恋に運ばれて

アオハチ

尾行

 内田君が帰るのを見計らって話しかけようと思ってたけど気づいたらもう学校を出ていた。急いで追いかけ2人の後を追う。ちょっとでいいから三谷君と別々にならないかなぁ。なるべく2人で話したい。内田君は人に話を移すのが得意だと感じた。みんなでいる時もほとんど話さず話してもすぐに他の人が話すことになる。だから話が移せないように1人になったところで話しかけたい。

 そんなふうに思っているといつも降りる駅では三谷君だけ降り内田君はまだ乗っていた。どこか行くのかな?

 そのままバレないよう慎重に尾行していき内田君は1件の神社に入っていった。参りに来たのかと様子を伺っているとおじさんに何かを渡されそのまま奥へと行ってしまった。
追いかけようとしたが何となく参っとこうと思い賽銭を入れ手を合わせた。参った後、横にあるお守りなどが置いてある売り場にいたさっきのおじさんを尋ねた。
 「すいません。さっき神社の奥に行く人を見たんですけど奥には何があるんですか?」
すると、優しい声で「小さな休憩所があり猫が居ますよ。よかったら行ってみてはどうですか」おじさんに礼を言い奥へと向かった。内田君も休憩所に行ったのかな?てか、今更だけどなんて声かけよう。いい案を考えながら道なりに進んでいき数分歩いたあたりで少し先に休憩所らしき木の建物が見えた。

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