17話 剣のグレア

 俺はハイドラが集合場所として選んだ東門まで露店で買った焼き鳥を食べながら来た。プレイヤーが集まりそうだからローゼは封印して俺はマントのフードを頭に掛けてる。

「なぁ、ハイドラ。誰が来るんだ?同級生か?」
「いや、このゲームやってて仲良くなったプレイヤーだな。3人来るからよろしく」
「なるほど、丁度6人パーティーになるな」

 IPOは6人までパーティーが組めて6より多い人数でモンスターに攻撃するとペナルティがあるらしい。

「お、来たぞ。あの女2人と男1人のパーティーだ」
「ただのハーレムに見えるのは俺だけでしょうか?」
「あいつら兄妹だからな。ハーレムじゃないと思うぞ」
「なるほど」

 兄妹がこっちに気付いて来た。

「よ、ハイドラ。今日は来てくれて助かった。この前行ったけど強すぎて死に戻ったからな」
「いや、俺達もダークナイト倒して第2エリアに行きたいからな」
「そっちがハイドラのリア友か?よろしく。俺はグローだ」
「こちらこそよろしく。俺はサトキだ」
「おい、お前達も自己紹介しろよ」
「カイです••••••」
「サクラです••••••」
「すまんな。初めての人には緊張してしまうらしいんだ」
「俺の妹とは正反対だな」
「サトキにも妹がいるのか!」
「あぁ、傲慢な奴がな」
「そろそろ、行こうぜ」

 俺とグローの妹話をハイドラが邪魔する。せっかく、面白い話ができると思ったのに。

「フレンド登録しようぜ」
「分かった」

《プレイヤー:グローからフレンド申請が届いています。承諾しますか?》
《プレイヤー:カイからフレンド申請が届いています。承諾しますか?》
《プレイヤー:サクラからフレンド申請が届いています。承諾しますか?》

 カイちゃんとサクラちゃんは警戒してるのかなと思ったが申請してくれた。全員『はい』を押す。

「それじゃあ行こう!」

 俺達は石造りのダンジョンまで来た。

「ここで出るモンスターって何だ?」
「スケルトンとゾンビ、ポルターガイスト、たまにグールが出る」
「グールってどんな見た目だ?」
「ほとんど人と変わらないけど白目の所が真っ黒で黒目の所が真っ赤だよ」
「ポルターガイストってどんなんだ?やっぱり物が浮いてるのか?」
「そうだよ。剣とか斧とか槍とかに憑依して浮いてる設定だったはずだよ。いわゆる空飛ぶ剣だね」
「ありがとう。それじゃあ、サモン:ローゼ」

 俺はローゼを召喚する。そして、ローゼ分の焼き鳥を渡す。

「「「え!?」」」
「あ、街では言わなかったが俺はサモナーだ。こっちは俺の子のローゼだ」
「よろしく〜」
「「「か、かわいい」」」

 ローゼを見たカイちゃんとサクラちゃんが喜んでくれて良かった。

「ハイドラ、ポルターガイストとグールの死体は解体しないでくれ。召喚書に封印したいから」
「そういえば、今まで全部解体してたな。すまんな」
「俺はポルターガイストとグールが欲しいからそれで手を打つ」
「分かった」

 俺達はダンジョンの中を進んで行く。片手剣を使うローゼとグロー、短剣を使うハイドラが前衛を務め、魔法を使う俺とカイちゃんとサクラちゃんが後衛をしていた。カイちゃんとサクラちゃんはお化けが怖いらしく、前衛になりたくないらしい。

 俺が欲しいポルターガイストは物理攻撃耐性のスキルを持っているらしくもっと欲しくなった。もちろん、魔法の方が効率的に倒せる。特にローゼの雷魔法が金属を貫通してダメージを与えるので楽だ。

「ポルターガイストはこれで最後だな」

《ポルターガイスト 封印率100% 召喚可能》

「サモン:ポルターガイスト。名前はグレアだ。よろしく」
『(≧▽≦)』

 召喚したポルターガイストは片手剣だった。

名前 グレア
種族 ポルターガイストLv1
満腹度100
HP10
MP40
SP20
STR20
DEX10
VIT40
AGI20
INT5
LUK5
所持ステータスポイント0

スキル
片手剣術Lv1 念話Lv1 吸血Lv1 剣部硬化 浮遊 研磨

使用可能な技•魔法
双刃斬 SP1消費
念情 MP1消費
研磨 SP1消費
吸血 消費無し
浮遊 消費無し

 吹雪の技と魔法の説明をしとこう。双刃斬とは片手剣の技で1回の斬撃を2回する技である。念情は相手に感情を送れる魔法?である。研磨はそのままの意味で自身の剣を研磨する技?である。吸血は相手に与えたダメージの半分を自分のHPに変換し、吸収する技?である。浮遊はそのままの意味で浮く事だな。

「それにしてもグール全然出ないな」
「まだ1体も倒してないしな」
「ふぅ、また今度来るか••••••。さっさとボス倒そう」

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