メイドな悪魔のロールプレイ
8話
8話
荒い息を吐き、叫びながらこちらに向かってきているレッドドラゴンを見据える。
私はインベントリから、もう一本魔銀のテーブルナイフを取り出して構えた。
それから数秒後、ようやくレッドドラゴンは私の攻撃射程圏内に入ってくれた。
レッドドラゴンを見つめたまま動かない私を見て、何をどうして勘違いしたのかレッドドラゴンはニヤリと笑い、なにかよくわからない言語で話しかけてきた。
「PSFOPIBOBZPNFOJOBSFF'F'F'!!!」
「だからなんて言ってるかわからないんです、よっ!」
私は足に力を込めて跳び上がり、双剣の応用でレッドドラゴンに斬りかかった。
先ほどとは違いレッドドラゴンもこちらの攻撃をしっかりと警戒していたようで、硬質化した鱗にテーブルナイフは弾かれた。
私は弾かれた反動を利用して半回転して、レッドドラゴンの身体を蹴り地面へと舞い戻った。
〈硬質化〉はたしか……、使っている間は毎秒MP1消費だったかな?それなら乱用は出来ないはず。
だからといってアレが硬質化を解除するまで待つっていうのも時間がかかる。
となると……。
「やはり柔らかいところを狙いますか」
『隠密術のレベルが【5/10】→【6/10】に上昇しました』
『気配感知のレベルが【2/10】→【3/10】に上昇しました』
『脚力上昇のレベルが【2/10】→【3/10】に上昇しました』
次の瞬間、レッドドラゴンが私目掛けて火を噴いてきた。私は地面を蹴って前方へと低い姿勢で跳び、丸焦げになるのを回避する。
避けたというのに、肌を焼くような熱波が私を襲ってくる。
『スキル〈熱耐性〉を獲得しました』
おそらく今のが「ブレス」とやらでしょうか。成人したて……子供のドラゴンの噴くブレスであの威力ですか。大人のドラゴンには会いたくないないですね……。
──ブレスの直撃した場所は大きく抉られていて、直撃したら死は免れないだろうと思わされる。
抉られたよりは熱で溶けたの方が正しいかもしれない。思わず顔を顰めてしまうほど、金属が溶けたような異臭がする。
『熱耐性のレベルが【1/10】→【2/10】に上昇しました』
おそらく瞳を狙ってテーブルナイフを投擲しても、レッドドラゴンに弾かれてその意味をなさなくなる。
「近距離戦しかないですかね」
私は垂れてきた汗を拭い、ニヤリと笑ってテーブルナイフをレッドドラゴン目掛けて投擲した。
レッドドラゴンは翼をを羽ばたかせ、強風を発生させた。テーブルナイフは風圧によって減速し、レッドドラゴンに届くことなく地に落ちた。
「【黒霧】」
黒色の霧がプシューッという音をたてて、私の身体の至る所から溢れ出す。……演出もうちょっと考えてよ、運営さん……。
これを獲得した際、私はこのスキルのことをしょぼいなどと言ったが、そんなことは無かった。
このスキルは、無条件で黒色の霧を無限に発生させることが出来るのだ。……当然時間はかかるが。
だがここら一帯を覆い尽くすくらいなら、短時間で出来る。
戦闘慣れしていないのか、レッドドラゴンはアホみたいに口を開けて、私から溢れ出ている黒色の霧を見つめている。
しかし馬鹿ではなかったようで、黒色の霧がレッドドラゴンの顔を覆い尽くすと、ようやくレッドドラゴンは顔をハッとさせて「GURURURURU……!!」と唸り始めた。
「【幻惑術】発動」
【幻惑術】……MP200を消費して、対象を複製する。ただし実体はなく、攻撃されると消滅する。もし意思を持つものを複製した場合、簡単な命令ならこなせる。
私はMPを1000消費させて、自分の体を複製した。
さて、幻惑術の説明書きにある「攻撃されると消滅する」っていう攻撃がどの範囲までを指すのか気になるけど……うん。多分大丈夫かな。
『スキル〈分身〉を獲得しました。スキル〈予測〉を獲得しました』
私はレッドドラゴンに目を向ける。レッドドラゴンは纏わりついてくる黒色の霧にイライラしているようで、先程から何度もぐわーぐわーと吠えている。
……もしかして〈咆哮〉系のスキル持ってないのかな?
