転移した先はみんなとは別の場所だった!?(仮)
転移される前
僕の名前は星屑劉。陰キャでオタクで人と話すのが苦手な普通の人間だ。今は教室の隅で静かにラノベを読んでいる。休み時間は友達と関わらず本を読んでいたほうが平和なのだ。そして、学校が終わるとそそくさと足早に帰る。これが僕のいつもの日常なのだ。
●●●
翌日は学校へ行き、教室に入ると三人に話しかけられた。
「よう、クズ」
体格がいい男が蔑みの目を向けて言う。
「今日も暗いねぇ」
メガネをかけた男が呟く。
「もっと明るくしろよ」
話すのが嫌なのか不機嫌そうに言ってくるスポーツ刈りの男。
「・・・・・」
僕はそんな三人を無視して自分の席に向かう。だが、それを止められた。
「おい、待てよ」
「……なにか用?」
体格のいい男、名前は山野亮。
「ちょっとツラ貸せや」
「……僕なんかした?」
またも聞き返すと
「亮の言うこと聞けよな」
スポーツ刈りの男、名前は金田昌
「言うこと聞かないとなんかしちゃうかもしれませんねぇ」
メガネの男は確か高井光。
「なにも喧嘩しようってわけじゃねえ。ただ話がしたいんだよ」
亮がそんなことを言う。
(絶対嘘じゃん)
「僕は話すことなんてないし、話される理由もない」
「ちっ、調子乗るんじゃねえよ。クズが」
この『クズ』とは僕のあだ名だ。あだ名というより蔑称かな。なぜかこの三人にはこう呼ばれている。
「ちょっとやめなさいよ!」
そんな陰険な雰囲気に相応しくない綺麗な声が聞こえた。声のほうに顔を向けるとそこには少女が立っていた。
「片丘かよ。ちっ、しらけたぜ。おい、行くぞ」
「「ま、待ってくれよ」」
亮が踵を返し自分の席へ戻っていく。その後を残りの二人が着いていく。
「大丈夫?」
「うん、大丈夫だよ。助けてくれてありがとう」
「まあ、私たちの仲だし、困ったらお互い様」
「そうだね」
今目の前にいる少女は片丘亜弥。僕の幼馴染みだ。そして艶やかな黒髪は膝近くまで伸ばしてある。容姿は幼馴染みの僕から見ても可愛く、クラスでは二大美少女といわれている。
「ねえー、亜弥ー」
亜弥の近くに来た女の子の名前は朝那真花。外国人らしい金髪を肩が触れるぐらいの長さで、翡翠色の瞳をしている。先月留学してきたばっかなのだが、クラスでは亜弥と同じ二大美少女として君臨している。
「あ、星屑くんだ、おはよー」
「おはよう、朝那さん」
朝那さんは外国人なだけあってとてもフレンドリーだ。
「私になんかよう、真花?」
「一ノ瀬くんが呼んでる」
「えぇ、またー?」
一ノ瀬くんとは一ノ瀬燈也という、クラスで一番モテる男だ。つまりイケメン。ことある事に亜弥を呼んでいる。多分気があるのだろう。
「めんどくさいなぁ」
亜弥が愚痴りながらも教室の真ん中へ向かう。向かう途中にさっきのことをまだ心配されたが大丈夫と言い聞かした。
「星屑くんって亜弥と仲良いよね」
朝那さんが突然そんなことを言う。
「まあ、幼馴染みだからね。しかも亜弥は世話焼きだし」
「ふーん、それだけ?」
「どういうこと?」
朝那さんが含みのある言い方をしてくるが僕にはなんのことか分からず聞き返してしまう。
「まあ、いいや。またねー、星屑くん」
「うん。また……また?」
自分の席へ帰る朝那さんはやはり含みのある言い方を残して行った。チャイムが鳴った。少々絡まれたが何事もなく終われそうだ。
●●●
それからは誰にも絡まれることがないいつも通りの平和な日常だった。家に帰り、夕飯を食べ、お風呂に入り、部屋に戻る。
「今日はつかれたなぁ」
