転生者、兵器道を極める

山風狭霧

第1章 第21話 帰宅…?

父親から連絡が来て帰ることになった…どうせ学園絡みだろう。

 確か「即刻サイルに戻ってこい」…サイルは御屋敷があった所だ。

 戻るにしても基地の運営は副官のギルバルトに任せておけば安泰だ。運営は。

 ただ…1つ気がかりなのがこいつ…

 「うみゅー?」

 …今度は幼児退行か。

 ライリー・トパーズ。

 「最強の特殊部隊」の1つとして挙げられるSAS所属の女兵士。(召喚の際の所属部隊とは、その部隊における一般的な兵士としての実力を備えている、ということである)

 愛銃はG41。それと一緒にグレネードランチャーを担ぎ敵に突撃して行く。

 …大抵戦闘後は返り血でブロンド色の髪と色白な肌を染めながらも俺の所目掛けて突撃するので結局2人とも血塗れになる。

 身長は低く、150センチ代。つまり俺より低い。それが庇護欲を掻き立てる。

 しかも心を許す者に対しての態度は例えるとかいう次元じゃない程の「犬」。

 かわいい。

 …そうじゃない。そうじゃないんだ。

 結局基地の運営に携われたのは数ヶ月だし、師匠はもう帰っちゃったし。

 あと結局別荘じゃなく基地で大半過ごしたしなぁ。

 そのことでも怒られそうだ。

 …ギルバルトじゃライリーを制御出来ないだろうし俺が連れてくか。

 「なぁ、ライリー」

 「なぁに?指揮官!」

もう話してしまおうか。

 「俺もうすぐ前居たとこに戻るんだけどさ、ライリーも一緒に来るか?」

 「うん!指揮官についてく!」

 …良かった。これで基地に居たいとか言われたら貴族やめなきゃいけなかった。

 ライリーが暴れると基地が無くなる可能性もあるからな。

 「じゃあ服とかを用意してから、だな」

召喚のメニューを開き、それぞれの体に合ったサイズの黒色、半袖の戦闘服を召喚する。

 そして顔を隠すために防水加工がなされた迷彩柄の、フードが付いているマントと各種プロテクターや防具も召喚し装備する。





 あっちに行くと魔力が必要な機会がおおくなりそうなので今のうちに召喚していく。

 この基地の規格を使わない俺達用の弾薬と整備道具をこれでもかと《物質保存》インベントリに詰め込んで行く。

 そして自衛隊の偵察用オートバイを2輌召喚し、エンジンをかける。

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