『異世界ニート』~転移したら幼い女神と旅をすることになった件について~
第十八話 喧嘩。そして完成。
「っぷはぁ……うまかった!」
サフィアの手料理を食べ終わり、俺たちは食後の余韻に浸っていた。
「サフィとっても料理上手だね!私なんかいつもカルデアに街でたこ焼き買ってきて貰ってたからー」
膨れたお腹をさすりながら当たり前な事のようにイズが言う。
(カルデアさん可哀想なんて言ったら怒るよな……とりあえず『そうなのか』っとでも言ってーー)
「それはとてもカルデア様が可哀想です」
ゆっくりとお茶を飲みながら平気で禁句を言ってしまった。これはまずい。
「い……いいの!カルデアは私の友達だし……」
「それは友達でなく“パシリ”です」
無表情で事実をポンポン言ってしまうサフィア。イズは涙目になりながらゆっくりユウムの方を向く。そして
「ユウムー……ぐすっ……サフィアがいじめてくるー!」
「おわっ! あぶなっ! ーー」
号泣しながら椅子に座っているユウムにものすごい勢いで飛びつく。ユウムの体制が崩れて椅子から転落した。
「いってて……そんなに泣くことないだろー」
とりあえずイズの頭を撫でる。起き上がり、だって……と言うイズを元の椅子に座らせる。
「よし、2人とも、喧嘩するのはいいけどもう少し相手のことを考えて発言しような」
「ごめんなさいです。ユウム様……」
サフィアも少しは反省しているようだ。……まぁサフィアが謝ることではないのかもしれないが、時には優しい言葉に変えることも大事だろう。
「イズも分かった?」
そう聞くとイズも小さく『うん』と頷いた。
ーー俺は幼稚園の先生か!ーー
「……あっ、そういえばユウム様」
「ん?どうしたんだ?」
そう言うと、サフィアは席を立ち、工房の方へテクテクと歩いて行く。しばらくして、何か入った箱を持ちながらテクテクと戻ってきた。そしてその箱を優夢に渡す。
「ユウム様が外でお昼寝なさっている間に、防具と刀の鞘を作って置いたです。」
ユウムはゆっくり箱の中身を取り出す。
「おぉぉ……! 凄い!」
中から出てきたのは白と黒のコートとプロテクター、そして鞘に収められたあの刀だった。
「お昼に説明した通り、コートには護符魔法と自動回復、それと身体強化の魔導書を付与したです。ただのコートに見えますが、これ1着でおそらく六〇〇〇フォグ以上の値段が付く代物です」
「ろ、六〇〇〇フォグ……!?」
値段を聞いた瞬間突然ユウムの手が震え出した。イズもその数字を聞いて思わず声を出す。
(六〇〇〇フォグって日本円で大体六〇〇〇万くらいじゃねーか!それを着て戦うのか!?)
「刀の鞘は同じく黒曜石をメインに制作したです。あと、刀の方には魔力強化の魔導書を付与したです。【上位魔法】を使えるようになった時、さらにその能力を向上させることが出来るです」
その圧倒的な威圧感を生み出す武器に思わず息を飲み込む。おそらくものすごい高価なんだろう。などと考えてしまう自分が情けない。
「でも!白と黒の装備かわいいね! 私とお揃いだよ!」
機嫌を直したのかイズが嬉しそうに言ってくる。確かにお揃いだ。なんか恥ずかしい……
「……この刀は私の装備と同じ色です」
何故か対抗してくるサフィア。確かに同じだけど……
「……とりあえず、装備もできたので今日支度をして明日ユグに出発するです」
サフィアがまた椅子に腰掛けながら言う。
うん。確かにここにずっといるところで何も始まらないもんな……
「そうだな! よし! みんな今から支度して、今日は早く寝よう!そして明日に備えよう!」
「おーっ!」
まるで幼稚園である。
サフィアの手料理を食べ終わり、俺たちは食後の余韻に浸っていた。
「サフィとっても料理上手だね!私なんかいつもカルデアに街でたこ焼き買ってきて貰ってたからー」
膨れたお腹をさすりながら当たり前な事のようにイズが言う。
(カルデアさん可哀想なんて言ったら怒るよな……とりあえず『そうなのか』っとでも言ってーー)
「それはとてもカルデア様が可哀想です」
ゆっくりとお茶を飲みながら平気で禁句を言ってしまった。これはまずい。
「い……いいの!カルデアは私の友達だし……」
「それは友達でなく“パシリ”です」
無表情で事実をポンポン言ってしまうサフィア。イズは涙目になりながらゆっくりユウムの方を向く。そして
「ユウムー……ぐすっ……サフィアがいじめてくるー!」
「おわっ! あぶなっ! ーー」
号泣しながら椅子に座っているユウムにものすごい勢いで飛びつく。ユウムの体制が崩れて椅子から転落した。
「いってて……そんなに泣くことないだろー」
とりあえずイズの頭を撫でる。起き上がり、だって……と言うイズを元の椅子に座らせる。
「よし、2人とも、喧嘩するのはいいけどもう少し相手のことを考えて発言しような」
「ごめんなさいです。ユウム様……」
サフィアも少しは反省しているようだ。……まぁサフィアが謝ることではないのかもしれないが、時には優しい言葉に変えることも大事だろう。
「イズも分かった?」
そう聞くとイズも小さく『うん』と頷いた。
ーー俺は幼稚園の先生か!ーー
「……あっ、そういえばユウム様」
「ん?どうしたんだ?」
そう言うと、サフィアは席を立ち、工房の方へテクテクと歩いて行く。しばらくして、何か入った箱を持ちながらテクテクと戻ってきた。そしてその箱を優夢に渡す。
「ユウム様が外でお昼寝なさっている間に、防具と刀の鞘を作って置いたです。」
ユウムはゆっくり箱の中身を取り出す。
「おぉぉ……! 凄い!」
中から出てきたのは白と黒のコートとプロテクター、そして鞘に収められたあの刀だった。
「お昼に説明した通り、コートには護符魔法と自動回復、それと身体強化の魔導書を付与したです。ただのコートに見えますが、これ1着でおそらく六〇〇〇フォグ以上の値段が付く代物です」
「ろ、六〇〇〇フォグ……!?」
値段を聞いた瞬間突然ユウムの手が震え出した。イズもその数字を聞いて思わず声を出す。
(六〇〇〇フォグって日本円で大体六〇〇〇万くらいじゃねーか!それを着て戦うのか!?)
「刀の鞘は同じく黒曜石をメインに制作したです。あと、刀の方には魔力強化の魔導書を付与したです。【上位魔法】を使えるようになった時、さらにその能力を向上させることが出来るです」
その圧倒的な威圧感を生み出す武器に思わず息を飲み込む。おそらくものすごい高価なんだろう。などと考えてしまう自分が情けない。
「でも!白と黒の装備かわいいね! 私とお揃いだよ!」
機嫌を直したのかイズが嬉しそうに言ってくる。確かにお揃いだ。なんか恥ずかしい……
「……この刀は私の装備と同じ色です」
何故か対抗してくるサフィア。確かに同じだけど……
「……とりあえず、装備もできたので今日支度をして明日ユグに出発するです」
サフィアがまた椅子に腰掛けながら言う。
うん。確かにここにずっといるところで何も始まらないもんな……
「そうだな! よし! みんな今から支度して、今日は早く寝よう!そして明日に備えよう!」
「おーっ!」
まるで幼稚園である。
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