恋に運ばれて

アオハチ

対立

 研修も終わりまた普通の授業が始まる。そんな中1年1組の6限目は自習になっていた。
 内田は寝ているが他の5人は研修のことで盛り上がっていた。

6限目が終わりみんながぞろぞろと帰っていく。相変わらずよく寝るなぁ。「悠!授業終わったぞ」んんーんと唸りながら顔を起こす。「悠、マック行かない?」「なに急に」「いやぁ悠が寝てる間に話してたんだけど研修の打ち上げしよってことになって」「俺も来いと......まあポテト食べに行くかな」
 やっぱりマックには適わないか。

 全員が注文を済ませ空いている席に腰掛ける。「悠はそれだけか?」村尾にそう言われたのも無理はないのかもしれない。なんせみんなはセットを注文しているが1人だけポテトLサイズ1つとドリンクSサイズだけだったからだ。「ポテトが好きなんですぅ。なんか文句あるか」と言いながら既にもうポテトを口に運んでいる。

 食べながら主に研修の話で盛り上がり、その途中で村尾が携帯を取りだした。「諸君これを見たまえ」そう言いつつ1枚の写真を前に出す。「これは帰りのバスの中でのことです。2人はカップルと思われるほどに仲がよさげですねぇ」知っている4人は笑っていたが1人は「え!?何それ?私こんなことしてたの」とすごく恥ずかしがっていたがもう1人は違った。「何撮ってんの?それどうするつもりなわけ?消すよな?」と完全に怒りモードだ。「それは悠の態度次第かなぁ」村尾を完全に遊んでいて楽しそうに見える。

 「は?何が態度次第だよ。好きにすればいいだろ別にただのクラスメイトに何されようがなんとも思わねぇし。俺帰るわ」悠は静かにでも怒りを露わにして帰ろうとしている。「あぁ逃げるんだ。田中は逃げないのにお前は逃げるのか」悠は一言だけ「じゃあそういうことでいいよ」と言い帰って行った。

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