新訳第二次世界大戦は7人の転生者で

ギース

ローマは休日ロンドンは雨天

〜1936年1月6日ローマ市内某所〜
イタリア王国首都ローマの一角である男が頭を抱えていた。
彼の名はムッソリーニ、転生者の一人である。
どう言う訳だかムッソリーニに転生してしまった…隠居したい…。
だがそうも言ってられないのも事実だ。エチオピアでは戦争中だしな。
しかし…イタリア軍の弱さは何とかしないとな…陣地の後ろに機関銃置かせてみるか…?しかしそれだと逃亡兵が増えるしなぁ…うーん…
これは外交で何とかしないといけないみたいですね。出来るだけドイツに便乗して戦闘の機会を減らさなければ…




〜同日 ロンドン ウェストミンスター宮殿〜
ロンドンと言う都市は雨が多い。そして今日もまたロンドンは雨天であった。
そんなロンドンのテムズ川沿岸にある宮殿…イギリス議会が存在する歴史的な建物の中、またある男が考えこんでいた。彼の名はネヴィル・チェンバレン、イギリス首相であり…史実ではドイツに対し宥和政策を取ったことにより後の世では非難されることが多い人物である。彼もまた転生者の一人である。
彼の頭の中を覗いてみましょう…




うわー、うわー、何で起きたら二次大戦前の世界にいるんだよ…。しかも何でよりにもよってチェンバレンになってるんだよ…ドイツとかソ連とかの方が良かった…
しかしこれからどうしたものか…宥和政策をすれば史実通りイギリスは勝てるだろうが…ロンドンは火の海だし…しかも失脚するからなぁ…
・・・・いっそ「あれ」をするか…?
いやでもなぁ…あいつに勝てるかなぁ…
しかしなぁ…


ローマ、ロンドン、同日のことでした。

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