受験生でしたが転生したので異世界で念願の教師やります -B級教師はS級生徒に囲まれて努力の成果を見せつける-
カードゲーム
その桃源郷の終わりはあっけないものだった。
ライヤが強行突破して脱出したのだ。
だが、何もきっかけがなかったわけではない。
考え込んでいる間にフィオナとヨルに浴槽に引きずり込まれたのである。
視界を塞ぎ、背中を流す程度では何も反応しなかった。
だが浴槽にすし詰めになれば、彼女らの鍛えられながらも柔らかい体と密着せざるを得ない。
そこまでは思考が他のところに飛んでいたのが、現実に引き戻される。
そしてその柔らかさにライヤの男の部分が反応しないわけがない。
そこで気付く。
自分がタオルも何もつけていないことに。
「もうお婿にいけない……」
「私たちが貰ってあげるから大丈夫だよー」
「ごちそうさまでした」
布団に突っ伏してそう嘆くライヤにニコニコの2人がここぞとばかりに添い寝する。
2人は今の今まで実はライヤは不能である可能性すら疑っていた。
あまりにも手を出してこないことがその原因となっていたが、流石のライヤもあの状況に追い込まれてしまえば体が反応することを確認できた。
あまりの脱出の速さに視認こそできなかったが、恐らく間違いはないだろう。
したがって、最終的には彼女らは目的を達せられると判断したのだ。
そりゃニコニコである。
「初心なお姫様はあんな調子だし、このまま寝ちゃおうかー?」
「……それとこれとは話が別でしょう」
「だってこのままじゃ寒いでしょー?」
風呂から出たアンは何を思ったか掛布団を布団から押収し、それにくるまって端っこにしゃがんでいる。
常春気候な王国では朝晩は多少冷え込む。
掛布団なしでは風邪を引くかもしれない。
「くっついて寝ればあったかいですよ?」
「前提として、ここでみんなが寝るのが間違ってるんだよ」
頼むから。
ゆっくりさせてください。
「じゃあ、もうちょっとだけお話ししましょう?」
「まぁ、それは構わないけどさ。掛布団も取り戻さないとだし」
「じゃあ、トランプでもやろっか?」
こちらの世界にもなぜかトランプはあった。
図柄こそ違うが、遊び方に至るまでかなり地球のものと酷似している。
今は賭け事は行われていないが、提案さえあればすぐにでも法が整備されるだろう。
そのくらいには普及しているが、流石に遊びのルールまで酷似しているのはおかしいので自分よりも前にこちらに来た人が作ったんだろうなと予想している。
「それで、来週から学校はどうするのー?」
「少しお休みは頂こうかなと。私に関してどんな噂が立ってるのかわからないですし。場合によってはそのまま退職もありますね」
「仕方ないだろうな」
ヨルは他国の人間ではあるが貴族の子女。
本人があまり気にしていないとはいえ、教員の女性が汚されているとなれば良からぬ噂などいくらでも立つだろう。
学園側がイベリコのことをどう発表するかもわからない以上、一旦顔を出すのは避けたほうが良いだろう。
救いは他の攫われていた生徒たちに顔を見られていないことか。
「あ、上がりです」
ババ抜きで一抜けしたヨルはそのままコテンと後ろに倒れ込む。
「私の衣食住に関してはアンさんが保証してくれるらしいですし、生きるのには困りませんからね。このまま悠々自適の生活というのも悪くないかもです。あ、もちろんここは出ていきませんから」
「ここ一応教員寮なんだけどな」
「他の方が犯人だったらダメだったかもですけど、内部犯の犯行でしたからね。学園長もそのあたりは便宜を図ってくれるんじゃないですか?」
考えてみれば、いくら学園に通う子供が多いとはいえ、全てではない。
何なら、誘拐するなら学園外の子の方が簡単だろう。
それでも学園の子しか攫われなかったのは学園の子に執着があるからだという推測も出来たか。
もはや遅いが。
