桜幽幻録書

あきさか

回想録書 第2録 『侵入者』

—桜京都—

神奈子『今日も平和ね〜。』

明日香『神奈子様、燈様と妖子様が呼んでいます。客室きゃくしつに来てください。』

神奈子『燈に妖ちゃんまで?何かしら…。』

—客室—

神奈子『お待たせしたわね。』

あろま『待ちくたびれたぜ。』

神奈子『あろちゃんまで…。一体何のようかしら?』

妖子『ようやく来たわね。』

燈『貴方はもう耳にした?』

神奈子『…?……ああ!”あの子”ね。』

燈『そっちじゃないわ。”侵入者”の事よ。』

神奈子『侵入者?いいえ聞いてないわ。』

明日香『おかしいですね…今朝の朝食時と共に言いましたが…。』

神奈子『…朝食時?………あ。思い出したわ。』

燈『全く…一昨日、”何者”によって阿弥陀大結界が一部解かれたのよ、その犯人は未だに捕まっていないわ。』

神奈子『思い出したわよ。で、その犯人の姿とかはわからないの?』

あろま『幸子の能力を使ってみたが水晶に黒いもやが掛かっててはっきりとは見えなかったぜ。』

神奈子『なるほどね。』

妖子『こうして私達が幻想世界を見回ってると犯人は暴れないのよね。』

神奈子『…私達にも見回りをしてほしいって依頼でしょ?』

燈『そういう事よ、話しが早くて助かるわ。』

神奈子『わかったわ、明日香も外出する際には充分気をつけなさいね?』

明日香『わかりました。』

燈『それじゃあ私達はこれで。』

あろま『じゃましたぜ。』

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