『異世界ニート』~転移したら幼い女神と旅をすることになった件について~
第十話 邪神。そして破壊。
「 ドラセナ…?」
「カ、カルデア様!その方の名前を口にしては…!」
   アグネスが少し同様を見せる。
「大丈夫だアグネス。イズの【魔法】で創られる空間では絶対に話が漏れ出す事はない。たとえ奴らの能力であってもだ。」
   なるほど、という事は俺が創り出す空間も同様と考えていいかな。
「あ、あの、カルデアさん。そのドラセナってのはどのような人なんですか?」
ユウムがそう聞くと、三人は下を向き、話すことをためらった。
「…ドラセナは【闇を司る神】ハーデの【契約者】。…一級冒険者にしてこの世界で最も【天辺】に近い存在なのだ。」
  (なんだその最強立ち位置!羨ましいぞ!などと一瞬思った俺を殴ってくれ)
「それはとても凄いですね……」
「確かに戦いの才能には溢れてるの、でもね…彼の契約している神、【邪神】に問題があるの。」
「あぁ、イズの言う通りだ。やつのやっている行為は、もはや『神』ではない。やつの【魔法】は、、【魔法】と冒険者の“精神”を破壊する。強いものの精神を侵し、『闇』を植え付ける。その恐怖で冒険者を減らしていく。やつはそうやってこの世界の【天辺】を狙っているんだ。」
「それをロキ様に変わって行っているのがドラセナなのです。」
       なんだその【魔法】…最強といより最恐じゃねーか…
「だとすると、なんでアグネスさんはドラセナに狙われないんですか?アグネスさんのような一級冒険者なら尚更攻撃を受けそうな気がしますが…」
「【契約者】には属性に対する保護が付与されるの。その保護を解くためには神と【契約者】だけが知ってる【詠唱】を唱えなければならない。だから神の【契約者】が精神を侵されるなんて事はないの……」
カルデアが顔を曇らせる。
「だが、“例外”が起きた。約半年前、【木を司る神】ディアナのところの【契約者】がドラセナにやられたんだ。彼女の名は『サクラ』と言ってな、とても優しく笑顔が可愛い子だった。……今はドラセナの手によって精神を破壊され、アトランティス内にある、領の一室から一歩も動かないらしい。」
……という事はそのサクラって人はドラセナに詠唱を教えたってことか?一体何故そんなことをしたんだ。恐らく、聞きたくても聞けないんだろうけど……
「俺、そのサクラって人に会ってみたいです。」
「…何故だ。」
「会えば何か分かることがあるかもしれない……そう思ったからです。」
「………なるほど、わかった。ディアナには私から話をしておこう。だが、まずは君が強くなれ。君は、今のこの世界を変えることの出来る存在だ。イズとともに君の【魔法】を最大限使えるようになれ。そして『五十階層』まで来なさい。話はそれからだ。」
「はい!わかりました!」
「見た限り。君に教える事はないようだ。私たちは一旦アトランティスへ戻る。強くなってまた会おうユウム。私たちを驚かしてくれたまえ。」
「……では、失礼します。」
    そう言い残し、二人はゲートをまた潜ってここを後にした。
「なー、イズ。」
「どうしたの?」
「………俺、強くなるよ。強くなってみんなを、世界を助けたい。」
そう言うと、イズは少し微笑んでユウムの手を握る。
「うん!一緒に頑張ろ!ユウム!!」
    それから俺はイズ、そしてアメとユキに【魔法】について教えてもらい。研究し実験を何度も何度も繰り返した。
    それから二週間が経った。
「【魔法】、いい感じに使えるようになったね!この二週間びっくりさせられまくりだったよー。まさかこの【魔法】にこんな使い方があったなんて…」
「たまたま思いついたことを沢山試しただけだよ。まだ全部完成した訳じゃない。でも、ある程度は通用するくらいになったと思う。」
「うん!大丈夫だよ!ユウムには私もついてるしね!!」
  イズはそう自慢気に言ってくる。
「はいはいありがとうございまーす。……じゃあ行くか!ニートでこの世界を変えに行くたびに!!」
そして、ここから二人の長きに渡る旅が幕を開けた。