月曜日にそれとなくヨルがどういわれてるか調べてみよう。
ライヤが強行突破して脱出したのだ。
だが、何もきっかけがなかったわけではない。
考え込んでいる間にフィオナとヨルに浴槽に引きずり込まれたのである。
視界を塞ぎ、背中を流す程度では何も反応しなかった。
だが浴槽にすし詰めになれば、彼女らの鍛えられながらも柔らかい体と密着せざるを得ない。
そこまでは思考が他のところに飛んでいたのが、現実に引き戻される。
そしてその柔らかさにライヤの男の部分が反応しないわけがない。
そこで気付く。
自分がタオルも何もつけていないことに。
「もうお婿にいけない……」
「私たちが貰ってあげるから大丈夫だよー」
「ごちそうさまでした」
布団に突っ伏してそう嘆くライヤにニコニコの2人がここぞとばかりに添い寝する。
2人は今の今まで実はライヤは不能である可能性すら疑っていた。
あまりにも手を出してこないことがその原因となっていたが、流石のライヤもあの状況に追い込まれてしまえば体が反応することを確認できた。
あまりの脱出の速さに視認こそできなかったが、恐らく間違いはないだろう。
したがって、最終的には彼女らは目的を達せられると判断したのだ。
そりゃニコニコである。
「初心なお姫様はあんな調子だし、このまま寝ちゃおうかー?」
「……それとこれとは話が別でしょう」
「だってこのままじゃ寒いでしょー?」
風呂から出たアンは何を思ったか掛布団を布団から押収し、それにくるまって端っこにしゃがんでいる。
常春気候な王国では朝晩は多少冷え込む。
掛布団なしでは風邪を引くかもしれない。
「くっついて寝ればあったかいですよ?」
「前提として、ここでみんなが寝るのが間違ってるんだよ」
頼むから。
ゆっくりさせてください。
「じゃあ、もうちょっとだけお話ししましょう?」
「まぁ、それは構わないけどさ。掛布団も取り戻さないとだし」
「じゃあ、トランプでもやろっか?」
こちらの世界にもなぜかトランプはあった。
図柄こそ違うが、遊び方に至るまでかなり地球のものと酷似している。
今は賭け事は行われていないが、提案さえあればすぐにでも法が整備されるだろう。
そのくらいには普及しているが、流石に遊びのルールまで酷似しているのはおかしいので自分よりも前にこちらに来た人が作ったんだろうなと予想している。
「それで、来週から学校はどうするのー?」
「少しお休みは頂こうかなと。私に関してどんな噂が立ってるのかわからないですし。場合によってはそのまま退職もありますね」
「仕方ないだろうな」
ヨルは他国の人間ではあるが貴族の子女。
本人があまり気にしていないとはいえ、教員の女性が汚されているとなれば良からぬ噂などいくらでも立つだろう。
学園側がイベリコのことをどう発表するかもわからない以上、一旦顔を出すのは避けたほうが良いだろう。
救いは他の攫われていた生徒たちに顔を見られていないことか。
「あ、上がりです」
ババ抜きで一抜けしたヨルはそのままコテンと後ろに倒れ込む。
「私の衣食住に関してはアンさんが保証してくれるらしいですし、生きるのには困りませんからね。このまま悠々自適の生活というのも悪くないかもです。あ、もちろんここは出ていきませんから」
「ここ一応教員寮なんだけどな」
「他の方が犯人だったらダメだったかもですけど、内部犯の犯行でしたからね。学園長もそのあたりは便宜を図ってくれるんじゃないですか?」
考えてみれば、いくら学園に通う子供が多いとはいえ、全てではない。
何なら、誘拐するなら学園外の子の方が簡単だろう。
それでも学園の子しか攫われなかったのは学園の子に執着があるからだという推測も出来たか。
もはや遅いが。
月曜日にそれとなくヨルがどういわれてるか調べてみよう。
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