#.1 テンプレ

三時限目。いつものようにみんなが騒
しく授業を受けていた時だった。
あー、さっさと終わらないかなー。
そう心でつぶやいた時、2ー4のクラス
を謎の光が包み込んだ。
あれ？これってよくあるテンプレじゃ
ねぇか？
異世界ものでよくある、クラスごと
転生、てやつだ。だいたい主人公最強
そして、2-4は異世界に転生した。
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1、始めまして！勇者様！

そして、目が覚めたら、見知らぬ場所
に私たちは立っていた。母さんと父さ
んが心配だが、それ以上に高ぶる気持
ちがある。
異世界転生、キターー！
女子では数名不安な顔もしているやつ
もいたが、それ以上に気持ちが高ぶっ
てるやつの方が多かった。
そして、1人の男が現れた。
「えー、こんにちは。勇者方。
あなた達には大変申し訳ないが、転生
していただいた。
そこを申し詫びたい。」
いやぁ、それ以上に嬉しいっすから、
大丈夫っすよ。
「そこで、お詫びといったらなんだが
、君たち、心のなかで『ステータス
オープン』と唱えてみなさい。」
ええと、ステータスオープン。
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ツジ ナオト 　 LV.1
LP 104/104 MP 48/48
戦闘職業:配達員(LV.1)
初期速度+300. LVUPごとに100+
攻撃:43
防御:32
速度:349
魔力:52
スキル
全力疾走LV.2 料理LV.1 自動演算LV.1
神速LV.1
オンリースキル
薄影:影を薄くする。敵に認知されに
        くくさせる。
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なんだこの職業…配達員？
もはや戦闘職業でもないだろ。
ふっざけんな。
泣きたくなる。
そして、王が喋る。
「そして、皆さんにはオンリースキル
、戦闘職業を差し上げました。
戦闘職業は転生前のしていたことが大
きく関わっているので、そこはご了承
を。」
いやまぁ、部活で陸上やってたし、結
果もちょっとは残した。けど配達員っ
て悲しすぎるでしょ。
勇者とかが良かったよ。
オンリースキルってやつも俺のことを言いたいのかな？そろそろ泣くよ？
そして、また王様が口を開く。
「そして、この国には『ダンジョン』
というものがあるのだが、その
『ダンジョン』にいる魔王を倒して欲しいのだ。そこで、皆さんには今からパーティを組んでいただきたい。」
へー。随分手が込んでる魔王こと。
そこでクラスメイトの佐藤が王に問う。
「すみませんが、クラスメイト同士なら何人までパーティにはいってよろしいでしょうか？」
あー、たしかに。気になるね。
「あなた方がパーティに入れる最高の人数は2人まででございます。そして、パーティ結成の人数は5人でございます。」
2人までか、友達と入ろうかな。
「えーごほん、
勇者達よ、あなたたちでこの世界を救ってこい！」
来たよ、定番だよ。
ま、とりあえず友達とパーティ組むか。
「なぁ、辻」
山田が話しかけて来た。
「どうした？」
「お前、職業なんだった？」
ここで答えたくない、なんか馬鹿にされる気がするぜ。とりあえず、
「ランナー、だってよ」
と答えた。うん。実質的にそうだよね。ボクマチガエテイナイ。
「ふーん」
といって、山田は去っていった。
たく、こんな職業で何ができるっていうんだよ。






この職業の本当の強さを、僕は何も知らなかった。