異世界でバイオハザード

チーズフォンデュ

試作品 Z−0号

あれから更に時はとんで僕は16歳を迎えようとしていた。つまり6年の歳月がたったと言うわけだ。長いかったね〜、いや、本当に長かった。正直何度もこれでよくね?と思ったけど僕の考えるゾンビを目指して何度も研究や実験をネズミに繰り返し、ネズミの死骸を何千匹作ったかわからない。

しかしようやく僕が目指していたウイルスが完成したわけだが僕はこのウイルスの名前をZ−ウイルスと名付けた。理由はもちろんあの有名ゲームの同じウイルス名だと怖いから!ってのもあるけど実際このファンタジーワールドで出来たウイルスということもあり、どう突然変異を起こすか分からないというのがある。ちなみにZはゾンビという意味だ。

「さて、人間にこのウイルスを打ち込みたいけど…さすがに序盤で国の奴らに見つかって研究ができなくるのは嫌だし、もう戻れなくなる最後の門みたいだしな〜。……よし、まずは試作品としてゴブリンに試すとするか!ゴブリンなら人間とだいたい同じだし、人間に試す前のサンプルになりそうだな。」

ゴブリンとは緑の表皮をした人型の魔物であり、人間よりもふた回り小型で人間でいうところの子供くらいの背丈しかない。しかし力は人間の成人男性ほど強く、平均以上の実力を持つ人なら簡単に倒せる存在でありながら、一番の脅威は群れで行動し群れで襲ってくることだ。一対一ならほとんどの人間が勝てるものの集団でくると簡単にやられてしまうのだ。

そんなゴブリンを僕は一体捕獲し、洞穴の地下にある牢獄に入れなければならないのだ。理由としては完成したウイルスが実際に人型でも成功するのか確認するためで最悪何も予想だにしない結果が起きてここで死んでしまうことを恐れているのだ。

そういえば僕のステータスはどれくらいになっているんだっけか。研究ばかりに集中していてすっかりステータスなんてみていなかったな。

ステータスが見たいと思念すると頭に直接情報が入り込む。

ヴァン

種族 ヒューマン
年齢 16
体力 96
魔力 10
筋力 42
耐力 73
速力 49
知力 265

となっていた。確か人間の平均ステータスは魔力以外は100だったはずだから運動能力値は全て平均以下ということになるわけか…。確かに身体を動かすなんて真似しなかってけど、ここまで弱いとなるとすこし泣けてくる。
しかし知力は前よりも更にあがり、265となかなかいいんじゃないだろうか。研究や本で毎日勉強していたから当然ではあるな。やはり好きなことはいくらでも勉強できるということが証明されたわけだ。

このステータスから導き出される答えとしてゴブリンを真正面から捕らえることは不可能だろう。つまり知力を使ってさまざまなトラップを使い捕らえるしか方法はない!…まあ冒険者ギルドに依頼したり、アーク兄様に頼むという方法があるがこのウイルスを作ったのが僕と知られる色々面倒なことになりそうなのでやめとくことにしたよ。





見つけた!湖の近くで5匹のゴブリンが行動している。あの中から一匹持ち帰りたいのだが…難しそうだな〜。失敗したらワンチャン死ぬんだよな〜。最悪死にそうになったらZ−ウイルスを自分に打ち込んでみるしかないな。一応果実の毒性を中和する抗体は作ることができ、自分に打っておいたがZ−ウイルスとなった毒性を中和できるかはわからないのだ。

そんなこと考えているとゴブリンが移動し始めたので僕も動き始めることにしよう。

僕はいきなり草むらから飛び出しゴブリンに向かって石を投げつける。コントロール不足のため一発も当たらなかったがゴブリンたちは気づいてくれたようだ。

「「「「フゴオォォォォォ!!」」」」

僕に向かって走ってくる。それに対して僕はトラップのある方へと走り逃げる。

「「ガ、ガアァァァァァァ!!」」

よし!二匹のゴブリンが落とし穴にはまった。下には枝を鋭く削っており、無数の位置に配置していて落ちたら串刺しになるのだ。

あと三匹のゴブリンが更に怒り狂い襲いかかってくる。不自然な水溜りを飛び越えるがゴブリンたちは気付かずにその水溜りを踏んでしまい、身体中に謎の水がかかる。

「これで終わりだ!」

僕は火炎石を擦り合わせ、火花が地面に落ちる。するとゴブリンは勢いよく燃え上がり悲鳴をあげる。そうお決まりのパターンである油の水溜りを作り火によってゴブリンを燃やし殺すのだ。

「うまくいってよかった〜。あれ?そういえば捕まえるはずだったゴブリンは…、さ、最悪だーーー!!」

やってしまった…。全員殺してしまうなんて…、と、とりあえずやってしまったことは置いといて火災を止めよう…。 





さて、一旦落ち着いたところでどうしようか…。こんなにゴブリン捕獲に尺を使うつもりなかったのにな…。

すると僕の前に一匹のゴブリンが現れた。

「あれ?一匹残ってたのか?……あぁ、そうか君はこのゴブリンたちの子供か…。」

僕がいくらゾンビ好きで人道的科学者であろうと子供を使うわけにはいかない……なんて思うわけなく「ラッキー!!」程度にしか思わない。これで実験ができるぞ!子供だし重量も軽いしラッキーだ!よし、そうと思えばさっさと帰ろう!





「フフフ、ハハハハハハハハハ!!ついにこの時が来たぞ!ついに16年間の苦労が報われる!…感謝するよゴブリンくん、僕の最初の実験に付き合ってくれることをね。」

「ゴ、ゴブウゥッゥゥゥ!!」

ゴブリンを手足縛った状態でZ−ウイルスを打ち込む。

「さあ!どうなるんだ!!」

ゴブリンはたちまち肉体が肥大し新たな細胞へと移り変わっていくが突如ゴブリンが苦しみ出した。そして顔はやせ細っていき、眼球は取れてしまい、身体中の毛穴から体液は蒸発してしまい、肌はひび割れてしまってる。ここまではかつてのネズミの実験と同じだが今回のゴブリンは死んで終わるだけでは終わらなかった。一度活動を停止したゴブリンがしばらくすると野太い声を上げながら再び動き出した。

「せ、成功だ!!僕の知っているゾンビのなり方とはかなり違うがゾンビには違いない!!…フフ、これでさらなる研究を進められるぞ!そうだ、僕の作ったゾンビたちのことをバイオ・ファンタジー・ウェポン略してB.F.Wと名付けよう!そして君の名前はZ-0号だ…。」





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