勇者にとって冒険の書は呪いのアイテムです
⑨ぜつぼうのるーぷ(5)
作戦を練ってから数時間後、
ズル…ズル…と身体を引きずる音と共に強烈な悪臭が辺りに立ち込める。
ぼとぼとと黒い液体を垂らしながら現れるのはセツリにとって最早トラウマの対象となりつつある破滅の病魔パンデラだ。
セツリの表情に僅かな怯えが現れる。
ミリがその背中に手を当て、「大丈夫です」とささやく。
「フシュルルルル…なゼ、キサマラ、我を前にして正気を保ッテいル?」
「凄い臭いだ」
ユージーンがゾンビキラーを構えながら顔をしかめる。
鼻を覆いたくなるが、そうすると片手が塞がるため断念する。
「…まア、いい。我が名はパンデラ。キサマたちに永遠ノ死をクれてやろウ」
パンデラが現れた!
セツリの攻撃!
セツリは身体を低くしながらパンデラに突進する。
パンデラの懐で急制動をかけ、そのブレーキの力を「ホーリ」で聖属性を付与された剣を振る力へ変換する。
身体の縮む動作から伸びる動作へ変換された力は剣に乗り、迎撃しようとしたパンデラの右腕を断ち切った。
吹き出す黒い液体を盾で防ぎつつ、剣を切り返してパンデラの首を狙う。
「グヌゥ…ッ!よくモッ!」
パンデラの左肩から1本腕が生え、2本の左腕が同時にセツリを押し潰さんとする。
「「氷壁」!」
セツリと2本の腕の間に氷の矢が撃ち込まれ、突然氷の壁がそそり立つ。
2本の腕は動作の途中で氷の壁にぶつかり、威力を殺される。
「今っ!」
ミリの合図と共にセツリは切り返した剣をパンデラの首へ振り抜いた。
しかし、それをパンデラは地面に身体を少しだけ沈めることでかわす。
パンデラはさらに右脇、右肩から腕を生やすと同時に貫手でセツリの攻撃の終わりを狙う。
「危ねぇ!」
ユージーンがセツリを突き飛ばし、鉄の盾の側面で2本の右腕をいなす。
パンデラが体勢を立て直す間にセツリとユージーンは後ろに下がり距離を取った。
瞬間の戦闘でかなり精神的も肉体的にも摩耗する。
ズル…ズル…と身体を引きずる音と共に強烈な悪臭が辺りに立ち込める。
ぼとぼとと黒い液体を垂らしながら現れるのはセツリにとって最早トラウマの対象となりつつある破滅の病魔パンデラだ。
セツリの表情に僅かな怯えが現れる。
ミリがその背中に手を当て、「大丈夫です」とささやく。
「フシュルルルル…なゼ、キサマラ、我を前にして正気を保ッテいル?」
「凄い臭いだ」
ユージーンがゾンビキラーを構えながら顔をしかめる。
鼻を覆いたくなるが、そうすると片手が塞がるため断念する。
「…まア、いい。我が名はパンデラ。キサマたちに永遠ノ死をクれてやろウ」
パンデラが現れた!
セツリの攻撃!
セツリは身体を低くしながらパンデラに突進する。
パンデラの懐で急制動をかけ、そのブレーキの力を「ホーリ」で聖属性を付与された剣を振る力へ変換する。
身体の縮む動作から伸びる動作へ変換された力は剣に乗り、迎撃しようとしたパンデラの右腕を断ち切った。
吹き出す黒い液体を盾で防ぎつつ、剣を切り返してパンデラの首を狙う。
「グヌゥ…ッ!よくモッ!」
パンデラの左肩から1本腕が生え、2本の左腕が同時にセツリを押し潰さんとする。
「「氷壁」!」
セツリと2本の腕の間に氷の矢が撃ち込まれ、突然氷の壁がそそり立つ。
2本の腕は動作の途中で氷の壁にぶつかり、威力を殺される。
「今っ!」
ミリの合図と共にセツリは切り返した剣をパンデラの首へ振り抜いた。
しかし、それをパンデラは地面に身体を少しだけ沈めることでかわす。
パンデラはさらに右脇、右肩から腕を生やすと同時に貫手でセツリの攻撃の終わりを狙う。
「危ねぇ!」
ユージーンがセツリを突き飛ばし、鉄の盾の側面で2本の右腕をいなす。
パンデラが体勢を立て直す間にセツリとユージーンは後ろに下がり距離を取った。
瞬間の戦闘でかなり精神的も肉体的にも摩耗する。
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