私は幻影で複製した私にある命令を下し、そして【黒霧】を中断させる。
竜は空中でジタバタと暴れていて、ブレスを乱発させたり、口から岩のようなものを吐いたりしている。
『熱耐性のレベルが【2/10】→【3/10】に上昇しました』
『予測のレベルが【1/10】→【2/10】に上昇しました』
当然こちらにも流れ弾が飛んでくる。私はそれを地面を蹴って前に出たり、背後に跳んだりして躱す。
そろそろ発生させた黒霧も晴れるだろうか。私は駆け出した。
レッドドラゴンが激しく暴れてくれるおかげで、霧が晴れる速度が速い。
だからこそ、レッドドラゴンはギリギリのところで気づけた。自らに迫り来る五つの影に。
レッドドラゴンはニヤリと笑い、「そこにいるのはバレているぞ!」みたいな感じで、その五つの影に対し吠えた。
いや、気づいたなら吠えないで攻撃してきなよ……。
五つの影が、レッドドラゴンにせまり──レッドドラゴンの口より放たれたブレスによって、その全てが消滅した。
レッドドラゴンは「GURURURURU!!!!」と勝利の雄叫びを上げた。
それを確認した私は石柱の影より躍り出て、潰していないもう片方の目を目掛けて魔銀のテーブルナイフを投擲した。
私は地面を蹴って跳び跳ねて、投擲したテーブルナイフに追随する。
『スキル〈飛翔〉を獲得しました』
油断しきっていたレッドドラゴンはそれを防ぐことができず、その瞳に魔銀のテーブルナイフが突き刺さった。
レッドドラゴンが悲痛の声を上げる。
「いい加減うるさいですよ」
私はレッドドラゴンの頭に着地し、瞳に突き刺さっているテーブルナイフを掴んだ。そしてぐりぐりっと動かしながら、テーブルナイフを力任せに押し込んでいく。
「GOAッ!!!!GAAAAAAAAAA!!!!」
「うるさいって言ってるのが聞こえないんですか?」
レッドドラゴンがまるで発狂したように、咆哮しながら空中ででジタバタと暴れる。あまりにも鬱陶しかったので、私は思いっきり足に力を込めて、踏みつけた。
べキィと、なにかがへし折れる音が聞こえた。頭蓋骨でも折れたのだろうか。
「ふぅ、静かになりましたね」
咆哮はしなくなったが、身体は空中に浮いたままでピクンピクンと動いている。そしてHPはまだ半分くらい残っている。
つまり、まだ生きているのだ。
「む、なにか硬いものに当たりましたね」
瞳をテーブルナイフで抉っていると、なにやら硬いものに当たった。おそらく頭蓋骨だ。
『スキル〈腕力上昇〉を獲得しました』
私はテーブルナイフに魔力を流した。驚くことに、この世界では魔力というびっくりエネルギーを刃物等に流すと、斬れ味が増すのだ。……魔銀製だからかもしれないけど。
──斬れ味の増した魔銀のテーブルナイフは、レッドドラゴンの頭蓋骨を容易く貫通した。血に混じって、変な液体がぷしゃっと出てきた。
「むっ、ドラゴンにも脳みそはあるんですね。……興味深い」
職業柄、こういうのに対する興味は尽きない。……今はそんなことはどうでもいいか。
「さて、と。普通の生き物ならこんなことを麻酔なしでされたらショック死するはずなのですが……」
私は鑑定を使い、レッドドラゴンのHPを確認する。HPは3割ほど残っていた。
しぶといですね。流石は腐ってもドラゴンと言うべきか。……正直気は進みませんが、これをするしかないですね。
「……ではドラゴンさん。経験値と素材になってくださいな」
私は頭蓋骨に空いた穴を腕力で無理矢理広げて、脳みそに手を突っ込んだ。
「んー、血の匂いで嗅覚が麻痺してますね」