僕はそう言いながらベッドに寝転がる。しばらくぼーっとしていると窓からコンと音がした。窓を開けると視線の先には亜弥がいた。亜弥とは家が隣同士で小さい頃はよく窓から顔を出して話し合っていた。
「どうしたの、亜弥?」
「いや、特に用はないんだけど……」
いつもしっかりしているのに今は何故か歯切れが悪い。
「なんか元気なさそうに見えるけど」
「実は、一ノ瀬くんに告白されたの……」
「えっ、そうなんだ」
男子からよく告白されたとは聞くが、亜弥はそれを全て断っている。噂では好きな人がいるとか。
「付き合うの?」
「断ろうと思ってる」
亜弥は迷いなくきっぱり言う。
「意外だなぁ」
「なんで?」
「噂で亜弥には好きな人がいるって聞いたからもしかして一ノ瀬くんかなーと」
「そ、その噂どこで聞いたの!?」
亜弥の声が若干上ずっていた。
「うーん、あ、確か朝那さんが言ってたような気がする」
「ほ、他になにか聞いてないよね!?」
「うん、聞いてないよ」
「そっか……はぁ」
亜弥が安心したように息を吐く。
「好きな人って一ノ瀬くんじゃないんだ(ニヤニヤ)」
「そうだけど、もしかしてからかってる?」
「いやー?からかってないよー?(ニヤニヤ)」
「もぅ、劉のバカ」
「まあ、元気が戻ったみたいでなにより」
「え?」
「いつもの亜弥らしくなかったから」
「そ、そう。よく分かったね」
「亜弥とは小さい頃から一緒だしね。それぐらいは分かんないと」
「あ、ありがと」
「そんな照れなくても」
「照れてない!私もう寝る、おやすみ!」
そう言って亜弥は窓を閉めてカーテンを閉じた。
「おやすみ、亜弥」
聞こえてないが一応言っとく。僕も疲れたのでその後はすぐに寝た。
流行りの異世界転移ものを書きたかったので書いてみました〜。良かったら評価や感想下さい。次の話はなるべく早く書きます。
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翌日は学校へ行き、教室に入ると三人に話しかけられた。
「よう、クズ」
体格がいい男が蔑みの目を向けて言う。
「今日も暗いねぇ」
メガネをかけた男が呟く。
「もっと明るくしろよ」
話すのが嫌なのか不機嫌そうに言ってくるスポーツ刈りの男。
「・・・・・」
僕はそんな三人を無視して自分の席に向かう。だが、それを止められた。
「おい、待てよ」
「……なにか用?」
体格のいい男、名前は山野亮。
「ちょっとツラ貸せや」
「……僕なんかした?」
またも聞き返すと
「亮の言うこと聞けよな」
スポーツ刈りの男、名前は金田昌
「言うこと聞かないとなんかしちゃうかもしれませんねぇ」
メガネの男は確か高井光。
「なにも喧嘩しようってわけじゃねえ。ただ話がしたいんだよ」
亮がそんなことを言う。
(絶対嘘じゃん)
「僕は話すことなんてないし、話される理由もない」
「ちっ、調子乗るんじゃねえよ。クズが」
この『クズ』とは僕のあだ名だ。あだ名というより蔑称かな。なぜかこの三人にはこう呼ばれている。
「ちょっとやめなさいよ!」
そんな陰険な雰囲気に相応しくない綺麗な声が聞こえた。声のほうに顔を向けるとそこには少女が立っていた。
「片丘かよ。ちっ、しらけたぜ。おい、行くぞ」
「「ま、待ってくれよ」」
亮が踵を返し自分の席へ戻っていく。その後を残りの二人が着いていく。
「大丈夫?」
「うん、大丈夫だよ。助けてくれてありがとう」
「まあ、私たちの仲だし、困ったらお互い様」
「そうだね」
