新訳第二次世界大戦は7人の転生者で

ギース

第1の政策

〜1936年1月1日ドイツ総統官邸〜
総統官邸会議室にはドイツ閣僚陣が集まっていた。
「今日は緊急の招集に答えてくれて感謝する」
俺は口を開く。あれから緊急で閣僚陣を招集した。何故かといえば現状把握の為だ。
「まずは…軍についてだ、ルートヴィヒ君、陸軍の現状は?」
「は、現在は規模の拡大を行なっています」
「英仏に対抗するにはどれ程かかる?ソビエトには?」
「英仏に対抗するにはまだかかります、ソビエトとなれば尚更」
「具体的には?」
「英米に対抗するには3年は必要です」
「そうか、理解した、エーリヒ・レイダー君、海軍は?」
「現在の海軍は余りにも兵器が足りません。英国海軍に対抗するには新造艦の建造が急務です、それについては計画を立てている最中です」
「それについてなんだが、潜水艦隊による通商破壊を中心とした海軍運用は可能かね?」
「…それは可能ですが、艦隊の建造は考えていただけないでしょうか?」
「我が軍に空母を建造する力はあるかね?」
「可能です。現在大日本帝国より受け取った情報により建造計画が進められています」
「よろしい、ところで戦艦の建造計画が進んでいたね?」
「はい、新鋭の超弩級戦艦の建造計画を進めています。」
「その計画を中止したまえ。その人員を空母に回すんだ」
「…は?どういうことです?」
「どういうこともクソもない、戦艦など時代遅れ、それどころか我が海軍の戦艦の設計は旧式じゃないか」
そう、新鋭戦艦…ビスマルクの設計は第一次世界大戦時の設計であり甲板の装甲が薄く戦艦の癖に長距離戦闘において不利なのである。
「戦艦が時代遅れとはどういうことです?」
「戦艦など航空攻撃で簡単に沈むのだよ、航空機の前に鈍重な戦艦はあまりにも無力だ」
「しかし総統、航空機の攻撃が戦艦の脅威になるなど考えられません」
「そう思うかね?航空機の魚雷が戦艦を撃沈し得ないと?戦艦の対空火器程度で航空機群を無力化し得ると?」
「…そこまで言うなら…了承しました」
「有り難う。では次、空軍だ、ゲーリング」
「は、空軍も同様に再建に努めております。」
「そうだ、空軍に対して要求が3つ程ある。」
「何でしょうか?」
「1つ、迎撃機を除く機体は基本的に航続距離を重視すること、具体的には大陸から英国に行って十分な戦闘時間が得られるレベルにはだ。それからレーダーの開発も急がせろ」
「了解しました。3つ目は?」
「あぁ、各社にジェット機のなるべく早い開発を要求しておけ。」
「了解しました」
「あ、それからロケットは要らんと言っておけ」
「は」
航続距離はブリテン島爆撃に必要だからな。
ジェット機は高性能だから早期生産に限る。
んでもってロケットは問題が多いからな。
「次、外交関係だが・・・
会議は進む




〜東京 皇居〜
「陛下、神事ご苦労様です」
「あぁ…」
ど  う  し  て  こ  う  な  っ  た
何で気がついたら昭和天皇になってるんだよ!早々に神事祭りでやってらんないよ!
はぁー、天皇って大変なんやなー…。
しかし何だって1936年に飛ばされたんだ?しかも天皇に。全く訳がわからん。
しかし…こうなったのも何かの縁か、どうせなら日本が戦争に勝利できるようにもしてみるか。
「なぁ、次総理に会おうと思ったらいつ会えるかね?」
「はい、えーっと…一週間後ですね。それまでは公務が多いので」
・・・はぁ



〜1936年1月1日モスクワクレムリン宮殿会議室
Товарищи господа同志諸君よく集まってくれた。君たちを呼んだのは他でもない、偉大なる祖国の状況を諸君らから直接聞きたいからに他ならない。これに関する質問は一切受け付けないので理解するように。・・・さて、では陸軍からだ」
「は、現在陸軍ではドクトリン研究において多大なる成果を上げており今年度中には教令を発布できる予定です」
「素晴らしい。海軍は?」
「同志スターリンも知っての通りですが我が海軍の規模は極小です。そこで海軍艦艇大建艦プログラムを立案します。本計画完遂の暁にはどんな海軍にも劣らない艦隊を建造できます。どうか目をお通し下さい」
そう言って書類を出してくる。あとで目を通すことにしよう。
「承知した。空軍を聞こう」
「は、空軍は鋭意拡大中であり、じきに世界最強の空軍になると確信しております」
ま、そうだろうな。ソビエト赤色空軍は数がとにかく物凄いから。
「了解した。次に5カ年計画についてだが…

ここでもまた、会議は進む


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