ぐちゃぐちゃとレッドドラゴンの脳みそを搔きまわす。搔きまわす度に、レッドドラゴンのHPが減っていく。
あ、もちろん素手ではやってませんよ?きちんと手袋してます。
『嗅覚上昇のレベルが【1/10】→【2/10】に上昇しました』
それから数分経っただろうか。ようやくレッドドラゴンは力尽きた。
『経験値23000を獲得しました。レベルが5→12に上昇しました。HP、MP、SPが700上昇しました。SLPを8獲得しました』
『魂食により経験値23000を獲得しました。レベルが12→13に上昇しました。HP、MP、SPが100上昇しました。SLPを1獲得しました』
『気配感知のレベルが【3/10】→【4/10】に上昇しました』
『脚力上昇のレベルが【3/10】→【4/10】に上昇しました』
うん、やっぱりドラゴンとなると経験値が美味しいね。満足満足。
死んだことでHP、MP、SPともに0になったレッドドラゴンは、空中から地面に向かって落下していく。
落下で素材がぐしゃぐしゃになったらたまらないので、私はレッドドラゴンの死体をインベントリに収納する。
流石にこの速度でこの高さから落ちたら私でも無事では済まなさそうなので、私は〈飛翔〉を使用し、ゆっくりと地面へと降りていく。
地面に降り立った私は、自身と自分の着ているメイド服らに〈掃除術:クリーン〉を使用して綺麗にする。
「さて、ご主人様を追いますか」
私はご主人様が入っていったはずの雑木林へ足を向けた。
荒い息を吐き、叫びながらこちらに向かってきているレッドドラゴンを見据える。
私はインベントリから、もう一本魔銀のテーブルナイフを取り出して構えた。
それから数秒後、ようやくレッドドラゴンは私の攻撃射程圏内に入ってくれた。
レッドドラゴンを見つめたまま動かない私を見て、何をどうして勘違いしたのかレッドドラゴンはニヤリと笑い、なにかよくわからない言語で話しかけてきた。
「PSFOPIBOBZPNFOJOBSFF'F'F'!!!」
「だからなんて言ってるかわからないんです、よっ!」
私は足に力を込めて跳び上がり、双剣の応用でレッドドラゴンに斬りかかった。
先ほどとは違いレッドドラゴンもこちらの攻撃をしっかりと警戒していたようで、硬質化した鱗にテーブルナイフは弾かれた。
私は弾かれた反動を利用して半回転して、レッドドラゴンの身体を蹴り地面へと舞い戻った。
〈硬質化〉はたしか……、使っている間は毎秒MP1消費だったかな?それなら乱用は出来ないはず。
だからといってアレが硬質化を解除するまで待つっていうのも時間がかかる。
となると……。
「やはり柔らかいところを狙いますか」
『隠密術のレベルが【5/10】→【6/10】に上昇しました』
『気配感知のレベルが【2/10】→【3/10】に上昇しました』
『脚力上昇のレベルが【2/10】→【3/10】に上昇しました』
次の瞬間、レッドドラゴンが私目掛けて火を噴いてきた。私は地面を蹴って前方へと低い姿勢で跳び、丸焦げになるのを回避する。
避けたというのに、肌を焼くような熱波が私を襲ってくる。
『スキル〈熱耐性〉を獲得しました』
おそらく今のが「ブレス」とやらでしょうか。成人したて……子供のドラゴンの噴くブレスであの威力ですか。大人のドラゴンには会いたくないないですね……。
──ブレスの直撃した場所は大きく抉られていて、直撃したら死は免れないだろうと思わされる。
抉られたよりは熱で溶けたの方が正しいかもしれない。思わず顔を顰めてしまうほど、金属が溶けたような異臭がする。