今目の前にいる少女は片丘亜弥。僕の幼馴染みだ。そして艶やかな黒髪は膝近くまで伸ばしてある。容姿は幼馴染みの僕から見ても可愛く、クラスでは二大美少女といわれている。
「ねえー、亜弥ー」
亜弥の近くに来た女の子の名前は朝那真花。外国人らしい金髪を肩が触れるぐらいの長さで、翡翠色の瞳をしている。先月留学してきたばっかなのだが、クラスでは亜弥と同じ二大美少女として君臨している。
「あ、星屑くんだ、おはよー」
「おはよう、朝那さん」
朝那さんは外国人なだけあってとてもフレンドリーだ。
「私になんかよう、真花?」
「一ノ瀬くんが呼んでる」
「えぇ、またー?」
一ノ瀬くんとは一ノ瀬燈也という、クラスで一番モテる男だ。つまりイケメン。ことある事に亜弥を呼んでいる。多分気があるのだろう。
「めんどくさいなぁ」
亜弥が愚痴りながらも教室の真ん中へ向かう。向かう途中にさっきのことをまだ心配されたが大丈夫と言い聞かした。
「星屑くんって亜弥と仲良いよね」
朝那さんが突然そんなことを言う。
「まあ、幼馴染みだからね。しかも亜弥は世話焼きだし」
「ふーん、それだけ?」
「どういうこと?」
朝那さんが含みのある言い方をしてくるが僕にはなんのことか分からず聞き返してしまう。
「まあ、いいや。またねー、星屑くん」
「うん。また……また?」
自分の席へ帰る朝那さんはやはり含みのある言い方を残して行った。チャイムが鳴った。少々絡まれたが何事もなく終われそうだ。
●●●
それからは誰にも絡まれることがないいつも通りの平和な日常だった。家に帰り、夕飯を食べ、お風呂に入り、部屋に戻る。
「今日はつかれたなぁ」
僕はそう言いながらベッドに寝転がる。しばらくぼーっとしていると窓からコンと音がした。窓を開けると視線の先には亜弥がいた。亜弥とは家が隣同士で小さい頃はよく窓から顔を出して話し合っていた。
「どうしたの、亜弥?」
「いや、特に用はないんだけど……」
いつもしっかりしているのに今は何故か歯切れが悪い。
「なんか元気なさそうに見えるけど」
「実は、一ノ瀬くんに告白されたの……」
「えっ、そうなんだ」
男子からよく告白されたとは聞くが、亜弥はそれを全て断っている。噂では好きな人がいるとか。
「付き合うの?」
「断ろうと思ってる」
亜弥は迷いなくきっぱり言う。
「意外だなぁ」
「なんで?」
「噂で亜弥には好きな人がいるって聞いたからもしかして一ノ瀬くんかなーと」
「そ、その噂どこで聞いたの!?」
亜弥の声が若干上ずっていた。
「うーん、あ、確か朝那さんが言ってたような気がする」
「ほ、他になにか聞いてないよね!?」
「うん、聞いてないよ」
「そっか……はぁ」
亜弥が安心したように息を吐く。
「好きな人って一ノ瀬くんじゃないんだ(ニヤニヤ)」
「そうだけど、もしかしてからかってる?」
「いやー?からかってないよー?(ニヤニヤ)」
「もぅ、劉のバカ」
「まあ、元気が戻ったみたいでなにより」
「え?」
「いつもの亜弥らしくなかったから」
「そ、そう。よく分かったね」
「亜弥とは小さい頃から一緒だしね。それぐらいは分かんないと」
「あ、ありがと」
「そんな照れなくても」
「照れてない!私もう寝る、おやすみ!」
そう言って亜弥は窓を閉めてカーテンを閉じた。
「おやすみ、亜弥」
聞こえてないが一応言っとく。僕も疲れたのでその後はすぐに寝た。
流行りの異世界転移ものを書きたかったので書いてみました〜。良かったら評価や感想下さい。次の話はなるべく早く書きます。
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