異世界にいったったwwwww
61
(真希さん、パプキンさん……エイフラムさん……みんな、どうなったんだろう。) ナターシャの最後に目撃した様子は、魔術師と激突するエイフラムの後ろ姿と、パプキンを介抱する真希の状態だけだった。
「ナターシャ、もうすこしで、緊急の拠点だがら、しっかりね。もし、辛かったら、アーノちゃんをあずかるよ」
おかみが、腕をまくり、額の汗を拭う。
ナターシャは静かに首を振り「大丈夫です。私が守ります。」と短く答え、背中に、おんぶした幼い妹を、優しく揺すってあやす。
「そう、でも、もし大変だったらいつでも言ってよ」
と、おかみは、拠点まで続く桟道を、他の人々と共に歩き出す。
ナターシャも気がついていた。おかみも、敢えて真希たちのことを口に出さなかったことを。
「「――っか! 誰か……」」
真希の声だった。
ナターシャは雷に打たれたように、意識された。
(真希さんだ! 真希さんが呼んでいる。)
彼女以外にも叫びを聞きつけたように、桟道を渡った人たちも、足を止め、森のほうに、向いている。
「おかみ! 真希さんです。きっと真希さんが助けを求めてるんです。」
ナターシャはおどおどと、足踏みしている。
それを察したおかみが、ナターシャの元まで駆け寄り、おんぶ紐をほどくと、アーノを抱き上げた。
「あんた、もしかしたらまだ、魔術師がいるかもしれないけど、行きたいのかい?」
「はい。」
「……はぁ。だけど……いや、あんた見かけによらず強情だからね。今、もしここに男の一人や二人いれば、そいつらに行かせるんだけど、生憎、若くて素早く動けるにはあんただけだもの。」
「……はい。」
踵を返して、森まで向かおうとしていた。
「だけどいい? 危険だと思ったらすぐに戻って、桟道を渡るんだよ? いいかい。」
無言で頷くナターシャ。
「でも、真希さんの声です。いかないと。だって、私の恩人ですから。」
甘栗色の髪の毛を軽やかに靡かせ、走っていった。
(あの娘も、孫みたいなもんさ、グリアもエイフラムも。そして、あの変わったマキとかいう子も。)
しっかりとアーノを固く抱きしめ、桟道へおかみは進みだした。
ナターシャは、遮る枝枝を振り払って、真希のもとまで急いだ。
「ナターシャ、もうすこしで、緊急の拠点だがら、しっかりね。もし、辛かったら、アーノちゃんをあずかるよ」
おかみが、腕をまくり、額の汗を拭う。
ナターシャは静かに首を振り「大丈夫です。私が守ります。」と短く答え、背中に、おんぶした幼い妹を、優しく揺すってあやす。
「そう、でも、もし大変だったらいつでも言ってよ」
と、おかみは、拠点まで続く桟道を、他の人々と共に歩き出す。
ナターシャも気がついていた。おかみも、敢えて真希たちのことを口に出さなかったことを。
「「――っか! 誰か……」」
真希の声だった。
ナターシャは雷に打たれたように、意識された。
(真希さんだ! 真希さんが呼んでいる。)
彼女以外にも叫びを聞きつけたように、桟道を渡った人たちも、足を止め、森のほうに、向いている。
「おかみ! 真希さんです。きっと真希さんが助けを求めてるんです。」
ナターシャはおどおどと、足踏みしている。
それを察したおかみが、ナターシャの元まで駆け寄り、おんぶ紐をほどくと、アーノを抱き上げた。
「あんた、もしかしたらまだ、魔術師がいるかもしれないけど、行きたいのかい?」
「はい。」
「……はぁ。だけど……いや、あんた見かけによらず強情だからね。今、もしここに男の一人や二人いれば、そいつらに行かせるんだけど、生憎、若くて素早く動けるにはあんただけだもの。」
「……はい。」
踵を返して、森まで向かおうとしていた。
「だけどいい? 危険だと思ったらすぐに戻って、桟道を渡るんだよ? いいかい。」
無言で頷くナターシャ。
「でも、真希さんの声です。いかないと。だって、私の恩人ですから。」
甘栗色の髪の毛を軽やかに靡かせ、走っていった。
(あの娘も、孫みたいなもんさ、グリアもエイフラムも。そして、あの変わったマキとかいう子も。)
しっかりとアーノを固く抱きしめ、桟道へおかみは進みだした。
ナターシャは、遮る枝枝を振り払って、真希のもとまで急いだ。
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