『熱耐性のレベルが【1/10】→【2/10】に上昇しました』
おそらく瞳を狙ってテーブルナイフを投擲しても、レッドドラゴンに弾かれてその意味をなさなくなる。
「近距離戦しかないですかね」
私は垂れてきた汗を拭い、ニヤリと笑ってテーブルナイフをレッドドラゴン目掛けて投擲した。
レッドドラゴンは翼をを羽ばたかせ、強風を発生させた。テーブルナイフは風圧によって減速し、レッドドラゴンに届くことなく地に落ちた。
「【黒霧】」
黒色の霧がプシューッという音をたてて、私の身体の至る所から溢れ出す。……演出もうちょっと考えてよ、運営さん……。
これを獲得した際、私はこのスキルのことをしょぼいなどと言ったが、そんなことは無かった。
このスキルは、無条件で黒色の霧を無限に発生させることが出来るのだ。……当然時間はかかるが。
だがここら一帯を覆い尽くすくらいなら、短時間で出来る。
戦闘慣れしていないのか、レッドドラゴンはアホみたいに口を開けて、私から溢れ出ている黒色の霧を見つめている。
しかし馬鹿ではなかったようで、黒色の霧がレッドドラゴンの顔を覆い尽くすと、ようやくレッドドラゴンは顔をハッとさせて「GURURURURU……!!」と唸り始めた。
「【幻惑術】発動」
【幻惑術】……MP200を消費して、対象を複製する。ただし実体はなく、攻撃されると消滅する。もし意思を持つものを複製した場合、簡単な命令ならこなせる。
私はMPを1000消費させて、自分の体を複製した。
さて、幻惑術の説明書きにある「攻撃されると消滅する」っていう攻撃がどの範囲までを指すのか気になるけど……うん。多分大丈夫かな。
『スキル〈分身〉を獲得しました。スキル〈予測〉を獲得しました』
私はレッドドラゴンに目を向ける。レッドドラゴンは纏わりついてくる黒色の霧にイライラしているようで、先程から何度もぐわーぐわーと吠えている。
……もしかして〈咆哮〉系のスキル持ってないのかな?
私は幻影で複製した私にある命令を下し、そして【黒霧】を中断させる。
竜は空中でジタバタと暴れていて、ブレスを乱発させたり、口から岩のようなものを吐いたりしている。
『熱耐性のレベルが【2/10】→【3/10】に上昇しました』
『予測のレベルが【1/10】→【2/10】に上昇しました』
当然こちらにも流れ弾が飛んでくる。私はそれを地面を蹴って前に出たり、背後に跳んだりして躱す。
そろそろ発生させた黒霧も晴れるだろうか。私は駆け出した。
レッドドラゴンが激しく暴れてくれるおかげで、霧が晴れる速度が速い。
だからこそ、レッドドラゴンはギリギリのところで気づけた。自らに迫り来る五つの影に。
レッドドラゴンはニヤリと笑い、「そこにいるのはバレているぞ!」みたいな感じで、その五つの影に対し吠えた。
いや、気づいたなら吠えないで攻撃してきなよ……。
五つの影が、レッドドラゴンにせまり──レッドドラゴンの口より放たれたブレスによって、その全てが消滅した。
レッドドラゴンは「GURURURURU!!!!」と勝利の雄叫びを上げた。
それを確認した私は石柱の影より躍り出て、潰していないもう片方の目を目掛けて魔銀のテーブルナイフを投擲した。
私は地面を蹴って跳び跳ねて、投擲したテーブルナイフに追随する。
『スキル〈飛翔〉を獲得しました』
油断しきっていたレッドドラゴンはそれを防ぐことができず、その瞳に魔銀のテーブルナイフが突き刺さった。
レッドドラゴンが悲痛の声を上げる。
「いい加減うるさいですよ」
