勇者にとって冒険の書は呪いのアイテムです
⑫とうぎじょう(7)
[おーっと!?どうしたセツリと愉快な仲間たち!アイアンデビルに全くダメージを与えていないぞー?しかし、それも無理はない。全挑戦者の7割はコイツにやられるんだー!]
「…なるほど」
ユージーンが拳を構える。
「ユージーンさん、剣は?」
ミリがユージーンの突然の行動に驚く。
「いらねー。多分セツリが斬れないなら俺にも斬れない。可能性があるなら…」
ユージーンの腕にはめた「怪力の腕輪」が輝きを放つ。
ひとつめの怪物の力を継承したユージーンがアイアンデビルに全力で殴りかかる。
「これしかねぇだろ!…アイタッ!」
ガチィイイイイン…と金属音が響き、ユージーンが拳を押さえて悲鳴をあげる。
「ぐぅううう、痛ぇ…」
「うそでしょ」
リエルが絶句する。
セツリの剣技とリエルの魔法が通じなかったアイアンデビルの頭がユージーンの拳で大きく歪んでいるのだ。
そこにミリが後から病魔パンデラから奪った「病魔の弓」を構えて炎の矢を放つ。
「「イフリ」!!!」
かつてパンデラが行なっていたように魔法で矢を作り、それを放つ。
「イフリ」の矢は真っ直ぐにアイアンデビルの歪んだ頭に突き刺さり、そして爆炎をあげた。
アイアンデビルの上半身が吹き飛ぶ。
「皮膚が特殊な魔法で硬化してたようですね。でもユージーンさんがその魔法を力づくで歪めてくれたおかげで魔法を通すことができました」
ミリが「病魔の弓」を下ろす。
アイアンデビルを倒した!
[おおおおお!!!見事な連携!ユージーンの怪力とミリの魔法の矢があのアイアンデビルの防御を破ったー!コイツは期待できそうだ!]
実況者が興奮気味に叫ぶ。
観客席も盛り上がりを見せ、立ち上がる者までいる。
[これは凄い!「1回戦誰が真っ先に死ぬか」で賭けた奴らはここで全滅だ!まさかの2回戦!ひょっとしたら3回戦も行くかもしれない!期待が高まるぜ!]
「誰が死ぬかに賭けるなんで悪趣味だな」
「まあ、無駄よ。全員倒すんだから。…セツリ、冒険の書が光ってるわ。次が来る前に確認してみて」
ユージーンに対し、リエルが不敵に微笑み、そして冒険の書を指差す。
『はい』
「…なるほど」
ユージーンが拳を構える。
「ユージーンさん、剣は?」
ミリがユージーンの突然の行動に驚く。
「いらねー。多分セツリが斬れないなら俺にも斬れない。可能性があるなら…」
ユージーンの腕にはめた「怪力の腕輪」が輝きを放つ。
ひとつめの怪物の力を継承したユージーンがアイアンデビルに全力で殴りかかる。
「これしかねぇだろ!…アイタッ!」
ガチィイイイイン…と金属音が響き、ユージーンが拳を押さえて悲鳴をあげる。
「ぐぅううう、痛ぇ…」
「うそでしょ」
リエルが絶句する。
セツリの剣技とリエルの魔法が通じなかったアイアンデビルの頭がユージーンの拳で大きく歪んでいるのだ。
そこにミリが後から病魔パンデラから奪った「病魔の弓」を構えて炎の矢を放つ。
「「イフリ」!!!」
かつてパンデラが行なっていたように魔法で矢を作り、それを放つ。
「イフリ」の矢は真っ直ぐにアイアンデビルの歪んだ頭に突き刺さり、そして爆炎をあげた。
アイアンデビルの上半身が吹き飛ぶ。
「皮膚が特殊な魔法で硬化してたようですね。でもユージーンさんがその魔法を力づくで歪めてくれたおかげで魔法を通すことができました」
ミリが「病魔の弓」を下ろす。
アイアンデビルを倒した!
[おおおおお!!!見事な連携!ユージーンの怪力とミリの魔法の矢があのアイアンデビルの防御を破ったー!コイツは期待できそうだ!]
実況者が興奮気味に叫ぶ。
観客席も盛り上がりを見せ、立ち上がる者までいる。
[これは凄い!「1回戦誰が真っ先に死ぬか」で賭けた奴らはここで全滅だ!まさかの2回戦!ひょっとしたら3回戦も行くかもしれない!期待が高まるぜ!]
「誰が死ぬかに賭けるなんで悪趣味だな」
「まあ、無駄よ。全員倒すんだから。…セツリ、冒険の書が光ってるわ。次が来る前に確認してみて」
ユージーンに対し、リエルが不敵に微笑み、そして冒険の書を指差す。
『はい』
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