「カ、カルデア様!その方の名前を口にしては…!」
   アグネスが少し同様を見せる。
「大丈夫だアグネス。イズの【魔法】で創られる空間では絶対に話が漏れ出す事はない。たとえ奴らの能力であってもだ。」
   なるほど、という事は俺が創り出す空間も同様と考えていいかな。
「あ、あの、カルデアさん。そのドラセナってのはどのような人なんですか?」
ユウムがそう聞くと、三人は下を向き、話すことをためらった。
「…ドラセナは【闇を司る神】ハーデの【契約者】。…一級冒険者にしてこの世界で最も【天辺】に近い存在なのだ。」
  (なんだその最強立ち位置!羨ましいぞ!などと一瞬思った俺を殴ってくれ)
「それはとても凄いですね……」
「確かに戦いの才能には溢れてるの、でもね…彼の契約している神、【邪神】に問題があるの。」
「あぁ、イズの言う通りだ。やつのやっている行為は、もはや『神』ではない。やつの【魔法】は、、【魔法】と冒険者の“精神”を破壊する。強いものの精神を侵し、『闇』を植え付ける。その恐怖で冒険者を減らしていく。やつはそうやってこの世界の【天辺】を狙っているんだ。」
「それをロキ様に変わって行っているのがドラセナなのです。」
       なんだその【魔法】…最強といより最恐じゃねーか…
「だとすると、なんでアグネスさんはドラセナに狙われないんですか?アグネスさんのような一級冒険者なら尚更攻撃を受けそうな気がしますが…」
「【契約者】には属性に対する保護が付与されるの。その保護を解くためには神と【契約者】だけが知ってる【詠唱】を唱えなければならない。だから神の【契約者】が精神を侵されるなんて事はないの……」
カルデアが顔を曇らせる。
「だが、“例外”が起きた。約半年前、【木を司る神】ディアナのところの【契約者】がドラセナにやられたんだ。彼女の名は『サクラ』と言ってな、とても優しく笑顔が可愛い子だった。……今はドラセナの手によって精神を破壊され、アトランティス内にある、領の一室から一歩も動かないらしい。」
……という事はそのサクラって人はドラセナに詠唱を教えたってことか?一体何故そんなことをしたんだ。恐らく、聞きたくても聞けないんだろうけど……
「俺、そのサクラって人に会ってみたいです。」
「…何故だ。」
「会えば何か分かることがあるかもしれない……そう思ったからです。」
「………なるほど、わかった。ディアナには私から話をしておこう。だが、まずは君が強くなれ。君は、今のこの世界を変えることの出来る存在だ。イズとともに君の【魔法】を最大限使えるようになれ。そして『五十階層』まで来なさい。話はそれからだ。」
「はい!わかりました!」
「見た限り。君に教える事はないようだ。私たちは一旦アトランティスへ戻る。強くなってまた会おうユウム。私たちを驚かしてくれたまえ。」
「……では、失礼します。」
    そう言い残し、二人はゲートをまた潜ってここを後にした。
「なー、イズ。」
「どうしたの?」
「………俺、強くなるよ。強くなってみんなを、世界を助けたい。」
そう言うと、イズは少し微笑んでユウムの手を握る。
「うん!一緒に頑張ろ!ユウム!!」
    それから俺はイズ、そしてアメとユキに【魔法】について教えてもらい。研究し実験を何度も何度も繰り返した。
    それから二週間が経った。
「【魔法】、いい感じに使えるようになったね!この二週間びっくりさせられまくりだったよー。まさかこの【魔法】にこんな使い方があったなんて…」
「たまたま思いついたことを沢山試しただけだよ。まだ全部完成した訳じゃない。でも、ある程度は通用するくらいになったと思う。」
「うん!大丈夫だよ!ユウムには私もついてるしね!!」
  イズはそう自慢気に言ってくる。
「はいはいありがとうございまーす。……じゃあ行くか!ニートでこの世界を変えに行くたびに!!」
そして、ここから二人の長きに渡る旅が幕を開けた。
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