異世界デスゲームはスキルと共に

すぐ

アサシン・エスケープ(6)

「自殺も考えたんですよ?でも、誰かの為に死んだほうが、あぁ、私はここで死ぬために生まれてきたんだって、思えるじゃないですか。」
彼女は、狂っている。いや、現実で、狂ってしまったのだろう。
「本当に、殺していいのか。」
「ええ、お願いします。」
まだ躊躇いがあった。自分が生き残るために誰かを殺すことに。俺は、ここで殺すか殺さないかの選択をしなければならない。
「早まっちゃダメだよ!蓮くん!」
「星野さん...?」
気づくと、真剣な顔の星野唯依が、こちらを見つめていた。
「絶対に殺しちゃダメ、蓮くん。」
「...どういうことだ?」
「だって、廉くんは、アサシンなんかじゃないから。」
「え?」「え?」
俺と、木下さんの声が、重なった。

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