天空巫女と英雄譚
3話
「えー、……今日から二年B組の講師になりました、クライストス=レイザーです。……新人だけど頑張って行きたいと思います。よろしくお願いしまーす。」
場所はレニオゲス魔法学園二年B組。全長10メートルはあるんじゃないかと思うほど大きい黒板の前で、今日から講師になったクライストスと、お目付け役のネルトラが立っている。
「……皆さんとは、一年間共に切磋琢磨しあい、共に頑張っていきー。…………ねぇ?皆聞いてる?……おーい、……誰かこっちを見てよ〜。…………そうですか、そうですか……そんなに無視したいの?」
クライストスは誰もこっちを見てくれないので、必死に存在感をアピールしても帰ってくるのは、男子達の嫉妬の目線である。
それもそのはず、今生徒たちの視線を独り占めにしてるのはネルトラだった。
ネルトラは身長は女性の中では珍しく大柄だが、別にごつい訳でもなく、逆に細い訳でもない、モデル体型で、桜色のふんわりとした髪は腰まで伸ばしていて、街中で100人とすれ違えば100人は振り返るような美女だった。
クライストス達が、教室へ入って来る前は新しい先生が誰なのか、噂によれば女王陛下の推薦だとか、生徒達は話を膨らませてとても賑やかだったが、クライストス達が入ってきた瞬間、男子達は鼻下を伸ばして、女子達は憧れを見るような眼差しで、先を歩くクライストスを無視してネルトラに視線が釘付けになっていた。
そして、現在に至る。
クライストスはどんなにアピールしても、こちらを見向きもしない生徒達を見て、怨みの目線で元凶を見てみると、何故自分に視線が集まるのか、わからない見たいで、目を泳がせている。
それを見たクライストスは、盛大なため息をつきながら魔力を解放した。
「「「…………っっ!」」」
冷たく、でも身を焦がす様な重圧に、ネルトラを見ていた生徒達は、魔力を放っている男へ視線を移動させた。
否、理性が視線を移動させたんじゃない、本能がこの男から視線をずらすな、と警鐘を鳴らしていた。
クライストスは視線が全部移動したのを確認してから魔力を止めると、
「……ふぅー。えー初めまして今日から二年B組担任になりました、クライストスです。よろしくお願いします」
「「………」」
もう一度自己紹介しても生徒達は一言も喋ることなく、クライストスを見ていた。その視線は、恐怖、畏怖、等と怯えきってる視線だった。
クライストスはそれを見て腕を組みながら大きく頷いて、
「…………やり過ぎた」
後悔と自責の念に囚われていた。
「えーと、…………ほら、みんな表情が硬いぞ。スマイル、スマーがぐぁぁ!?…………っ痛。……ちょっ!……タイムタイム!!!、じ、辞書は人を殴る道具じゃぁぁぁぁぁぁーーーーーーーーーーーーーーー」
クライストスの後ろで、般若の形相で辞書を持ったネルトラが、怒りでプルプル震えながら、クライストスの事をタコ殴りにしていた。
「ちゃんとやるって言ったじゃないですか!?嘘だったんですか!嘘だったんですね!!じゃなきゃ、初日から生徒を怯えさせる先生が、どこにいるんですかーーーーー!!!!」
生徒達は、魔力を放ったクライストスより、そのクライストスをタコ殴りにしているネルトラを見てさらに恐怖した。
場所はレニオゲス魔法学園二年B組。全長10メートルはあるんじゃないかと思うほど大きい黒板の前で、今日から講師になったクライストスと、お目付け役のネルトラが立っている。
「……皆さんとは、一年間共に切磋琢磨しあい、共に頑張っていきー。…………ねぇ?皆聞いてる?……おーい、……誰かこっちを見てよ〜。…………そうですか、そうですか……そんなに無視したいの?」
クライストスは誰もこっちを見てくれないので、必死に存在感をアピールしても帰ってくるのは、男子達の嫉妬の目線である。
それもそのはず、今生徒たちの視線を独り占めにしてるのはネルトラだった。
ネルトラは身長は女性の中では珍しく大柄だが、別にごつい訳でもなく、逆に細い訳でもない、モデル体型で、桜色のふんわりとした髪は腰まで伸ばしていて、街中で100人とすれ違えば100人は振り返るような美女だった。
クライストス達が、教室へ入って来る前は新しい先生が誰なのか、噂によれば女王陛下の推薦だとか、生徒達は話を膨らませてとても賑やかだったが、クライストス達が入ってきた瞬間、男子達は鼻下を伸ばして、女子達は憧れを見るような眼差しで、先を歩くクライストスを無視してネルトラに視線が釘付けになっていた。
そして、現在に至る。
クライストスはどんなにアピールしても、こちらを見向きもしない生徒達を見て、怨みの目線で元凶を見てみると、何故自分に視線が集まるのか、わからない見たいで、目を泳がせている。
それを見たクライストスは、盛大なため息をつきながら魔力を解放した。
「「「…………っっ!」」」
冷たく、でも身を焦がす様な重圧に、ネルトラを見ていた生徒達は、魔力を放っている男へ視線を移動させた。
否、理性が視線を移動させたんじゃない、本能がこの男から視線をずらすな、と警鐘を鳴らしていた。
クライストスは視線が全部移動したのを確認してから魔力を止めると、
「……ふぅー。えー初めまして今日から二年B組担任になりました、クライストスです。よろしくお願いします」
「「………」」
もう一度自己紹介しても生徒達は一言も喋ることなく、クライストスを見ていた。その視線は、恐怖、畏怖、等と怯えきってる視線だった。
クライストスはそれを見て腕を組みながら大きく頷いて、
「…………やり過ぎた」
後悔と自責の念に囚われていた。
「えーと、…………ほら、みんな表情が硬いぞ。スマイル、スマーがぐぁぁ!?…………っ痛。……ちょっ!……タイムタイム!!!、じ、辞書は人を殴る道具じゃぁぁぁぁぁぁーーーーーーーーーーーーーーー」
クライストスの後ろで、般若の形相で辞書を持ったネルトラが、怒りでプルプル震えながら、クライストスの事をタコ殴りにしていた。
「ちゃんとやるって言ったじゃないですか!?嘘だったんですか!嘘だったんですね!!じゃなきゃ、初日から生徒を怯えさせる先生が、どこにいるんですかーーーーー!!!!」
生徒達は、魔力を放ったクライストスより、そのクライストスをタコ殴りにしているネルトラを見てさらに恐怖した。
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