私はレッドドラゴンの頭に着地し、瞳に突き刺さっているテーブルナイフを掴んだ。そしてぐりぐりっと動かしながら、テーブルナイフを力任せに押し込んでいく。
「GOAッ!!!!GAAAAAAAAAA!!!!」
「うるさいって言ってるのが聞こえないんですか?」
レッドドラゴンがまるで発狂したように、咆哮しながら空中ででジタバタと暴れる。あまりにも鬱陶しかったので、私は思いっきり足に力を込めて、踏みつけた。
べキィと、なにかがへし折れる音が聞こえた。頭蓋骨でも折れたのだろうか。
「ふぅ、静かになりましたね」
咆哮はしなくなったが、身体は空中に浮いたままでピクンピクンと動いている。そしてHPはまだ半分くらい残っている。
つまり、まだ生きているのだ。
「む、なにか硬いものに当たりましたね」
瞳をテーブルナイフで抉っていると、なにやら硬いものに当たった。おそらく頭蓋骨だ。
『スキル〈腕力上昇〉を獲得しました』
私はテーブルナイフに魔力を流した。驚くことに、この世界では魔力というびっくりエネルギーを刃物等に流すと、斬れ味が増すのだ。……魔銀製だからかもしれないけど。
──斬れ味の増した魔銀のテーブルナイフは、レッドドラゴンの頭蓋骨を容易く貫通した。血に混じって、変な液体がぷしゃっと出てきた。
「むっ、ドラゴンにも脳みそはあるんですね。……興味深い」
職業柄、こういうのに対する興味は尽きない。……今はそんなことはどうでもいいか。
「さて、と。普通の生き物ならこんなことを麻酔なしでされたらショック死するはずなのですが……」
私は鑑定を使い、レッドドラゴンのHPを確認する。HPは3割ほど残っていた。
しぶといですね。流石は腐ってもドラゴンと言うべきか。……正直気は進みませんが、これをするしかないですね。
「……ではドラゴンさん。経験値と素材になってくださいな」
私は頭蓋骨に空いた穴を腕力で無理矢理広げて、脳みそに手を突っ込んだ。
「んー、血の匂いで嗅覚が麻痺してますね」
ぐちゃぐちゃとレッドドラゴンの脳みそを搔きまわす。搔きまわす度に、レッドドラゴンのHPが減っていく。
あ、もちろん素手ではやってませんよ?きちんと手袋してます。
『嗅覚上昇のレベルが【1/10】→【2/10】に上昇しました』
それから数分経っただろうか。ようやくレッドドラゴンは力尽きた。
『経験値23000を獲得しました。レベルが5→12に上昇しました。HP、MP、SPが700上昇しました。SLPを8獲得しました』
『魂食により経験値23000を獲得しました。レベルが12→13に上昇しました。HP、MP、SPが100上昇しました。SLPを1獲得しました』
『気配感知のレベルが【3/10】→【4/10】に上昇しました』
『脚力上昇のレベルが【3/10】→【4/10】に上昇しました』
うん、やっぱりドラゴンとなると経験値が美味しいね。満足満足。
死んだことでHP、MP、SPともに0になったレッドドラゴンは、空中から地面に向かって落下していく。
落下で素材がぐしゃぐしゃになったらたまらないので、私はレッドドラゴンの死体をインベントリに収納する。
流石にこの速度でこの高さから落ちたら私でも無事では済まなさそうなので、私は〈飛翔〉を使用し、ゆっくりと地面へと降りていく。
地面に降り立った私は、自身と自分の着ているメイド服らに〈掃除術:クリーン〉を使用して綺麗にする。
「さて、ご主人様を追いますか」
私はご主人様が入っていったはずの雑木林へ足を向けた。
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