異世界でバイオハザード

チーズフォンデュ

黄金の果実

あれから数日が経ち僕は荷物を全て移動させていた。それも城壁で守られている国の中ではなく、外に出て二つほど山を越えた先に洞穴を作り、その中に実験道具の全てや科学の書籍を置いておいた。この地域には数々の魔物がうようよしていて危険極まりないがそれでもここに研究所を作ったのにはもちろん理由がある。

今は父様に黄金の果実を受け取りに行くことに頭を切り替えていこう。
父様は約束は決して破らない性格のため黄金の果実は必ず受け取れるだろう。





「来たか…。これが貴様の欲しがっていた黄金の果実だ…。」

そこにはガラスの板で囲まれている黄金に輝く黄金の果実があった。

「こ、これが…黄金の果実ですか…。」

「そうだ。だがお前程度がこの果実を食べても黄金の果実には選ばれることはないだろう。ま、せいぜい足掻くといい。」

「ありがとうございます。しかし僕はこの果実を食べるつもりはありません。僕の研究に役立てるつもりです。」

「研究だと?そんなことやるのは何の才能もない落ちこぼれだけだ。やはりお前にユリアード家にふさわしくないようだな。」

「…今までありがとうございました。」

こうして僕はユリアード家を出た…。







僕は城壁の外にある研究所に戻り、早速研究を始めていた。

「この果実を一度ネズミに与えてみるとしよう。確か、この果実を食べると選ばれた者は絶大な力がつき、不適切な者が食べた場合、身体が急激な進化に耐えられず水分はすべて蒸発して枯れてしまうんだっけか…。」

ネズミにほんのひとかけら与えてみるとネズミは身体が新たに再構築されていくかのように皮膚が表皮の上から現れていき、筋肉は徐々に肥大していくがある一定のところで急にネズミは苦しみだした。泣き声を発しながら身体がくすんでいき、先ほどのまでの新しい表皮はひび割れていく。そしてついには身体の毛穴から体液が蒸発していきまもなく死に至った。

「こ、これはまさに僕が求めていたものと一緒じゃないか!ついに見つけたのか!…ク、クククック、ハハハハハハハハハハ!!ユリアード家を破門でこの果実が手に入るなら安いものだ!…ようやくこれで始めることができるぞ…。フ、フフフ、ハハハハハハハハハ!!!」







あれから1週間が経過した。ついにゾンビが完成したかというとまだまだダメだった。なぜならあの果実には体内に入れるとDNA情報を改変させ、より強靭な肉体へと変える性質が含まれているが毒性が強く、その毒に耐えられる抗体を先天的に持っていなければ毒により死んでしまうとわかった。

人為的にその抗体を体内に植え付けることでデメリットなしで対象者を強化することができるだろうが、そんな簡単にこの抗体を作り出すことはできない。できたとしても数年の月日はかかるだろう。

とまあそんなことは正直興味がない。僕が1番危惧しているのはこの果実の成分を抽出したものを打ち込まないとその対象者のみにしかうつらないと言うことだ。つまり伝染することがないと言うことだ。そんなのはゾンビとは言えない!ほんのすこしでもウイルスが体内に入ることでゾンビになってしまうという繁殖力あってこそのゾンビであり、一つの個体に止まるなんてあってはならないのだ。

「よし、ゾンビのような個体をつくるためにこの果実の毒性をすこし弱め、新たな遺伝子情報を組み合わせる必要があるな…。確か本で読んだ病気の一種である狂人病なんて組み合わせるのが良さそうだな…。」




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